Djangoでラスターデータの空間参照系を変換する: gis.gdal.GDALRaster.warp() 完全ガイド

2024-04-02

Django の django.contrib.gis における gis.gdal.GDALRaster.warp() の詳細解説

gis.gdal.GDALRaster.warp() は、Django の django.contrib.gis モジュールで提供される関数で、ラスターデータを別の空間参照系に投影変換するための強力なツールです。この関数は、GDALライブラリの機能を活用し、さまざまな方法でラスターデータの空間参照系を変換することができます。

機能

gis.gdal.GDALRaster.warp() は、以下の機能を提供します。

  • 空間参照系の変換: ラスターデータを別の空間参照系に投影変換することができます。
  • リサンプリング: 変換後のラスターデータの解像度を指定することができます。
  • リサンプリング方法: 最近傍法、バイリニア法、キュービック法など、さまざまなリサンプリング方法を選択することができます。
  • オプション設定: さまざまなオプションを設定することで、変換処理を細かく制御することができます。

使用例

from django.contrib.gis.gdal import GDALRaster

# ラスターデータを読み込み
raster = GDALRaster('path/to/raster.tif')

# 目標となる空間参照系を指定
target_srs = '+proj=utm +zone=10 +datum=WGS84'

# ラスターデータを投影変換
warped_raster = raster.warp(target_srs, resampling='bilinear')

# 変換後のラスターデータを保存
warped_raster.save('path/to/warped.tif')

詳細解説

  • 引数

    • target_srs: 変換後のラスターデータの空間参照系を指定する文字列。EPSGコードまたはPROJ4形式で記述できます。
    • resampling: リサンプリング方法を指定する文字列。デフォルトは'nearest'です。
    • **kwargs: その他のオプション設定を指定するキーワード引数。詳細は GDAL の Warp() メソッドのドキュメントを参照してください。
  • オプション設定

    • output_type: 出力ラスターデータのデータ型を指定します。
    • creation_options: GDAL の Create() メソッドに渡されるオプションを指定します。
    • warp_options: GDAL の Warp() メソッドに渡されるオプションを指定します。

補足

  • gis.gdal.GDALRaster.warp() は、GDAL ライブラリの機能をラップしているため、GDAL に関する知識があると、より高度な使い方ができます。
  • django.contrib.gis モジュールには、gis.gdal.GDALRaster 以外にも、ラスターデータ処理のためのさまざまな機能が提供されています。
  • 上記のコードはあくまで例であり、実際の使用例では必要に応じて修正する必要があります。
  • 問題が発生した場合は、Django のドキュメントや GDAL のドキュメントを参照してください。


gis.gdal.GDALRaster.warp() のサンプルコード

ラスターデータの空間参照系を変換する

from django.contrib.gis.gdal import GDALRaster

# ラスターデータを読み込み
raster = GDALRaster('path/to/raster.tif')

# 目標となる空間参照系を指定
target_srs = '+proj=utm +zone=10 +datum=WGS84'

# ラスターデータを投影変換
warped_raster = raster.warp(target_srs)

# 変換後のラスターデータを保存
warped_raster.save('path/to/warped.tif')

リサンプリング方法を指定する

from django.contrib.gis.gdal import GDALRaster

# ラスターデータを読み込み
raster = GDALRaster('path/to/raster.tif')

# 目標となる空間参照系を指定
target_srs = '+proj=utm +zone=10 +datum=WGS84'

# バイリニア法でリサンプリング
warped_raster = raster.warp(target_srs, resampling='bilinear')

# 変換後のラスターデータを保存
warped_raster.save('path/to/warped.tif')

オプション設定を行う

from django.contrib.gis.gdal import GDALRaster

# ラスターデータを読み込み
raster = GDALRaster('path/to/raster.tif')

# 目標となる空間参照系を指定
target_srs = '+proj=utm +zone=10 +datum=WGS84'

# オプション設定
warp_options = {
    'creation_options': ['COMPRESS=LZW'],
    'warp_options': ['NUM_THREADS=4'],
}

# ラスターデータを投影変換
warped_raster = raster.warp(target_srs, **warp_options)

# 変換後のラスターデータを保存
warped_raster.save('path/to/warped.tif')

複数のラスターデータをまとめて変換する

from django.contrib.gis.gdal import GDALRaster

# ラスターデータのリスト
raster_paths = ['path/to/raster1.tif', 'path/to/raster2.tif', 'path/to/raster3.tif']

# 目標となる空間参照系を指定
target_srs = '+proj=utm +zone=10 +datum=WGS84'

# オプション設定
warp_options = {
    'creation_options': ['COMPRESS=LZW'],
    'warp_options': ['NUM_THREADS=4'],
}

# ラスターデータをまとめて投影変換
warped_rasters = GDALRaster.warp_multi(raster_paths, target_srs, **warp_options)

# 変換後のラスターデータを保存
for warped_raster, raster_path in zip(warped_rasters, raster_paths):
    warped_raster.save(f'path/to/warped_{raster_path}')


gis.gdal.GDALRaster.warp() 以外の方法

GDAL コマンドラインツールを使う

GDAL は、ラスターデータ処理のためのオープンソースライブラリです。GDAL コマンドラインツールを使うと、warp コマンドを使ってラスターデータの空間参照系を変換することができます。

gdalwarp -s_srs EPSG:3857 -t_srs EPSG:4326 input.tif output.tif

このコマンドは、input.tif を UTM ゾーン 10 投影 (EPSG:3857) から WGS84 地理座標系 (EPSG:4326) に変換し、output.tif として保存します。

Python の他のライブラリを使う

GDAL 以外にも、Rasterio や Fiona などの Python ライブラリを使って、ラスターデータの空間参照系を変換することができます。

import rasterio

# ラスターデータを読み込み
with rasterio.open('path/to/input.tif') as src:
    # 目標となる空間参照系を指定
    target_crs = '+proj=utm +zone=10 +datum=WGS84'

    # ラスターデータを投影変換
    with rasterio.open('path/to/output.tif', 'w', **src.profile, crs=target_crs) as dst:
        dst.write(src.read())

Web サービスを使う

Mapbox や Cloud Optimized GeoTIFF などの Web サービスを使って、ラスターデータの空間参照系を変換することができます。

これらのサービスは、API を通じてラスターデータの変換処理を実行することができます。

どの方法を使うべきかは、以下の要素を考慮する必要があります。

  • データ量
  • 処理速度
  • 使いやすさ
  • 機能

データ量が少ない場合は、GDAL コマンドラインツールや Python のライブラリを使うのが簡単です。

データ量が多い場合は、Web サービスを使うのが効率的です。

処理速度を重視する場合は、GDAL コマンドラインツールを使うのがおすすめです。

使いやすさを重視する場合は、Web サービスを使うのがおすすめです。

機能

高度な機能が必要な場合は、GDAL ライブラリを使うのがおすすめです。

gis.gdal.GDALRaster.warp() は、Django でラスターデータの空間参照系を変換するための強力なツールです。しかし、他にもいくつかの方法があります。どの方法を使うべきかは、上記の要素を考慮して決定してください。




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