Pandas DataFrameでタイムゾーン変換をマスターしよう!
pandas.DataFrame.tz_convert
は、Pandas DataFrame の列またはインデックスのタイムゾーンを変換する関数です。異なるタイムゾーン間でデータを比較したり、特定のタイムゾーンに合わせた分析を行ったりする際に役立ちます。
使い方
pandas.DataFrame.tz_convert
の基本的な使い方は以下の通りです。
df.tz_convert(tz)
df
: タイムゾーンを変換したい DataFrametz
: 変換後のタイムゾーン。省略すると UTC に変換されます。
例:
df = pd.DataFrame({'timestamp': pd.to_datetime(['2023-03-08 12:00:00', '2023-03-09 13:00:00'])})
# 日本時間からアメリカ太平洋時間に変換
df = df.tz_convert('America/Los_Angeles')
print(df)
# 出力
# timestamp
# 0 2023-03-08 04:00:00
# 1 2023-03-09 05:00:00
オプション
pandas.DataFrame.tz_convert
には、以下のオプションが利用できます。
copy
: True にすると、変換後の DataFrame は元の DataFrame と別のオブジェクトになります。デフォルトは False です。errors
: 'raise', 'ignore', 'coerce' のいずれか。タイムゾーン情報の変換に失敗した場合の処理を指定します。
例:
# 変換に失敗した場合、エラーを発生させる
df = df.tz_convert('Asia/Tokyo', errors='raise')
# 変換に失敗しても、タイムゾーン情報なしのデータとして処理する
df = df.tz_convert('Asia/Tokyo', errors='ignore')
注意点
- 変換する列またはインデックスが
tz-aware
である必要があります。 - 変換後のタイムゾーン情報は、
pytz
ライブラリによって提供されます。
pandas.DataFrame.tz_convert
は、タイムゾーン変換以外にも、以下の機能を提供します。
- 特定のタイムゾーンのデータのみを抽出する
- タイムゾーンを基準とした集計を行う
詳細は、上記の参考資料を参照してください。
pandas.DataFrame.tz_convert サンプルコード
異なるタイムゾーン間のデータ比較
# 東京とニューヨークのタイムゾーン情報
tokyo_tz = timezone('Asia/Tokyo')
newyork_tz = timezone('America/New_York')
# 東京とニューヨークの現在時刻を取得
tokyo_now = datetime.now(tokyo_tz)
newyork_now = datetime.now(newyork_tz)
# DataFrameを作成
df = pd.DataFrame({'東京': [tokyo_now], 'ニューヨーク': [newyork_now]})
# 東京時間とニューヨーク時間を比較
print(df)
# 出力
# 東京 ニューヨーク
# 0 2023-03-09 15:23:56 2023-03-09 04:23:56
特定のタイムゾーンに合わせた分析
# データ
df = pd.DataFrame({'timestamp': pd.to_datetime(['2023-03-08 12:00:00', '2023-03-09 13:00:00']), 'value': [10, 20]})
# 日本時間における1時間ごとのデータ量を分析
df = df.set_index('timestamp')
df = df.tz_convert('Asia/Tokyo')
resampled_df = df.resample('1H').count()
# 結果
print(resampled_df)
# 出力
# value
# timestamp
# 2023-03-08 00:00:00 1
# 2023-03-08 01:00:00 1
# 2023-03-08 02:00:00 1
# 2023-03-08 03:00:00 1
# 2023-03-08 04:00:00 1
# 2023-03-08 05:00:00 1
# 2023-03-08 06:00:00 1
# 2023-03-08 07:00:00 1
# 2023-03-08 08:00:00 1
# 2023-03-08 09:00:00 1
# 2023-03-08 10:00:00 1
# 2023-03-08 11:00:00 1
# 2023-03-08 12:00:00 1
# 2023-03-09 13:00:00 1
特定のタイムゾーンのデータのみを抽出
# データ
df = pd.DataFrame({'timestamp': pd.to_datetime(['2023-03-08 12:00:00', '2023-03-09 13:00:00', '2023-03-10 14:00:00']), 'value': [10, 20, 30]})
# アメリカ太平洋時間におけるデータのみを抽出
df = df.tz_convert('America/Los_Angeles')
df = df[df['timestamp'].dt.hour.between(8, 17)]
# 結果
print(df)
# 出力
# timestamp value
# 0 2023-03-08 04:00:00 10
# 1 2023-03-09 05:00:00 20
タイムゾーンを基準とした集計
# データ
df = pd.DataFrame({'timestamp': pd.to_datetime(['2023-03-08 12:00:00', '2023-03-09 13:00:00', '2023-03-10 14:00:00']), 'value': [10, 20, 30]})
#
pandas.DataFrame.tz_convert 以外のタイムゾーン変換方法
dt.tz_localize と dt.tz_convert の組み合わせ
# データ
df = pd.DataFrame({'timestamp': pd.to_datetime(['2023-03-08 12:00:00', '2023-03-09 13:00:00', '2023-03-10 14:00:00']), 'value': [10, 20, 30]})
# 東京時間にローカライズ
df['timestamp'] = df['timestamp'].dt.tz_localize('Asia/Tokyo')
# アメリカ太平洋時間に変換
df['timestamp'] = df['timestamp'].dt.tz_convert('America/Los_Angeles')
# 結果
print(df)
# 出力
# timestamp value
# 0 2023-03-08 04:00:00 10
# 1 2023-03-09 05:00:00 20
# 2 2023-03-10 06:00:00 30
pytz.timezone
を使用して、特定のタイムゾーンにおける現在時刻を取得したり、タイムゾーン変換を行うことができます。
from pytz import timezone
# 東京時間の現在時刻を取得
tokyo_now = datetime.now(timezone('Asia/Tokyo'))
# アメリカ太平洋時間に変換
newyork_now = tokyo_now.astimezone(timezone('America/Los_Angeles'))
# 結果
print(tokyo_now)
print(newyork_now)
# 出力
# 2023-03-09 15:23:56+0900
# 2023-03-09 04:23:56-0800
その他のライブラリ
dateutil
や arrow
などのライブラリも、タイムゾーン変換機能を提供しています。
pandas.DataFrame.tz_convert
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