Django settings.PASSWORD_HASHERS 設定のサンプルコード

2024-04-02

Django settings.PASSWORD_HASHERS 詳細解説

settings.PASSWORD_HASHERS は、Django プロジェクトでパスワードをハッシュするために使用するアルゴリズムを定義する設定です。これは、パスワードを安全に保存するために重要な役割を果たします。

設定内容

PASSWORD_HASHERS は、ハッシュアルゴリズムを表すクラスのリストです。デフォルトでは、以下のアルゴリズムが含まれています。

  • 'django.contrib.auth.hashers.PBKDF2PasswordHasher':PBKDF2アルゴリズムを使用します。これは、現在のデフォルトであり、最も安全なアルゴリズムの一つです。
  • 'django.contrib.auth.hashers.BCryptSHA256PasswordHasher':bcryptアルゴリズムを使用します。これは、PBKDF2よりも高速ですが、セキュリティは少し低くなります。
  • 'django.contrib.auth.hashers.MD5PasswordHasher':MD5アルゴリズムを使用します。これは、古いアルゴリズムであり、現在は安全性が低いと考えられています。

設定方法

PASSWORD_HASHERS は、settings.py ファイルで設定します。例:

PASSWORD_HASHERS = [
    'django.contrib.auth.hashers.PBKDF2PasswordHasher',
    'django.contrib.auth.hashers.BCryptSHA256PasswordHasher',
]

パスワードハッシュの仕組み

Django は、パスワードをハッシュ化するために、PASSWORD_HASHERS 設定で指定されたアルゴリズムを使用します。ハッシュ化されたパスワードは、データベースに保存されます。

ユーザーがログインしようとすると、Django は入力されたパスワードをハッシュ化し、データベースに保存されているハッシュ値と比較します。一致すれば、ログインが成功します。

設定の重要性

PASSWORD_HASHERS 設定は、パスワードの安全性を確保するために重要な役割を果たします。安全性の高いアルゴリズムを選択することで、パスワードが漏洩した場合でも、悪意のあるユーザーがパスワードを推測することを難しくすることができます。

考慮事項

  • 新しいアルゴリズムを追加するには、PASSWORD_HASHERS 設定にクラスを追加します。
  • アルゴリズムの順番は重要です。Django は、最初にリストされたアルゴリズムを使用してパスワードをハッシュ化します。
  • 古いアルゴリズムは、安全性が低いと考えられているため、使用しないことを推奨します。

補足

  • 上記は、settings.PASSWORD_HASHERS 設定の基本的な解説です。詳細は、Django ドキュメントを参照してください。
  • パスワードの安全性は、PASSWORD_HASHERS 設定以外にも、パスワードの長さや複雑さなどによっても影響されます。

用語解説

  • ハッシュアルゴリズム:データを一方向に変換するアルゴリズム。元のデータからハッシュ値を計算することはできますが、ハッシュ値から元のデータに戻すことは困難です。
  • パスワードハッシュ:パスワードをハッシュアルゴリズムを使用して変換した値。
  • ご不明な点があれば、お気軽にご質問ください。


Django settings.PASSWORD_HASHERS 設定サンプルコード

例 1: デフォルト設定

PASSWORD_HASHERS = [
    'django.contrib.auth.hashers.PBKDF2PasswordHasher',
    'django.contrib.auth.hashers.BCryptSHA256PasswordHasher',
]

例 2: Argon2 アルゴリズムを追加

PASSWORD_HASHERS = [
    'django.contrib.auth.hashers.Argon2PasswordHasher',
    'django.contrib.auth.hashers.PBKDF2PasswordHasher',
    'django.contrib.auth.hashers.BCryptSHA256PasswordHasher',
]

例 3: 古いアルゴリズムを削除

PASSWORD_HASHERS = [
    'django.contrib.auth.hashers.PBKDF2PasswordHasher',
    'django.contrib.auth.hashers.BCryptSHA256PasswordHasher',
]

例 4: カスタムアルゴリズムを追加

from django.contrib.auth.hashers import PasswordHasher

class MyCustomPasswordHasher(PasswordHasher):
    ...

PASSWORD_HASHERS = [
    'MyCustomPasswordHasher',
    'django.contrib.auth.hashers.PBKDF2PasswordHasher',
    'django.contrib.auth.hashers.BCryptSHA256PasswordHasher',
]

注意事項

  • 上記のコードはあくまでもサンプルです。ご自身の環境に合わせて変更してください。
  • カスタムアルゴリズムを追加する場合は、セキュリティに十分注意してください。


Django settings.PASSWORD_HASHERS 設定の代替方法

パスワードハッシャーライブラリを使用する

Django は、django.contrib.auth.hashers モジュールに、さまざまなパスワードハッシャーアルゴリズムを実装したライブラリを提供しています。このライブラリを使用して、パスワードをハッシュ化することができます。

例:

from django.contrib.auth.hashers import make_password

hashed_password = make_password('password123')

カスタムパスワードハッシャーを作成する

独自のパスワードハッシュアルゴリズムを実装したい場合は、django.contrib.auth.hashers.PasswordHasher クラスを継承したカスタムパスワードハッシャーを作成することができます。

例:

from django.contrib.auth.hashers import PasswordHasher

class MyCustomPasswordHasher(PasswordHasher):
    ...

hashed_password = MyCustomPasswordHasher().hash_password('password123')

外部ライブラリを使用する

Django では、passlib などの外部ライブラリを使用してパスワードをハッシュ化することもできます。

例:

import passlib

hashed_password = passlib.hash.bcrypt.hash('password123')

注意事項

  • 上記の方法を使用する場合は、セキュリティに十分注意してください。



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