Pythonで潜む罠:RecursionErrorの正体と完全攻略マニュアル

2024-04-02

Pythonで発生するRecursionError:再帰呼び出しの罠

RecursionErrorとは?

Pythonでは、再帰呼び出しの最大回数に制限を設けています。これは、無限ループによるスタックオーバーフローを防ぐためです。デフォルトでは、この最大回数は1000です。

再帰呼び出しが最大回数をを超えると、RecursionError例外が発生します。

def factorial(n):
  if n == 0:
    return 1
  else:
    return n * factorial(n - 1)

print(factorial(1000))  # 正常に実行
print(factorial(1001))  # RecursionErrorが発生

RecursionErrorの原因は、主に以下の2つです。

  • 無限ループ: 再帰呼び出しの条件が適切に設定されておらず、無限ループに陥ってしまう。
  • 再帰呼び出しの深さ: 再帰呼び出しが深すぎる。

RecursionErrorを解決するには、以下の方法があります。

  • 再帰呼び出しの条件を見直す: 無限ループに陥らないように、条件を適切に設定する。
  • 再帰呼び出しの深さを減らす: ループを分割したり、別のアルゴリズムを使用する。
  • 再帰上限数を増やす: sys.setrecursionlimit()を使って、再帰呼び出しの最大回数を増やす。
import sys

sys.setrecursionlimit(2000)

def factorial(n):
  if n == 0:
    return 1
  else:
    return n * factorial(n - 1)

print(factorial(1001))  # 正常に実行

RecursionErrorを防ぐためには、以下の点に注意しましょう。

  • 再帰関数は必要最小限に抑える。
  • 再帰呼び出しの条件を慎重に設定する。
  • テストコードを使って、再帰関数の動作を検証する。

まとめ

RecursionErrorは、再帰関数の使い方を誤ると発生するエラーです。原因と解決方法を理解し、適切な対策を講じることで、RecursionErrorを防ぎ、安全なプログラム開発を心がけましょう。

補足



Python RecursionError サンプルコード集

無限ループによるRecursionError

def infinite_loop(n):
  print(n)
  infinite_loop(n)

infinite_loop(1)  # RecursionErrorが発生

再帰呼び出しの深さによるRecursionError

def deep_recursion(n):
  if n == 0:
    return
  else:
    deep_recursion(n - 1)

deep_recursion(1000)  # RecursionErrorが発生

再帰呼び出し条件の見直し

def factorial(n):
  if n <= 1:
    return 1
  else:
    return n * factorial(n - 1)

print(factorial(100))  # 正常に実行

ループ分割によるRecursionError回避

def fibonacci(n):
  if n <= 1:
    return n
  else:
    a, b = 0, 1
    for i in range(n):
      a, b = b, a + b
    return a

print(fibonacci(100))  # 正常に実行

別アルゴリズムの使用によるRecursionError回避

def power(x, n):
  if n == 0:
    return 1
  else:
    result = 1
    for i in range(n):
      result *= x
    return result

print(power(2, 10))  # 正常に実行

再帰上限数の増加

import sys

sys.setrecursionlimit(2000)

def factorial(n):
  if n == 0:
    return 1
  else:
    return n * factorial(n - 1)

print(factorial(1001))  # 正常に実行

その他

  • 上記以外にも、様々なRecursionErrorのサンプルコードが存在します。
  • インターネット上には、RecursionErrorに関するチュートリアルや記事も多数存在します。
  • 具体的な問題や疑問があれば、遠慮なく質問してください。


RecursionError を回避するその他の方法

尾再帰の利用

def factorial(n, acc=1):
  if n == 0:
    return acc
  else:
    return factorial(n - 1, acc * n)

print(factorial(1000))  # 正常に実行

メモ化の利用

再帰関数で計算した結果を記憶 (メモ化) することで、同じ計算を繰り返すのを防ぎ、再帰呼び出しの回数を減らすことができます。

def memoize(f):
  cache = {}
  def wrapper(*args):
    if args in cache:
      return cache[args]
    else:
      result = f(*args)
      cache[args] = result
      return result
  return wrapper

@memoize
def fibonacci(n):
  if n <= 1:
    return n
  else:
    return fibonacci(n - 1) + fibonacci(n - 2)

print(fibonacci(100))  # 正常に実行

イテレータの利用

再帰関数で処理できるような問題は、イテレータを使ってループで処理することもできます。

def factorial(n):
  result = 1
  for i in range(1, n + 1):
    result *= i
  return result

print(factorial(1000))  # 正常に実行

非再帰アルゴリズムの利用

問題によっては、再帰を使わずに処理できる非再帰アルゴリズムが存在します。

def power(x, n):
  result = 1
  while n > 0:
    if n % 2 == 1:
      result *= x
    x *= x
    n //= 2
  return result

print(power(2, 10))  # 正常に実行



SystemErrorとその他の例外

SystemErrorの詳細発生条件: インタプリタ内部でエラーが発生した場合原因: インタプリタのバグ深刻度: 致命的ではないが、プログラムの動作に影響を与える可能性がある関連値: エラーが発生した場所を示す文字列対処方法: 使用中の Python インタプリタのバージョンとエラーメッセージを報告する 可能であれば、代替の解決策を見つける 問題が修正されるまで、プログラムの使用を中止する



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