CSS Transforms matrix3d() 関数の詳細解説: 3D 空間における要素のあらゆる変形を可能にする強力なツール

2024-04-06

CSS Transforms における matrix3d() 関数:詳細解説

matrix3d() の仕組み:

matrix3d() は、16 個の数字からなる 3D 変形マトリックス を受け取り、そのマトリックスに基づいて要素を変形します。マトリックス内の各数字は、要素の位置、回転、拡大縮小、傾斜など、特定の変形パラメータに対応します。

matrix3d() のパラメータ:

matrix3d(m11, m12, m13, m14,
        m21, m22, m23, m24,
        m31, m32, m33, m34,
        m41, m42, m43, m44)
  • m11 - m44: 3D 変形マトリックスを構成する 16 個の数字。各数字は、特定の変形パラメータに対応します。

主なパラメータとその役割:

  • m11, m21, m31: X 軸、Y 軸、Z 軸方向への スケーリング
  • m12, m22, m32: X 軸、Y 軸、Z 軸方向への 回転
  • m14, m24, m34: X 軸、Y 軸、Z 軸方向への 平行移動

matrix3d() の利点:

  • 2D 変形よりも高度な表現: 3D 空間における要素のあらゆる変形が可能
  • アニメーションやレイアウトの可能性を広げる: より複雑でリアルなアニメーションやレイアウトを実現
  • コードの簡潔化: 複数の 2D 変形を 1 つの 3D 変形にまとめられる

matrix3d() の注意点:

  • 複雑な関数: 理解と使い方が難しい
  • ブラウザの対応状況: 古いブラウザでは対応していない場合がある

matrix3d() の使い方:

  1. 変形させたい要素に transform プロパティを設定
  2. transform プロパティの値に matrix3d() 関数を記述
  3. 関数内に 16 個の数字をカンマで区切って記述

matrix3d() の例:

.element {
  transform: matrix3d(1, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 0, 0, 50, 1);
}

この例では、element クラスの要素を X 軸方向に 50px 平行移動します。

matrix3d() は、CSS Transforms における高度な機能です。理解と使い方が難しい場合もありますが、3D アニメーションやレイアウトを実現する強力なツールとなります。

補足:

  • 上記の説明は、matrix3d() 関数の基本的な概要を説明しています。より詳細な情報は、上記の参考資料を参照してください。
  • matrix3d() 関数は、他の CSS Transforms プロパティと組み合わせて使用することができます。
  • matrix3d() 関数は、JavaScript からも使用することができます。
  • [W3Schools: CSS 3D Transforms](


CSS Transforms matrix3d() サンプルコード

要素を X 軸方向に 50px 平行移動

.element {
  transform: matrix3d(1, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 0, 0, 50, 1);
}

要素を Y 軸方向に 50px 平行移動

.element {
  transform: matrix3d(1, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 0, 50, 0, 1);
}

要素を Z 軸方向に 50px 平行移動

.element {
  transform: matrix3d(1, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 50, 0, 0, 1);
}

要素を X 軸方向に 30度回転

.element {
  transform: matrix3d(1, 0, 0, 0, 0, 0.866, 0.5, 0, 0, -0.5, 0.866, 0, 0, 0, 0, 1);
}

要素を Y 軸方向に 30度回転

.element {
  transform: matrix3d(0.866, 0, -0.5, 0, 0, 1, 0, 0, 0.5, 0, 0.866, 0, 0, 0, 0, 1);
}

要素を Z 軸方向に 30度回転

.element {
  transform: matrix3d(0.866, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 0, 0, -0.5, 0.866, 0, 0, 0, 0, 1);
}

要素を X 軸方向に 50px 平行移動 & X 軸方向に 30度回転

.element {
  transform: matrix3d(1, 0, 0, 0, 0, 0.866, 0.5, 0, 0, -0.5, 0.866, 0, 0, 0, 50, 1);
}

要素を拡大縮小

.element {
  transform: matrix3d(2, 0, 0, 0, 0, 2, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 0, 0, 0, 1);
}

要素を傾斜

.element {
  transform: matrix3d(1, 0.5, 0, 0, 0.5, 1, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 0, 0, 0, 1);
}

要素をアニメーションさせる

@keyframes rotate {
  from {
    transform: matrix3d(1, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 0, 0, 0, 1);
  }
  to {
    transform: matrix3d(1, 0, 0, 0, 0, 0.866, 0.5, 0, 0, -0.5, 0.866, 0, 0, 0, 0, 1);
  }
}

.element {
  animation: rotate 2s linear infinite;
}


CSS Transforms の matrix3d() 関数の代替方法

他の CSS Transforms プロパティ:

  • translate(): 平行移動
  • rotate(): 回転
  • scale(): 拡大縮小
  • skew(): 傾斜

これらのプロパティは、matrix3d() 関数よりもシンプルで使いやすく、2D 変形に適しています。

例:

.element {
  transform: translateX(50px) rotate(30deg);
}

CSS アニメーションを使用して、要素を時間をかけて変形させることができます。

例:

@keyframes rotate {
  from {
    transform: rotate(0deg);
  }
  to {
    transform: rotate(360deg);
  }
}

.element {
  animation: rotate 2s linear infinite;
}

JavaScript を使用して、要素の transform プロパティを直接操作することができます。

例:

const element = document.querySelector(".element");

element.style.transform = "matrix3d(1, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 0, 0, 0, 1, 0, 50, 0, 0, 1)";

// または

const transform = new THREE.Matrix4();
transform.makeTranslation(50, 0, 0);

element.style.transform = `matrix3d(${transform.elements.join(",")})`;

CSS ライブラリ:

Three.js や GreenSock GSAP などの CSS ライブラリを使用して、3D 変形をより簡単に実現することができます。

例:

// Three.js

const scene = new THREE.Scene();
const camera = new THREE.PerspectiveCamera(75, window.innerWidth / window.innerHeight, 1, 1100);
const renderer = new THREE.WebGLRenderer();

renderer.setSize(window.innerWidth, window.innerHeight);
document.body.appendChild(renderer.domElement);

const geometry = new THREE.BoxGeometry(100, 100, 100);
const material = new THREE.MeshBasicMaterial({ color: 0x0000ff });
const cube = new THREE.Mesh(geometry, material);

scene.add(cube);

camera.position.z = 500;

function animate() {
  requestAnimationFrame(animate);

  cube.rotation.x += 0.01;
  cube.rotation.y += 0.01;

  renderer.render(scene, camera);
}

animate();

SVG は、ベクターグラフィックを描画するための言語であり、3D 変形をサポートしています。

例:

<svg viewBox="0 0 100 100">
  <rect x="10" y="10" width="80" height="80" transform="translate(50, 50) rotate(30)" />
</svg>

これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。 目的と要件に応じて、最適な方法を選択する必要があります。

matrix3d() 関数の代替方法を選択する際のヒント:

  • 複雑さ: どの方法が最もシンプルで理解しやすいでしょうか?
  • 機能: どの方法が、必要なすべての機能を提供していますか?
  • パフォーマンス: どの方法が最もパフォーマンスが良いでしょうか?
  • ブラウザの対応状況: どの方法が、すべてのブラウザでサポートされていますか?



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