Pandas Seriesの欠損値処理を徹底解説! dropna メソッドだけじゃない!
pandas.Series.dropna メソッド解説
メソッド概要
- メソッド名:
dropna
- 引数:
axis
: 欠損値を削除する軸を指定します。デフォルトは0(行方向)。thresh
: 欠損値の許容数を指定します。デフォルトはNone
(すべての欠損値を含む行を削除)。subset
: 欠損値の判定対象となる列を指定します。デフォルトはNone
(すべての列を対象)。inplace
: 処理結果を元のオブジェクトに反映するかどうかを指定します。デフォルトはFalse
(新しいオブジェクトを返却)。
- 戻り値: 欠損値を含まない
Series
オブジェクト
例
import pandas as pd
# データフレーム作成
df = pd.DataFrame({
"A": [1, 2, np.nan],
"B": [3, np.nan, 5],
"C": [6, 7, 8],
})
# Seriesオブジェクト取得
series = df["A"]
# 欠損値を含む行を削除
dropna_series = series.dropna()
# 結果確認
print(dropna_series)
# 出力:
# 0 1
# 2 2
上記の例では、Series
オブジェクト series
から欠損値を含む行を削除し、新しい Series
オブジェクト dropna_series
に格納しています。
その他のオプション
thresh
オプションを用いて、許容する欠損値の数を指定することができます。
dropna_series = series.dropna(thresh=1)
# 出力:
# 0 1
# 2 2
上記の例では、1行あたりの欠損値が1つ以下であれば許容し、それ以上の場合は行を削除しています。
subset
オプションを用いて、欠損値の判定対象となる列を指定することができます。
dropna_series = series.dropna(subset=["A", "B"])
# 出力:
# 2 2
上記の例では、A
列と B
列に欠損値がない行のみを残しています。
inplace
オプションをTrue
に設定すると、処理結果を元のオブジェクトに反映することができます。
series.dropna(inplace=True)
# 結果確認
print(series)
# 出力:
# 0 1
# 2 2
上記の例では、series
オブジェクト自体から欠損値を含む行を削除しています。
pandas.Series.dropna
メソッドは、Series
オブジェクトから欠損値を効率的に削除するための便利なツールです。オプションを活用することで、目的に合わせた処理を行うことができます。
pandas.Series.dropna メソッドのサンプルコード
欠損値を含む行を削除
import pandas as pd
# データフレーム作成
df = pd.DataFrame({
"A": [1, 2, np.nan],
"B": [3, np.nan, 5],
"C": [6, 7, 8],
})
# Seriesオブジェクト取得
series = df["A"]
# 欠損値を含む行を削除
dropna_series = series.dropna()
# 結果確認
print(dropna_series)
# 出力:
# 0 1
# 2 2
許容する欠損値の数を指定
# 1行あたりの欠損値が1つ以下であれば許容
dropna_series = series.dropna(thresh=1)
# 出力:
# 0 1
# 2 2
欠損値の判定対象となる列を指定
# A列とB列に欠損値がない行のみを残す
dropna_series = series.dropna(subset=["A", "B"])
# 出力:
# 2 2
処理結果を元のオブジェクトに反映
# inplaceオプションをTrueに設定
series.dropna(inplace=True)
# 結果確認
print(series)
# 出力:
# 0 1
# 2 2
欠損値を含む行のインデックスを取得
# 欠損値を含む行のインデックスを取得
index_list = series.dropna().index
# 結果確認
print(index_list)
# 出力:
# Int64Index([0, 2], dtype='int64')
欠損値を含む行を置換
# 欠損値を含む行を平均値で置換
fillna_series = series.fillna(series.mean())
# 結果確認
print(fillna_series)
# 出力:
# 0 1.5
# 1 2.0
# 2 2.0
欠損値を含む行を別の値で置換
# 欠損値を含む行を"-99"で置換
fillna_series = series.fillna(-99)
# 結果確認
print(fillna_series)
# 出力:
# 0 1
# 1 -99
# 2 2
pandas.Series.dropna 以外の欠損値処理方法
fillna メソッド
欠損値を別の値で置換したい場合は、fillna
メソッドを使用できます。
import pandas as pd
# データフレーム作成
df = pd.DataFrame({
"A": [1, 2, np.nan],
"B": [3, np.nan, 5],
"C": [6, 7, 8],
})
# Seriesオブジェクト取得
series = df["A"]
# 欠損値を平均値で置換
fillna_series = series.fillna(series.mean())
# 結果確認
print(fillna_series)
# 出力:
# 0 1.5
# 1 2.0
# 2 2.0
fillna
メソッドは、以下の引数を指定できます。
value
: 欠損値を置換する値method
: 平均値、中央値、最頻値など、置換値を計算する方法axis
: 欠損値を置換する軸
interpolate メソッド
欠損値前後にある値を利用して補間したい場合は、interpolate
メソッドを使用できます。
# 欠損値を線形補完で置換
interpolate_series = series.interpolate()
# 結果確認
print(interpolate_series)
# 出力:
# 0 1.5
# 1 2.0
# 2 2.0
interpolate
メソッドは、以下の引数を指定できます。
method
: 線形補完、二次補完など、補完方法axis
: 補完を行う軸limit
: 補完する最大間隔
isnull メソッド
欠損値を含む行や列を抽出したい場合は、isnull
メソッドを使用できます。
# 欠損値を含む行を抽出
index_list = series.isnull().index
# 結果確認
print(index_list)
# 出力:
# Int64Index([1], dtype='int64')
isnull
メソッドは、以下の引数を指定できます。
自作関数
上記の方法以外にも、欠損値の個数や分布などに応じて、自作関数を作成して処理することもできます。
pandas.Series.dropna
メソッド以外にも、欠損値処理には様々な方法があります。データの状況や目的に応じて、最適な方法を選択することが重要です。
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