SQLite DEFAULT句の完全ガイド: データベースのデフォルト値をマスターしよう
SQLiteの言語におけるDEFAULT句のプログラミング解説
SQLiteのDEFAULT
句は、テーブルのカラムにデフォルト値を設定するために使用されます。これは、レコードが挿入される際に、明示的に値が指定されない場合に自動的に割り当てられる値です。
DEFAULT句の構文
CREATE TABLE テーブル名 (
カラム名 型 DEFAULT デフォルト値,
...
);
カラム名
: デフォルト値を設定したいカラムの名前型
: カラムのデータ型デフォルト値
: デフォルトとして設定したい値
DEFAULT句の使用例
- 数値型カラムにデフォルト値を設定する
CREATE TABLE users (
id INTEGER PRIMARY KEY,
age INTEGER DEFAULT 18,
name TEXT
);
上記の場合、age
カラムに値が指定されない場合は、デフォルトで18
が割り当てられます。
CREATE TABLE products (
id INTEGER PRIMARY KEY,
name TEXT DEFAULT 'Unknown',
price REAL
);
上記の場合、name
カラムに値が指定されない場合は、デフォルトで"Unknown"
が割り当てられます。
- NULLをデフォルト値として設定する
CREATE TABLE addresses (
id INTEGER PRIMARY KEY,
street_address TEXT,
city TEXT DEFAULT NULL,
postal_code TEXT
);
上記の場合、city
カラムに値が指定されない場合は、デフォルトでNULL
が割り当てられます。
DEFAULT句の利点
- コードの簡潔化: デフォルト値を
INSERT
ステートメントで毎回指定する必要がなくなり、コードが簡潔になります。 - データの一貫性: デフォルト値を設定することで、データの整合性を保ちやすくなります。
- 欠損値の防止: デフォルト値を設定することで、NULL値によるデータの欠損を防ぐことができます。
DEFAULT句の注意点
- デフォルト値は、カラムのデータ型と互換性のある値である必要があります。
- 主キーカラムにデフォルト値を設定することはできません。
- UNIQUE制約を持つカラムにデフォルト値を設定することはできません。
まとめ
DEFAULT句は、SQLiteの言語における便利な機能です。デフォルト値を設定することで、コードを簡潔化し、データの一貫性を保ち、欠損値を防ぐことができます。
補足
- 上記の解説は、SQLiteバージョン3.35.0に基づいています。
- DEFAULT句は、SQLite以外のデータベースでも使用できます。
SQLiteのDEFAULT句を使ったサンプルコード
CREATE TABLE users (
id INTEGER PRIMARY KEY,
age INTEGER DEFAULT 18,
name TEXT
);
-- デフォルト値が適用される
INSERT INTO users (name) VALUES ('John Doe');
-- 明示的に値を指定することもできる
INSERT INTO users (name, age) VALUES ('Jane Doe', 25);
SELECT * FROM users;
-- 出力:
-- id | age | name
-- -- | -- | --
-- 1 | 18 | John Doe
-- 2 | 25 | Jane Doe
文字列型カラムにデフォルト値を設定する
CREATE TABLE products (
id INTEGER PRIMARY KEY,
name TEXT DEFAULT 'Unknown',
price REAL
);
-- デフォルト値が適用される
INSERT INTO products (price) VALUES (100.0);
-- 明示的に値を指定することもできる
INSERT INTO products (name, price) VALUES ('Apple', 200.0);
SELECT * FROM products;
-- 出力:
-- id | name | price
-- -- | -- | --
-- 1 | Unknown | 100.0
-- 2 | Apple | 200.0
NULLをデフォルト値として設定する
CREATE TABLE addresses (
id INTEGER PRIMARY KEY,
street_address TEXT,
city TEXT DEFAULT NULL,
postal_code TEXT
);
-- デフォルト値が適用される
INSERT INTO addresses (street_address) VALUES ('123 Main Street');
-- 明示的に値を指定することもできる
INSERT INTO addresses (street_address, city, postal_code) VALUES ('456 Elm Street', 'San Francisco', '94105');
SELECT * FROM addresses;
-- 出力:
-- id | street_address | city | postal_code
-- -- | -- | -- | --
-- 1 | 123 Main Street | NULL | NULL
-- 2 | 456 Elm Street | San Francisco | 94105
CURRENT_TIMESTAMP をデフォルト値として設定する
CREATE TABLE events (
id INTEGER PRIMARY KEY,
created_at TIMESTAMP DEFAULT CURRENT_TIMESTAMP
);
-- デフォルト値が適用される
INSERT INTO events (name) VALUES ('New Event');
SELECT * FROM events;
-- 出力:
-- id | created_at | name
-- -- | -- | --
-- 1 | 2024-03-25 20:25:00 | New Event
他のカラムの値を参照するデフォルト値を設定する
CREATE TABLE orders (
id INTEGER PRIMARY KEY,
customer_id INTEGER,
total_price REAL DEFAULT (customer_id * 10)
);
-- デフォルト値が適用される
INSERT INTO orders (customer_id) VALUES (1);
SELECT * FROM orders;
-- 出力:
-- id | customer_id | total_price
-- -- | -- | --
-- 1 | 1 | 10
これらのサンプルコードは、DEFAULT句のさまざまな使用方法を示しています。
DEFAULT句の代替方法
INSERTステートメントで値を明示的に指定する
INSERT INTO users (name, age) VALUES ('John Doe', 18);
CHECK制約を使用してデフォルト値を強制する
CREATE TABLE users (
id INTEGER PRIMARY KEY,
age INTEGER CHECK (age >= 18),
name TEXT
);
-- 18歳未満の年齢を指定しようとするとエラーが発生する
INSERT INTO users (name, age) VALUES ('Jane Doe', 17);
TRIGGERを使用してデフォルト値を設定する
CREATE TRIGGER before_insert_users
BEFORE INSERT ON users
FOR EACH ROW
BEGIN
IF NEW.age IS NULL THEN
SET NEW.age = 18;
END IF;
END;
-- デフォルト値が設定される
INSERT INTO users (name) VALUES ('John Doe');
ビューを使用してデフォルト値を仮想的に設定する
CREATE VIEW users_with_default_age AS
SELECT id, name, COALESCE(age, 18) AS age
FROM users;
-- デフォルト値が表示される
SELECT * FROM users_with_default_age;
これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。
DEFAULT句 は、最もシンプルで直感的な方法ですが、CHECK制約やTRIGGERほど柔軟ではありません。
CHECK制約 は、デフォルト値を強制するのに役立ちますが、複雑なデフォルト値を設定するには不向きです。
TRIGGER は、複雑なデフォルト値を設定したり、その他の処理を実行したりするのに役立ちますが、コードが複雑になる可能性があります。
ビュー は、仮想的なデフォルト値を設定するのに役立ちますが、実際のデータ値を変更するものではありません。
最適な方法は、具体的な要件によって異なります。
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