NumPy Laguerreモジュール:ラゲール多項式の世界へようこそ
NumPyのLaguerre多項式:polynomial.laguerre.Laguerre.truncate()解説
ラゲール多項式は、以下の式で定義される特殊関数です。
L_n(x) = e^x * L_n^{(-1)}(x)
ここで、Ln(−1)​(x)は、次数nの一般化ラゲール多項式です。ラゲール多項式は、量子力学や統計学など様々な分野で応用されています。
Laguerre.truncate()
関数は、以下の引数を受け取ります。
self
: ラゲール多項式のインスタンスn
: 切り捨て後の次数
この関数は、self
の次数をn
に切り捨てた新しいラゲール多項式インスタンスを返します。
例:
import numpy as np
# 5次のラゲール多項式を作成
lag = np.polynomial.laguerre.Laguerre(5)
# 3次のラゲール多項式に切り捨て
lag_truncated = lag.truncate(3)
# 結果を確認
print(lag_truncated)
このコードは、5次のラゲール多項式を作成し、3次のラゲール多項式に切り捨てます。
Laguerre.truncate()
関数は、以下の様な応用例があります。
- 高次項を無視して、ラゲール多項式の近似を求める
- ラゲール多項式の次数を減らして、計算コストを削減する
補足
Laguerre.truncate()
関数は、Laguerre
インスタンスの属性coef
を直接変更することで動作します。- 切り捨て後の次数
n
は、self
の次数よりも小さくする必要があります。
NumPy Laguerre多項式 サンプルコード
基本的な使い方
import numpy as np
# 5次のラゲール多項式を作成
lag = np.polynomial.laguerre.Laguerre(5)
# 3次のラゲール多項式に切り捨て
lag_truncated = lag.truncate(3)
# 結果を確認
print(lag_truncated)
# 値の評価
x = np.linspace(0, 1, 100)
y = lag_truncated(x)
# グラフの描画
import matplotlib.pyplot as plt
plt.plot(x, y)
plt.xlabel("x")
plt.ylabel("L_3(x)")
plt.show()
ラゲール多項式の近似
# 10次のラゲール多項式を作成
lag = np.polynomial.laguerre.Laguerre(10)
# 3次のラゲール多項式で近似
lag_truncated = lag.truncate(3)
# 誤差の計算
x = np.linspace(0, 1, 100)
error = np.abs(lag(x) - lag_truncated(x))
# グラフの描画
plt.plot(x, error)
plt.xlabel("x")
plt.ylabel("Error")
plt.show()
ラゲール多項式の次数削減
# 10次のラゲール多項式を作成
lag = np.polynomial.laguerre.Laguerre(10)
# 計算時間計測
start = time.time()
lag_full = lag(x)
end = time.time()
# 3次のラゲール多項式に切り捨て
lag_truncated = lag.truncate(3)
# 計算時間計測
start = time.time()
lag_truncated = lag_truncated(x)
end = time.time()
# 計算時間の比較
print("Full:", end - start)
print("Truncated:", end - start)
ラゲール多項式を扱うその他の方法
手計算
次数が低いラゲール多項式であれば、手計算で求めることも可能です。ラゲール多項式の定義式や漸化式を用いて計算できます。
SymPyは、Pythonでシンボリック計算を行うライブラリです。SymPyを使って、ラゲール多項式の解析式や数値計算を行うことができます。
import sympy
# ラゲール多項式の定義式
L = sympy.laguerre(n, x)
# 値の評価
x = sympy.Symbol('x')
y = L.subs(n=5, x=0.5)
# 結果の表示
print(y)
mpmathは、Pythonで高精度数値計算を行うライブラリです。mpmathを使って、ラゲール多項式の高精度数値計算を行うことができます。
import mpmath
# ラゲール多項式の値
x = 0.5
n = 5
# 高精度数値計算
y = mpmath.laguerre(n, x)
# 結果の表示
print(y)
これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。
- 手計算は、次数が低い場合にのみ使用できます。
- SymPyは、解析式や数値計算を行うことができますが、計算速度は遅くなります。
- mpmathは、高精度数値計算を行うことができますが、NumPyよりも複雑なコードが必要になります。
具体的な状況に合わせて、最適な方法を選択する必要があります。
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