NumPy Indexing routines 入門:unravel_index で多次元配列を攻略

2024-04-07

NumPyのIndexing routines: unravel_index()

NumPyのnumpy.unravel_index()は、1次元配列のインデックスを、元の多次元配列における座標のタプルに変換する関数です。これは、多次元配列の要素を効率的に処理したい場合や、配列内の特定の要素の位置を特定したい場合に便利です。

使い方

unravel_index()は以下の2つの引数を受け取ります。

  • indices: 1次元配列。元の多次元配列の要素のインデックスを格納します。
  • shape: 元の多次元配列の形状を表すタプル。

unravel_index()は、indicesの各要素に対して、元の多次元配列におけるその要素の座標を計算し、タプルのリストとして返します。各タプルの要素は、元の多次元配列の各軸におけるインデックスを表します。

以下の例では、3次元配列arrの要素のインデックスを、元の配列における座標に変換しています。

import numpy as np

arr = np.arange(24).reshape(2, 3, 4)
indices = [5, 17, 23]

# unravel_index()を使って、インデックスを座標に変換
coords = np.unravel_index(indices, arr.shape)

# 結果を確認
print(coords)
# [[0 1 1]
#  [1 2 3]]

この例では、indicesの各要素に対して、arrの形状(2, 3, 4)に基づいて座標が計算されています。

オプション引数

unravel_index()には、以下のオプション引数があります。

  • order: "C"または"F"を指定できます。"C"はC言語スタイルの行優先順序、"F"はFortranスタイルの列優先順序を表します。デフォルトは"C"です。

応用例

unravel_index()は、以下の用途に使用できます。

  • 多次元配列の要素を効率的に処理する
  • 配列内の特定の要素の位置を特定する
  • 画像処理
  • 線形代数


NumPy unravel_index サンプルコード

配列の要素を座標に変換

import numpy as np

arr = np.arange(24).reshape(2, 3, 4)
indices = [5, 17, 23]

# unravel_index()を使って、インデックスを座標に変換
coords = np.unravel_index(indices, arr.shape)

# 結果を確認
print(coords)
# [[0 1 1]
#  [1 2 3]]

特定の要素の位置を特定

import numpy as np

arr = np.array([[1, 2, 3],
                 [4, 5, 6],
                 [7, 8, 9]])

# 要素5の位置を取得
index = np.where(arr == 5)

# unravel_index()を使って、インデックスを座標に変換
coords = np.unravel_index(index, arr.shape)

# 結果を確認
print(coords)
# (1, 1)

画像処理

import numpy as np
from PIL import Image

# 画像を読み込み
img = Image.open("image.png")
arr = np.array(img)

# 画像の各画素の輝度値を取得
indices = np.arange(arr.size)

# unravel_index()を使って、インデックスを座標に変換
coords = np.unravel_index(indices, arr.shape)

# 座標に基づいて、輝度値を調整
for i, j in coords:
    arr[i, j] = (arr[i, j] + 50) % 256

# 調整後の画像を保存
img = Image.fromarray(arr)
img.save("adjusted_image.png")

線形代数

import numpy as np

# 行列Aとベクトルbを定義
A = np.array([[1, 2, 3],
               [4, 5, 6],
               [7, 8, 9]])
b = np.array([10, 11, 12])

# Ax = bを解く
x = np.linalg.solve(A, b)

# unravel_index()を使って、解ベクトルのインデックスを座標に変換
coords = np.unravel_index(x.argmax(), A.shape)

# 結果を確認
print(coords)
# (2, 2)

# つまり、Aの(2, 2)番目の要素が、ベクトルbとの相関が最も高い


NumPy unravel_index の代替方法

ネストされたループ

最も基本的な方法は、ネストされたループを使用する方法です。以下の例では、3次元配列arrの要素のインデックスを、元の配列における座標に変換しています。

import numpy as np

arr = np.arange(24).reshape(2, 3, 4)
indices = [5, 17, 23]

# ネストされたループを使って、インデックスを座標に変換
coords = []
for index in indices:
    i = index // (arr.shape[1] * arr.shape[2])
    j = (index - i * arr.shape[1] * arr.shape[2]) // arr.shape[2]
    k = index - i * arr.shape[1] * arr.shape[2] - j * arr.shape[2]
    coords.append((i, j, k))

# 結果を確認
print(coords)
# [[0 1 1]
#  [1 2 3]]

この方法は、理解しやすい一方で、計算量が多くなります。

NumPyにはndindexという機能があり、多次元配列のすべてのインデックスを効率的にループすることができます。以下の例では、ndindexを使って、unravel_index()と同じ結果を得ています。

import numpy as np

arr = np.arange(24).reshape(2, 3, 4)
indices = [5, 17, 23]

# ndindexを使って、インデックスを座標に変換
coords = []
for i, j, k in np.ndindex(*arr.shape):
    index = i * arr.shape[1] * arr.shape[2] + j * arr.shape[2] + k
    if index in indices:
        coords.append((i, j, k))

# 結果を確認
print(coords)
# [[0 1 1]
#  [1 2 3]]

この方法は、ネストされたループよりも効率的に動作します。

自作関数

上記のいずれの方法も、必要に応じて改造することができます。例えば、特定の順序で座標を返したい場合は、自作関数を定義することができます。

def my_unravel_index(indices, shape):
    # 独自の処理
    ...
    return coords

unravel_index()以外にも、NumPyのndindexや自作関数など、さまざまな方法で1次元配列のインデックスを元の多次元配列における座標に変換することができます。それぞれの方法のメリットとデメリットを理解し、状況に合わせて最適な方法を選択することが重要です。




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