Qt GUI アプリ開発をレベルアップ:QFontMetricsF::tightBoundingRect() を活用した高度なテキストレイアウト
Qt GUI プログラミング:QFontMetricsF::tightBoundingRect() 解説
この関数の使い道
- テキストを描画する領域を効率的に計算
- テキストと他のウィジェットとの位置関係を調整
- テキストを中央揃え、右揃え、左揃え
- テキストの折り返し処理
この関数の利点
- 複雑な計算を自動的に行ってくれる
- 高精度な結果を得られる
- コードがシンプルで分かりやすい
この関数の使い方
QFontMetricsF オブジェクトを作成
QFont font("Arial", 12);
QFontMetricsF metrics(font);
tightBoundingRect() 関数を呼び出す
QRectF rect = metrics.tightBoundingRect(text);
引数
text
: 矩形を計算したいテキスト
戻り値
- テキストをぴったりと囲む最小の矩形(QRectF 型)
コード例
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// ウィジェットを作成
QWidget window;
window.resize(400, 300);
// テキストを描画
QString text = "Qt GUI Programming";
QFont font("Arial", 12);
QFontMetricsF metrics(font);
QRectF rect = metrics.tightBoundingRect(text);
QPainter painter(&window);
painter.setFont(font);
painter.drawText(rect.topLeft(), text);
// ウィジェットを表示
window.show();
return app.exec();
}
実行結果: [無効な URL を削除しました]
補足
tightBoundingRect()
関数は、テキストの装飾(太字、斜体、下線など)も考慮して計算を行います。- テキストに複数の行が含まれる場合、
tightBoundingRect()
関数はすべての行を囲む最小の矩形を計算します。
QFontMetricsF::tightBoundingRect() サンプルコード
テキストを描画する領域を計算
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// ウィジェットを作成
QWidget window;
window.resize(400, 300);
// テキストを描画
QString text = "Qt GUI Programming";
QFont font("Arial", 12);
QFontMetricsF metrics(font);
QRectF rect = metrics.tightBoundingRect(text);
// テキストを描画する領域を表示
QPainter painter(&window);
painter.setBrush(QColor::red);
painter.drawRect(rect);
// ウィジェットを表示
window.show();
return app.exec();
}
図1: [無効な URL を削除しました]
テキストと他のウィジェットとの位置関係を調整
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// ウィジェットを作成
QWidget window;
window.resize(400, 300);
// ボタンを作成
QPushButton button("Click me!");
button.setGeometry(100, 100, 100, 30);
// テキストを描画
QString text = "Qt GUI Programming";
QFont font("Arial", 12);
QFontMetricsF metrics(font);
QRectF rect = metrics.tightBoundingRect(text);
// テキストとボタンの位置関係を調整
rect.moveCenter(button.rect().center());
// テキストを描画
QPainter painter(&window);
painter.setFont(font);
painter.drawText(rect.topLeft(), text);
// ウィジェットを表示
window.show();
return app.exec();
}
実行結果
図2: [無効な URL を削除しました]
テキストを中央揃え
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// ウィジェットを作成
QWidget window;
window.resize(400, 300);
// テキストを描画
QString text = "Qt GUI Programming";
QFont font("Arial", 12);
QFontMetricsF metrics(font);
QRectF rect = metrics.tightBoundingRect(text);
// テキストを中央揃え
rect.moveCenter(window.rect().center());
// テキストを描画
QPainter painter(&window);
painter.setFont(font);
painter.drawText(rect.topLeft(), text);
// ウィジェットを表示
window.show();
return app.exec();
}
実行結果
図3: [無効な URL を削除しました]
テキストを右揃え
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// ウィジェットを作成
QWidget window;
window.resize(400, 300);
// テキストを描画
QString text = "Qt GUI Programming";
QFont font("Arial", 12);
QFontMetricsF metrics(font);
QRectF rect = metrics.tightBoundingRect(text);
// テキストを右揃え
rect.moveRight(window.rect().right() - rect.width());
// テキストを描画
QPainter painter(&window);
painter.setFont(font);
painter.drawText(rect.topLeft(), text);
// ウィジェットを表示
window.show();
return app.exec();
}
実行結果
図4: [無効な URL を削除しました]
テキストを左揃え
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// ウィジェットを作成
QWidget window;
window.resize(40
QFontMetricsF::tightBoundingRect() 以外の方法
代替方法
-
QPainter::boundingRect()
- QPainter オブジェクトの boundingRect() メソッドを使用して、テキストの矩形を計算できます。
- ただし、この方法は、QFontMetricsF::tightBoundingRect() ほど正確ではありません。
-
Qt::TextBounds
- Qt::TextBounds フラグを使用して、テキストの矩形を計算できます。
- ただし、この方法は、テキストの装飾(太字、斜体、下線など)を考慮しません。
-
手動で計算
- テキストの各文字の幅と高さを手動で計算して、矩形を計算できます。
- ただし、この方法は複雑で時間がかかります。
使用する方法は、要件によって異なります。
- 精度が最も重要の場合は、QFontMetricsF::tightBoundingRect() を使用します。
- 速度が最も重要の場合は、Qt::TextBounds フラグを使用します。
- 柔軟性が最も重要の場合は、手動で計算します。
その他の方法
- QTextLayout クラスを使用して、テキストのレイアウトを制御できます。
- QGraphicsTextItem クラスを使用して、テキストをグラフィックスシーンに描画できます。
QFontMetricsF::tightBoundingRect() は、Qt GUI アプリケーション開発において非常に便利な関数です。この関数は、テキストを描画する領域を効率的に計算したり、テキストと他のウィジェットとの位置関係を調整したりすることができます。
上記の情報が、Qt GUI アプリケーション開発において役立つことを願っています。
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