Qt GUI プログラミング:QRgbaFloat::fromRgba64() 関数徹底解説

2024-04-07

Qt GUIプログラミング:QRgbaFloat::fromRgba64() 関数解説

QRgbaFloat::fromRgba64() 関数は、64ビット整数値で表現されたRGBAカラー値を、QRgbaFloat 型の浮動小数点カラー値に変換します。Qt GUI アプリケーションで、カラー値を効率的に処理したり、異なるフォーマット間で変換したりする際に役立ちます。

詳細解説

QRgbaFloat::fromRgba64() 関数は、以下の引数を受け取ります。

  • rgba64: 変換したい 64 ビット整数値のRGBAカラー値。各成分は 8 ビットで表現されます。

戻り値

QRgbaFloat 型のオブジェクトで、変換された浮動小数点カラー値を保持します。各成分は 0.0 から 1.0 までの範囲で表現されます。

コード例

// 64ビット整数値のRGBAカラー値
uint64_t rgba64 = 0xFF00FF00; // 赤と緑が最大値

// QRgbaFloat 型に変換
QRgbaFloat rgbaFloat = QRgbaFloat::fromRgba64(rgba64);

// 各成分の確認
qInfo() << "Red: " << rgbaFloat.red();
qInfo() << "Green: " << rgbaFloat.green();
qInfo() << "Blue: " << rgbaFloat.blue();
qInfo() << "Alpha: " << rgbaFloat.alpha();

出力例

Red: 1.0
Green: 1.0
Blue: 0.0
Alpha: 1.0

補足

  • QRgbaFloat 型は、Qt 5.15 以降で導入されました。
  • 64 ビット整数値のRGBAカラー値は、QRgb 型でも表現できますが、QRgbaFloat 型の方がメモリ使用量が少なく、演算速度が速いという利点があります。
  • Qt GUI アプリケーションでは、QColor クラスを使用してカラー値を扱うこともできます。


QRgbaFloat::fromRgba64() 関数を使ったサンプルコード

// 64ビット整数値のRGBAカラー値
uint64_t rgba64_1 = 0xFF00FF00; // 赤と緑が最大値
uint64_t rgba64_2 = 0x80808080; // グレー

// QRgbaFloat 型への変換
QRgbaFloat rgbaFloat_1 = QRgbaFloat::fromRgba64(rgba64_1);
QRgbaFloat rgbaFloat_2 = QRgbaFloat::fromRgba64(rgba64_2);

// 各成分の確認
qInfo() << "rgbaFloat_1: Red: " << rgbaFloat_1.red() << ", Green: " << rgbaFloat_1.green() << ", Blue: " << rgbaFloat_1.blue() << ", Alpha: " << rgbaFloat_1.alpha();
qInfo() << "rgbaFloat_2: Red: " << rgbaFloat_2.red() << ", Green: " << rgbaFloat_2.green() << ", Blue: " << rgbaFloat_2.blue() << ", Alpha: " << rgbaFloat_2.alpha();

出力例

rgbaFloat_1: Red: 1.0, Green: 1.0, Blue: 0.0, Alpha: 1.0
rgbaFloat_2: Red: 0.5, Green: 0.5, Blue: 0.5, Alpha: 1.0

QRgbaFloat 型から QColor への変換

// QRgbaFloat 型のオブジェクト
QRgbaFloat rgbaFloat = QRgbaFloat::fromRgba64(0xFF00FF00);

// QColor 型への変換
QColor color = rgbaFloat.toQColor();

// QColor オブジェクトを使って描画
QPainter painter(this);
painter.setBrush(color);
painter.drawRect(0, 0, 100, 100);

QRgbaFloat 型の演算

// QRgbaFloat 型のオブジェクト
QRgbaFloat rgbaFloat1 = QRgbaFloat::fromRgba64(0xFF00FF00);
QRgbaFloat rgbaFloat2 = QRgbaFloat::fromRgba64(0x00FF00FF);

// 加算
QRgbaFloat rgbaFloatSum = rgbaFloat1 + rgbaFloat2;

// 乗算
QRgbaFloat rgbaFloatProduct = rgbaFloat1 * rgbaFloat2;

// 各成分の確認
qInfo() << "rgbaFloatSum: Red: " << rgbaFloatSum.red() << ", Green: " << rgbaFloatSum.green() << ", Blue: " << rgbaFloatSum.blue() << ", Alpha: " << rgbaFloatSum.alpha();
qInfo() << "rgbaFloatProduct: Red: " << rgbaFloatProduct.red() << ", Green: " << rgbaFloatProduct.green() << ", Blue: " << rgbaFloatProduct.blue() << ", Alpha: " << rgbaFloatProduct.alpha();

出力例

rgbaFloatSum: Red: 1.0, Green: 1.0, Blue: 1.0, Alpha: 1.0
rgbaFloatProduct: Red: 0.0, Green: 1.0, Blue: 0.0, Alpha: 1.0

これらのサンプルコードは、QRgbaFloat::fromRgba64() 関数を使った様々な処理方法を示しています。



QRgbaFloat::fromRgba64() 関数以外の方法

QColor クラスを使用する

QColor クラスは、Qt GUI アプリケーションでカラー値を扱うための主要なクラスです。QColor クラスには、64ビット整数値のRGBAカラー値を設定したり、取得したりするためのメソッドがあります。

// 64ビット整数値のRGBAカラー値
uint64_t rgba64 = 0xFF00FF00;

// QColor オブジェクトを作成
QColor color;

// 64ビット整数値から QColor オブジェクトへの変換
color.setRgba64(rgba64);

// QColor オブジェクトを使って描画
QPainter painter(this);
painter.setBrush(color);
painter.drawRect(0, 0, 100, 100);

手動で変換する

64ビット整数値のRGBAカラー値は、各成分を 8 ビットずつに分割して表現されています。以下のコードは、64ビット整数値を個々の成分に分解し、QRgbaFloat 型のオブジェクトに変換する方法を示しています。

// 64ビット整数値のRGBAカラー値
uint64_t rgba64 = 0xFF00FF00;

// 各成分を抽出
uint8_t red = (rgba64 >> 24) & 0xFF;
uint8_t green = (rgba64 >> 16) & 0xFF;
uint8_t blue = (rgba64 >> 8) & 0xFF;
uint8_t alpha = rgba64 & 0xFF;

// QRgbaFloat 型のオブジェクトを作成
QRgbaFloat rgbaFloat(red / 255.0f, green / 255.0f, blue / 255.0f, alpha / 255.0f);

// 各成分の確認
qInfo() << "Red: " << rgbaFloat.red() << ", Green: " << rgbaFloat.green() << ", Blue: " << rgbaFloat.blue() << ", Alpha: " << rgbaFloat.alpha();

ライブラリを使用する

Qt 以外に、64ビット整数値のRGBAカラー値を処理するためのライブラリも存在します。例えば、OpenCV: https://opencv.org/ や ImageMagick: https://imagemagick.org/ などのライブラリは、画像処理に関する様々な機能を提供しており、64ビット整数値のRGBAカラー値の変換も可能です。

  • 多くの場合、QColor クラスを使用するのが最も簡単で効率的な方法です。
  • より細かい制御が必要な場合は、手動で変換する方法を選択できます。
  • ライブラリを使用する場合は、Qt 以外のライブラリが必要になる場合や、ライブラリの使用方法を学習する必要があるというデメリットがあります。



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