MariaDB 10.4におけるグローバル権限とmysql.global_privテーブル
MariaDB の mysql.global_priv テーブル:詳細解説
テーブル構造
カラム名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
Host | VARCHAR(255) | ユーザーの接続ホスト |
User | VARCHAR(16) | ユーザー名 |
Password | VARCHAR(41) | 暗号化されたパスワード |
Db | VARCHAR(64) | データベース名 (* はすべてのデータベースを表す) |
Table | VARCHAR(64) | テーブル名 (* はすべてのテーブルを表す) |
Grants | VARCHAR(255) | 権限のリスト |
Require_secure_transport | TINYINT(1) | 暗号化接続の必要性 (0: 不要, 1: 必要) |
Ssl_cipher | VARCHAR(255) | 使用する SSL 暗号 |
X509_issuer | VARCHAR(255) | X.509 証明書発行者 |
X509_subject | VARCHAR(255) | X.509 証明書サブジェクト |
権限 (Grants カラム)
Grants
カラムは、ユーザーに付与された権限をカンマ区切りで列挙します。各権限は、以下のような形式で記述されます。
権限名
権限名(オプション)
ON
データベース名
.テーブル名
代表的な権限
SELECT
: データの閲覧INSERT
: データの挿入UPDATE
: データの更新DELETE
: データの削除CREATE
: テーブルの作成DROP
: テーブルの削除GRANT
: 権限の付与REVOKE
: 権限の取り消し
例
SELECT, INSERT, UPDATE ON my_database.*
この例では、ユーザーは my_database
内のすべてのテーブルに対して、データの閲覧、挿入、更新権限を持っています。
mysql.global_priv
テーブルは、MariaDB 5.5 から導入されました。- このテーブルは、
MariaDB
データベースに格納されます。 - スーパーユーザーは、
GRANT
ステートメントを使用して、mysql.global_priv
テーブルを編集できます。
補足
- 上記の説明は、MariaDB 10.4.2 を基にしています。
- バージョンによって、テーブル構造や権限の種類が異なる場合があります。
MariaDB mysql.global_priv テーブル サンプルコード
GRANT ALL PRIVILEGES ON my_database.* TO 'user'@'localhost';
特定のテーブルに対する SELECT, INSERT 権限をユーザーに付与
GRANT SELECT, INSERT ON my_database.my_table TO 'user'@'%';
スーパーユーザー権限をユーザーに付与
GRANT ALL PRIVILEGES WITH GRANT OPTION TO 'user'@'localhost';
特定のホストからの接続のみ許可
GRANT SELECT, INSERT ON my_database.* TO 'user'@'192.168.1.100' REQUIRE SSL;
X.509 証明書による認証
GRANT SELECT ON my_database.* TO 'user'@'localhost' REQUIRE X509;
権限の取り消し
REVOKE SELECT, INSERT ON my_database.my_table FROM 'user'@'%';
パスワードの変更
SET PASSWORD FOR 'user'@'localhost' = PASSWORD('new_password');
暗号化接続の強制
UPDATE mysql.global_priv SET Require_secure_transport = 1 WHERE User = 'user' AND Host = 'localhost';
特定の SSL 暗号の指定
UPDATE mysql.global_priv SET Ssl_cipher = 'AES128-GCM-SHA256' WHERE User = 'user' AND Host = 'localhost';
X.509 証明書情報の指定
UPDATE mysql.global_priv SET X509_issuer = 'CN=My Issuer', X509_subject = 'CN=My Subject' WHERE User = 'user' AND Host = 'localhost';
注意事項
- 上記のコードはあくまでもサンプルです。実際の環境に合わせて変更する必要があります。
- 権限の変更は慎重に行ってください。誤った変更は、MariaDB サーバへのアクセスに問題が発生する可能性があります。
MariaDB でユーザー権限を設定する他の方法
MySQL Workbench は、MariaDB を管理するための GUI ツールです。MySQL Workbench を使用して、ユーザー権限を設定するには、以下の手順に従います。
- MySQL Workbench を起動し、MariaDB サーバに接続します。
- 左側のナビゲーションツリーで、Administration > Users を展開します。
- Users タブで、ユーザーを選択します。
- Schema Privileges タブで、データベースと権限を選択します。
- Apply をクリックして変更を保存します。
MariaDB Shell は、MariaDB サーバと対話するためのコマンドラインツールです。MariaDB Shell を使用して、ユーザー権限を設定するには、以下のコマンドを使用します。
GRANT <権限> ON <データベース名>.<テーブル名> TO <ユーザー名>@<ホスト名>;
例
GRANT SELECT, INSERT ON my_database.my_table TO 'user'@'localhost';
設定ファイル
MariaDB サーバの設定ファイル (my.cnf
) に、ユーザー権限を設定することもできます。設定ファイルに設定するには、以下の形式で記述します。
[mysqld]
user = <ユーザー名>
password = <パスワード>
host = <ホスト名>
database = <データベース名>
table = <テーブル名>
grant = <権限>
例
[mysqld]
user = user
password = password
host = localhost
database = my_database
table = my_table
grant = SELECT, INSERT
注意事項
- 上記の方法以外にも、ユーザー権限を設定する方法があります。
- 設定方法は、使用している MariaDB のバージョンによって異なる場合があります。
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