Qt Widgets: QWidget::isVisible() 、 QWidget::setVisible() 、 Qt::WA_TransparentForMouseEvents 属性の使い分け

2024-04-02

Qt WidgetsにおけるQWidget::isHidden()解説

QWidget::isHidden()は、Qt Widgetsフレームワークにおける重要な関数の一つです。この関数は、ウィジェットが隠されているかどうかを判断するために使用されます。ウィジェットの表示状態を制御するプログラムを作成する際に、この関数は非常に役立ちます。

詳細

  • 戻り値:

QWidget::isHidden()関数は、ウィジェットが隠されている場合はtrue、そうでない場合はfalseを返します。

  • ウィジェットの表示状態:

ウィジェットには、以下の3つの表示状態があります。

- 可視:ウィジェットは画面に表示されています。
- 隠蔽:ウィジェットは画面に表示されていませんが、メモリ上には存在します。
- 破棄:ウィジェットはメモリ上から削除されています。

QWidget::isHidden()関数は、ウィジェットが隠蔽されているかどうかのみを判断します。破棄されたウィジェットは、この関数によって検出されません。

  • コード例:
QWidget *widget = new QWidget();

// ウィジェットを表示
widget->show();

// ウィジェットが隠されているかどうかを確認
bool isHidden = widget->isHidden();

// ウィジェットを隠蔽
widget->hide();

// ウィジェットが隠されているかどうかを確認
isHidden = widget->isHidden();

補足

  • QWidget::isVisible()関数:

QWidget::isVisible()関数は、QWidget::isHidden()関数の逆の機能を提供します。この関数は、ウィジェットが可視かどうかを判断するために使用されます。

QWidget::setVisible()関数は、ウィジェットの表示状態を設定するために使用されます。この関数にtrueを渡すとウィジェットが表示され、falseを渡すとウィジェットが隠蔽されます。

  • QWidget::isHidden()関数は、Qt Widgetsフレームワークのすべてのウィジェットで使用できます。
  • この関数は、スレッドセーフではありません。複数のスレッドからウィジェットの表示状態を制御する場合は、適切な同期メカニズムを使用する必要があります。


QWidget::isHidden() 関数のサンプルコード

QWidget *widget = new QWidget();

// ウィジェットを表示
widget->show();

// ウィジェットが隠されているかどうかを確認
bool isHidden = widget->isHidden();

if (isHidden) {
  // ウィジェットは隠されています
  qDebug() << "ウィジェットは隠されています";
} else {
  // ウィジェットは表示されています
  qDebug() << "ウィジェットは表示されています";
}

サンプル2:ウィジェットを表示/非表示する

QWidget *widget = new QWidget();

// ウィジェットを表示
widget->show();

// 5秒後にウィジェットを隠蔽
QTimer::singleShot(5000, widget, SLOT(hide()));

// 10秒後にウィジェットを表示
QTimer::singleShot(10000, widget, SLOT(show()));

サンプル3:複数のウィジェットの表示状態を制御する

QWidget *widget1 = new QWidget();
QWidget *widget2 = new QWidget();

// ウィジェット1を表示
widget1->show();

// ウィジェット2を隠蔽
widget2->hide();

// ウィジェット1が隠されているかどうかを確認
bool isHidden1 = widget1->isHidden();

// ウィジェット2が隠されているかどうかを確認
bool isHidden2 = widget2->isHidden();

if (isHidden1) {
  // ウィジェット1は隠されています
  qDebug() << "ウィジェット1は隠されています";
} else {
  // ウィジェット1は表示されています
  qDebug() << "ウィジェット1は表示されています";
}

if (isHidden2) {
  // ウィジェット2は隠されています
  qDebug() << "ウィジェット2は隠されています";
} else {
  // ウィジェット2は表示されています
  qDebug() << "ウィジェット2は表示されています";
}

サンプル4:カスタムウィジェットで QWidget::isHidden() を使用する

class MyWidget : public QWidget {
  Q_OBJECT

public:
  MyWidget() {
    // ウィジェットを表示
    show();
  }

protected:
  void paintEvent(QPaintEvent *event) override {
    // ウィジェットが隠されている場合は、赤い背景で塗りつぶす
    if (isHidden()) {
      QPainter painter(this);
      painter.setBrush(Qt::red);
      painter.drawRect(rect());
    } else {
      // ウィジェットが表示されている場合は、デフォルトの背景で塗りつぶす
      QWidget::paintEvent(event);
    }
  }
};

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  MyWidget widget;

  return app.exec();
}

これらのサンプルコードは、QWidget::isHidden()関数の使用方法を理解するのに役立ちます。



QWidget::isHidden() 以外の方法

QWidget::isVisible() 関数は、QWidget::isHidden() 関数の逆の機能を提供します。この関数は、ウィジェットが可視かどうかを判断するために使用されます。

QWidget *widget = new QWidget();

// ウィジェットを表示
widget->show();

// ウィジェットが可視かどうかを確認
bool isVisible = widget->isVisible();

if (isVisible) {
  // ウィジェットは可視です
  qDebug() << "ウィジェットは可視です";
} else {
  // ウィジェットは不可視です
  qDebug() << "ウィジェットは不可視です";
}

QWidget::setVisible() 関数は、ウィジェットの表示状態を設定するために使用されます。この関数にtrueを渡すとウィジェットが表示され、falseを渡すとウィジェットが隠蔽されます。

QWidget *widget = new QWidget();

// ウィジェットを表示
widget->show();

// 5秒後にウィジェットを隠蔽
QTimer::singleShot(5000, widget, SLOT(setVisible(false)));

// 10秒後にウィジェットを表示
QTimer::singleShot(10000, widget, SLOT(setVisible(true)));

Qt::WA_TransparentForMouseEvents 属性をウィジェットに設定すると、ウィジェットはマウスイベントを受け取らなくなります。これは、ウィジェットを隠蔽する代わりに、ユーザーがウィジェットを操作できないようにする場合に役立ちます。

QWidget *widget = new QWidget();

// ウィジェットを透過的に設定
widget->setAttribute(Qt::WA_TransparentForMouseEvents);

// ウィジェットを表示
widget->show();

// ユーザーはウィジェットを操作できません

方法4:QStackedWidget クラス

QStackedWidget クラスは、複数のウィジェットをスタックのように管理するクラスです。このクラスを使用すると、複数のウィジェットを一つのウィジェット内に表示/非表示することができます。

QStackedWidget *stackedWidget = new QStackedWidget();

// ウィジェット1を追加
QWidget *widget1 = new QWidget();
stackedWidget->addWidget(widget1);

// ウィジェット2を追加
QWidget *widget2 = new QWidget();
stackedWidget->addWidget(widget2);

// ウィジェット1を表示
stackedWidget->setCurrentIndex(0);

// 5秒後にウィジェット2を表示
QTimer::singleShot(5000, stackedWidget, SLOT(setCurrentIndex(1)));

これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。状況に応じて適切な方法を選択する必要があります。




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