String.rawを使いこなして、テンプレートリテラルをマスターしよう!
JavaScriptのString.rawについて
テンプレートリテラルとは?
従来の文字列リテラルとは異なり、複数行にわたって記述でき、変数や式を埋め込むことができる文字列です。
const name = "Alice";
const age = 20;
const message = `こんにちは、${name}さん!あなたは${age}歳ですね。`;
console.log(message); // こんにちは、Aliceさん!あなたは20歳ですね。
String.rawの役割
テンプレートリテラルでは、エスケープシーケンス(例:\n
)は改行文字などに変換されます。しかし、String.raw を使用すると、エスケープシーケンスがそのまま解釈されます。
const str = String.raw`
\n
これは改行文字を含む文字列です。
`;
console.log(str); // \\n
これは改行文字を含む文字列です。
上記のように、\n
は改行文字ではなく、\\n
という文字列として出力されます。
String.rawの主な用途
- パス名やファイル名など、エスケープシーケンスをそのまま保持したい場合
- 正規表現でエスケープシーケンスを使用する場合
String.rawの注意点
- テンプレートリテラル内の変数は、通常のテンプレートリテラルと同様に展開されます。
- String.raw は、テンプレートリテラルの最初の部分にのみ適用されます。
まとめ
String.rawのサンプルコード
const path = String.raw`C:\temp\file.txt`;
console.log(path); // C:\temp\file.txt
正規表現でエスケープシーケンスを使用
const regex = String.raw`/\n/g`;
const str = "This is a string with\nnewlines.";
console.log(str.replace(regex, "")); // This is a string withnewlines.
テンプレートリテラル内の変数
const name = "Alice";
const message = String.raw`Hello, ${name}!`;
console.log(message); // Hello, ${name}!
タグ付きテンプレートリテラル
const tagFunc = (strings, ...values) => {
return strings.reduce((acc, str, i) => {
return acc + str + (values[i] || "");
}, "");
};
const message = String.raw`Hello, ${name}! You are ${age} years old.`;
console.log(tagFunc`Hello, ${name}! You are ${age} years old.`, name, age); // Hello, Alice! You are 20 years old.
複数行のテンプレートリテラル
const str = String.raw`
This is a string
with multiple lines.
`;
console.log(str); // This is a string
with multiple lines.
String.rawの代替方法
エスケープシーケンスをそのまま記述
const path = "C:\\temp\\file.txt";
console.log(path); // C:\temp\file.txt
正規表現でエスケープシーケンスをエスケープ
const regex = /\n/g;
const str = "This is a string with\nnewlines.";
console.log(str.replace(regex, "\\n")); // This is a string with\\nnewlines.
テンプレートリテラルを使用せず、文字列を連結
const name = "Alice";
const age = 20;
const message = "Hello, " + name + "! You are " + age + " years old.";
console.log(message); // Hello, Alice! You are 20 years old.
タグ付きテンプレートリテラルを使用
const tagFunc = (strings, ...values) => {
return strings.reduce((acc, str, i) => {
return acc + str + (values[i] || "");
}, "");
};
const message = `Hello, ${name}! You are ${age} years old.`;
console.log(tagFunc`Hello, ${name}! You are ${age} years old.`, name, age); // Hello, Alice! You are 20 years old.
その他の代替方法
- JavaScript のライブラリを使用して、テンプレートリテラルを処理する
- 自身の関数を作成して、テンプレートリテラルを処理する
これらの方法は、より高度な方法となります。
String.raw は、テンプレートリテラルのエスケープシーケンスをそのまま解釈するための便利なメソッドです。しかし、状況によっては他の方法の方が適している場合があります。
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