Pandas インデックスオブジェクトの asof_locs メソッド:時系列データ分析とイベントデータ分析に役立つ強力なツール

2024-04-02

Pandas インデックスオブジェクトの asof_locs メソッド

メソッドの概要

  • メソッド名: asof_locs
  • 引数:
    • target: 検索対象となる値
    • allow_exact: Trueの場合、完全一致する位置を返します。Falseの場合、最も近い位置を返します (デフォルト)。
  • 戻り値:

使用例

以下の例では、asof_locs メソッドを使用して、株価データの中で特定の価格に最も近い日付を取得します。

import pandas as pd

# 株価データの読み込み
df = pd.read_csv("stock_prices.csv", index_col=["Date"])

# 特定の価格
target_price = 100

# 最も近い日付を取得
asof_locs = df["Price"].asof_locs(target_price)

# 結果の確認
print(asof_locs)

この例では、asof_locs メソッドは、target_price に最も近い日付のインデックス位置を返します。

メソッドの詳細

asof_locs メソッドには、以下のオプション引数があります。

  • tolerance: 許容誤差 (デフォルトは None)

    • 数値型の場合、target との差がこの値以下であれば一致とみなされます。
  • fill_value: 値が存在しない場合に返される値 (デフォルトは None)

  • method: 検索方法 (デフォルトは "ffill")

    • "ffill": 前方参照
    • "nearest": 最近傍参照
  • asof_locs メソッドは、Index オブジェクトだけでなく、Series オブジェクトでも使用できます。
  • asof_locs メソッドは、numpy.searchsorted 関数を内部で使用しています。


Pandas インデックスオブジェクトの asof_locs メソッド サンプルコード

時系列データ分析

例1: 特定の日付に最も近い株価を取得

import pandas as pd

# 株価データの読み込み
df = pd.read_csv("stock_prices.csv", index_col=["Date"])

# 特定の日付
target_date = pd.to_datetime("2023-03-08")

# 最も近い株価を取得
asof_locs = df["Price"].asof_locs(target_date)

# 結果の確認
print(df.iloc[asof_locs])

例2: 特定の価格に最も近い日付とその前後2営業日のデータを取得

import pandas as pd

# 株価データの読み込み
df = pd.read_csv("stock_prices.csv", index_col=["Date"])

# 特定の価格
target_price = 100

# 最も近い日付とその前後2営業日のデータを取得
asof_locs = df["Price"].asof_locs(target_price, fill_value=-1)
start_loc = max(asof_locs - 2, 0)
end_loc = min(asof_locs + 2, len(df))

# 結果の確認
print(df.iloc[start_loc:end_loc])

この例では、asof_locs メソッドを使用して、target_price に最も近い日付とその前後2営業日のデータを取得します。

イベントデータ分析

例1: 特定のイベントに最も近い顧客の行動を取得

import pandas as pd

# 顧客行動データの読み込み
df = pd.read_csv("customer_behavior.csv", index_col=["EventTime"])

# 特定のイベント
target_event = "購入"

# 最も近い顧客の行動を取得
asof_locs = df["Action"].asof_locs(target_event)

# 結果の確認
print(df.iloc[asof_locs])

この例では、asof_locs メソッドを使用して、target_event に最も近い顧客の行動を取得します。

例2: 特定の顧客の行動とその前後3件のイベントを取得

import pandas as pd

# 顧客行動データの読み込み
df = pd.read_csv("customer_behavior.csv", index_col=["EventTime"])

# 特定の顧客
customer_id = 123

# 最も近い行動とその前後3件のイベントを取得
asof_locs = df.loc[df["CustomerID"] == customer_id, "Action"].asof_locs(fill_value=-1)
start_loc = max(asof_locs - 3, 0)
end_loc = min(asof_locs + 3, len(df))

# 結果の確認
print(df.iloc[start_loc:end_loc])

この例では、asof_locs メソッドを使用して、customer_id の顧客の行動とその前後3件のイベントを取得します。

  • 上記のサンプルコードは、あくまでも参考例です。
  • 実際のデータ分析では、必要に応じてコードを修正する必要があります。


Pandas インデックスオブジェクトの asof_locs メソッドの代替方法

Index.get_loc メソッドは、指定された値のインデックス位置を返します。ただし、このメソッドは完全一致のみを検索するため、asof_locs メソッドのように許容誤差を指定することはできません。

import pandas as pd

# インデックスオブジェクト
index = pd.Index([1, 2, 3, 4, 5])

# 値
target = 3

# 位置を取得
loc = index.get_loc(target)

# 結果の確認
print(loc)

この例では、get_loc メソッドは、target の値を持つインデックス位置 2 を返します。

numpy.searchsorted 関数は、配列内で特定の値の挿入位置を返します。asof_locs メソッドと同様に、許容誤差を指定することができます。

import numpy as np

# インデックスオブジェクト
index = np.array([1, 2, 3, 4, 5])

# 値
target = 3.5

# 位置を取得
loc = np.searchsorted(index, target)

# 結果の確認
print(loc)

この例では、searchsorted 関数は、target の値よりも大きい最初の要素のインデックス 3 を返します。

自作関数

上記の方法で必要な機能が実現できない場合は、自作関数を作成することができます。

def my_asof_locs(index, target, tolerance=None):

    # 許容誤差が指定されていない場合は、完全一致のみを検索
    if tolerance is None:
        return index.get_loc(target)

    # 許容誤差が指定されている場合は、許容範囲内の要素を検索
    else:
        return [i for i in range(len(index)) if abs(index[i] - target) <= tolerance]

# 例
index = pd.Index([1, 2, 3, 4, 5])
target = 3.5
tolerance = 0.5

locs = my_asof_locs(index, target, tolerance)

print(locs)

この例では、my_asof_locs 関数は、target の値から tolerance の範囲内の要素のインデックスリスト [2, 3] を返します。

  • 完全一致のみを検索したい場合は、Index.get_loc メソッドを使用します。
  • 許容誤差を指定して検索したい場合は、asof_locs メソッドまたは numpy.searchsorted 関数を使用します。
  • さらに複雑な検索条件を設定したい場合は、自作関数を作成します。

asof_locs メソッドは、インデックス内で特定の値に最も近い位置を検索する便利な機能です。ただし、他の方法もいくつか存在するため、要件に応じて適切な方法を選択する必要があります。




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