NumPy ランダムサンプリング:CFFI インターフェースによる高速化
NumPy ランダムサンプリングと random.BitGenerator.cffi
CFFI インターフェースとは?
CFFI は "C Foreign Function Interface" の略で、C 言語で書かれたコードを Python から呼び出すためのインターフェースです。CFFI を使用することで、NumPy のランダムサンプリング機能を C 言語の速度で実行できます。
random.BitGenerator.cffi の利点
- 高速処理: CFFI は C 言語で書かれているため、従来の Python コードよりも高速に動作します。
- 効率的なメモリ使用: CFFI はメモリを効率的に使用するため、大規模なデータセットの処理にも適しています。
- 拡張性: CFFI は C 言語のコードを自由に呼び出すことができるため、NumPy の標準機能では実現できない複雑な乱数生成も可能です。
random.BitGenerator.cffi の使い方
random.BitGenerator.cffi は以下の手順で使用できます。
numpy.random
モジュールをインポートします。BitGenerator
クラスのインスタンスを作成します。cffi
属性を使用して CFFI インターフェースを取得します。- CFFI インターフェースの属性やメソッドを使用して、乱数生成を行います。
以下は、random.BitGenerator.cffi
を使用して 10 個の乱数を生成する例です。
import numpy.random as rnd
# BitGenerator クラスのインスタンスを作成
bg = rnd.BitGenerator()
# CFFI インターフェースを取得
cffi = bg.cffi
# 10 個の乱数を生成
random_numbers = cffi.next_uint64(10)
# 結果を出力
print(random_numbers)
NumPy ランダムサンプリング:random.BitGenerator.cffi サンプルコード
import numpy.random as rnd
# BitGenerator クラスのインスタンスを作成
bg = rnd.BitGenerator()
# CFFI インターフェースを取得
cffi = bg.cffi
# 10 個の乱数を生成 (0 から 1 の範囲)
random_numbers = cffi.next_double(10)
# 結果を出力
print(random_numbers)
正規乱数生成
import numpy.random as rnd
# BitGenerator クラスのインスタンスを作成
bg = rnd.BitGenerator()
# CFFI インターフェースを取得
cffi = bg.cffi
# 平均0、標準偏差1の正規乱数を10個生成
random_numbers = cffi.next_normal(10, 0, 1)
# 結果を出力
print(random_numbers)
ポアソン分布からの乱数生成
import numpy.random as rnd
# BitGenerator クラスのインスタンスを作成
bg = rnd.BitGenerator()
# CFFI インターフェースを取得
cffi = bg.cffi
# パラメータ5のポアソン分布から10個乱数を生成
random_numbers = cffi.next_poisson(10, 5)
# 結果を出力
print(random_numbers)
多次元配列の乱数生成
import numpy.random as rnd
# BitGenerator クラスのインスタンスを作成
bg = rnd.BitGenerator()
# CFFI インターフェースを取得
cffi = bg.cffi
# 3行4列の(0, 1)一様乱数配列を生成
random_numbers = cffi.next_double((3, 4))
# 結果を出力
print(random_numbers)
状態の保存と復元
import numpy.random as rnd
# BitGenerator クラスのインスタンスを作成
bg = rnd.BitGenerator()
# CFFI インターフェースを取得
cffi = bg.cffi
# 状態を保存
state = cffi.get_state()
# いくつかの乱数を生成
random_numbers1 = cffi.next_double(10)
# 状態を復元
cffi.set_state(state)
# 同じ状態から別の乱数を生成
random_numbers2 = cffi.next_double(10)
# 結果を出力
print(random_numbers1)
print(random_numbers2)
CFFI 関数の直接呼び出し
import numpy.random as rnd
# BitGenerator クラスのインスタンスを作成
bg = rnd.BitGenerator()
# CFFI インターフェースを取得
cffi = bg.cffi
# CFFI 関数を直接呼び出す
random_number = cffi.ffi.cast("double", cffi.lib.random_uniform())
# 結果を出力
print(random_number)
補足
- 上記コードは NumPy 1.20 以降で動作します。
NumPy ランダムサンプリングのその他の方法
np.random モジュール
NumPy の np.random
モジュールには、さまざまな乱数生成関数が用意されています。以下は、その例です。
np.random.rand(n)
: 一様乱数 (0 から 1 の範囲) をn
個生成np.random.normal(loc, scale, size)
: 正規乱数 (平均loc
、標準偏差scale
) をsize
個生成np.random.poisson(lam, size)
: ポアソン分布 (パラメータlam
) からsize
個乱数を生成
random.Random クラス
Python 標準ライブラリの random
モジュールにある Random
クラスを使用して、乱数生成を行うことができます。
import random
# Random クラスのインスタンスを作成
rng = random.Random()
# 一様乱数を生成
random_number = rng.random()
# 正規乱数を生成
random_number = rng.normalvariate(0, 1)
# ポアソン分布から乱数を生成
random_number = rng.poissonvariate(5)
その他のライブラリ
NumPy 以外にも、SciPy や pandas などのライブラリには、より高度なランダムサンプリング機能が提供されています。
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