テキストの色、フォント、配置を自在に変更!QProxyStyle::drawItemText()の使い方
Qt WidgetsにおけるQProxyStyle::drawItemText()解説
関数の概要
QProxyStyle::drawItemText() は以下の引数を受け取ります。
- painter: アイテムを描画するQPainterオブジェクト
- rect: アイテムの矩形領域
- flags: テキストを描画する際のオプションフラグ
- pal: アイテムのパレット
- enabled: アイテムが有効かどうか
- text: アイテムに表示するテキスト
- textRole: テキストのパレット役割
この関数は、これらの引数に基づいて、アイテム内のテキストを描画します。
関数の役割
QProxyStyle::drawItemText() は、以下の役割を果たします。
- アイテム内のテキストを描画する
- スタイルプロキシを通じてスタイルをカスタマイズする
- テキストの色、フォント、配置などを制御する
コード例
以下のコード例は、QProxyStyle::drawItemText() を使用して、アイテム内のテキストを描画する方法を示します。
class MyProxyStyle : public QProxyStyle {
public:
void drawItemText(QPainter *painter, const QRect &rect, int flags, const QPalette &pal, bool enabled, const QString &text, QPalette::ColorRole textRole = QPalette::NoRole) const override {
// デフォルトのスタイルでテキストを描画
QProxyStyle::drawItemText(painter, rect, flags, pal, enabled, text, textRole);
// テキストの色を変更
painter->setPen(pal.color(textRole));
// テキストを中央揃えに設定
painter->drawText(rect, Qt::AlignCenter, text);
}
};
このコード例では、MyProxyStyle クラスを派生させて、drawItemText() 関数をオーバーライドしています。この関数では、デフォルトのスタイルでテキストを描画した後、テキストの色を変更し、中央揃えに設定しています。
まとめ
QProxyStyle::drawItemText() のサンプルコード
void MyProxyStyle::drawItemText(QPainter *painter, const QRect &rect, int flags, const QPalette &pal, bool enabled, const QString &text, QPalette::ColorRole textRole = QPalette::NoRole) const override {
// デフォルトのスタイルでテキストを描画
QProxyStyle::drawItemText(painter, rect, flags, pal, enabled, text, textRole);
// テキストの色を変更
if (textRole == QPalette::WindowText) {
painter->setPen(Qt::red);
} else {
painter->setPen(pal.color(textRole));
}
// テキストを中央揃えに設定
painter->drawText(rect, Qt::AlignCenter, text);
}
テキストのフォントを変更する
void MyProxyStyle::drawItemText(QPainter *painter, const QRect &rect, int flags, const QPalette &pal, bool enabled, const QString &text, QPalette::ColorRole textRole = QPalette::NoRole) const override {
// デフォルトのスタイルでテキストを描画
QProxyStyle::drawItemText(painter, rect, flags, pal, enabled, text, textRole);
// テキストのフォントを変更
QFont font = painter->font();
font.setPointSize(12);
font.setBold(true);
painter->setFont(font);
// テキストを中央揃えに設定
painter->drawText(rect, Qt::AlignCenter, text);
}
テキストの配置を変更する
void MyProxyStyle::drawItemText(QPainter *painter, const QRect &rect, int flags, const QPalette &pal, bool enabled, const QString &text, QPalette::ColorRole textRole = QPalette::NoRole) const override {
// デフォルトのスタイルでテキストを描画
QProxyStyle::drawItemText(painter, rect, flags, pal, enabled, text, textRole);
// テキストの配置を変更
painter->drawText(rect, Qt::AlignRight | Qt::AlignBottom, text);
}
テキストに背景色を設定する
void MyProxyStyle::drawItemText(QPainter *painter, const QRect &rect, int flags, const QPalette &pal, bool enabled, const QString &text, QPalette::ColorRole textRole = QPalette::NoRole) const override {
// デフォルトのスタイルでテキストを描画
QProxyStyle::drawItemText(painter, rect, flags, pal, enabled, text, textRole);
// テキストに背景色を設定
painter->fillRect(rect, Qt::lightGray);
// テキストを中央
QProxyStyle::drawItemText() 以外の方法
QItemDelegate::paint()
QItemDelegate::paint() は、アイテムデリゲートがアイテムを描画するために使用する関数です。この関数は、アイテム内のすべての要素を描画する責任を持ちます。QProxyStyle::drawItemText() は、この関数内でテキストを描画するために使用されます。
QAbstractItemView::drawItems()
QAbstractItemView::drawItems() は、アイテムビューがアイテムを描画するために使用する関数です。この関数は、アイテムデリゲートを使用してアイテムを描画します。
独自のウィジェットクラスを作成して、その中でテキストを描画することもできます。この方法は、より多くの制御が必要な場合に役立ちます。
それぞれの方法の利点と欠点
方法 | 利点 | 欠点 |
---|---|---|
QProxyStyle::drawItemText() | 簡単に使用できる | スタイルのカスタマイズが限られる |
QItemDelegate::paint() | スタイルのカスタマイズがより自由 | 複雑なコードになる |
QAbstractItemView::drawItems() | アイテムビュー全体のスタイルを統一できる | すべてのアイテムに同じスタイルが適用される |
自身のウィジェットクラスを作成する | 最も多くの制御が可能 | 最も複雑な方法 |
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