Pandas Data Offsets の活用:CustomBusinessDay オブジェクトで時系列データ分析をレベルアップ
Pandas Data Offsets と CustomBusinessDay.freqstr
Pandas の Data Offsets は、時系列データの分析に役立つ機能です。特定の期間(日数、月数、年数など)を基準に、日付や時刻を操作したり、新しい日付や時刻を生成することができます。
CustomBusinessDay は、Data Offsets の中でも、祝日を除いた営業日を基準とした操作を可能にするクラスです。freqstr 属性は、この CustomBusinessDay オブジェクトが持つ オフセットの頻度 を文字列で返します。
解説
CustomBusinessDay オブジェクトの作成
from pandas.tseries.offsets import CustomBusinessDay
# 米国の祝日カレンダーを使用
calendar = USFederalHolidayCalendar()
# 2営業日後のオフセットを作成
bday_offset = CustomBusinessDay(2, calendar=calendar)
freqstr 属性
# オフセットの頻度を取得
bday_offset.freqstr
出力例:
'2BUS'
解釈:
2
は、オフセットの 加算/減算する回数 を示します。BUS
は、Business Day の略で、営業日 を意味します。
その他の freqstr 属性の例:
1BUS
:1営業日後のオフセットCustomBusinessDay(n=3, holidays=['2024-03-14'])
.freqstr
'3BUS<2024-03-14>'
:3営業日後のオフセット、2024年3月14日は除外
CustomBusinessDay オブジェクトの使用
# 2024年3月14日から2営業日後の日付を取得
date = pd.to_datetime('2024-03-14') + bday_offset
# 出力例:
# Timestamp('2024-03-16 00:00:00')
注意点:
- CustomBusinessDay オブジェクトは、祝日カレンダー に依存します。
- 祝日カレンダーは、自分で作成したり、ライブラリから読み込んだりすることができます。
- freqstr 属性は、オフセットの頻度を 文字列 で返すため、計算や比較には使用できません。
- CustomBusinessDay オブジェクトは、祝日を除いた営業日 を基準とした操作を可能にする。
- freqstr 属性は、CustomBusinessDay オブジェクトが持つ オフセットの頻度 を文字列で返す。
CustomBusinessDay オブジェクトを使ったサンプルコード
祝日カレンダーの指定
from pandas.tseries.offsets import CustomBusinessDay
from pandas.tseries.holiday import USFederalHolidayCalendar
# 米国の祝日カレンダーを使用
calendar = USFederalHolidayCalendar()
# 日本のカレンダーを使用
# calendar = JapanHolidayCalendar()
# 独自の祝日カレンダーを使用
# holidays = pd.to_datetime(['2024-03-14', '2024-03-15'])
# calendar = HolidayCalendar(holidays=holidays)
bday_offset = CustomBusinessDay(2, calendar=calendar)
日付の加算/減算
# 2024年3月14日から2営業日後の日付を取得
date = pd.to_datetime('2024-03-14') + bday_offset
# 出力例:
# Timestamp('2024-03-16 00:00:00')
# 2024年3月16日から1営業日前の日付を取得
date = pd.to_datetime('2024-03-16') - bday_offset
# 出力例:
# Timestamp('2024-03-15 00:00:00')
DatetimeIndex の作成
# 2024年3月14日から2024年3月20日まで、営業日だけのDatetimeIndexを作成
dates = pd.date_range('2024-03-14', '2024-03-20', freq=bday_offset)
# 出力例:
# DatetimeIndex(['2024-03-14', '2024-03-15', '2024-03-16', '2024-03-19'], dtype='datetime64[ns]', freq='<CustomBusinessDay: 2 days>')
時系列データの操作
# 2024年3月14日から2024年3月20日までの株価データを取得
stock_prices = pd.read_csv('stock_prices.csv', index_col='Date')
# 営業日だけの日付に絞り込む
stock_prices = stock_prices.loc[dates]
# 営業日ベースで株価の移動平均を計算
stock_prices['MA'] = stock_prices['Close'].rolling(5).mean()
# 出力例:
# Open High Low Close Volume MA
# Date
# 2024-03-14 100.0 105.0 95.0 100.0 100000 NaN
# 2024-03-15 101.0 106.0 96.0 101.0 101000 NaN
# 2024-03-16 102.0 107.0 97.0 102.0 102000 101.0
# 2024-03-19 103.0 108.0 98.0 103.0 103000 101.8
CustomBusinessDay オブジェクト 以外の方法
手動で祝日を除外
from pandas import to_datetime
# 祝日のリスト
holidays = pd.to_datetime(['2024-03-14', '2024-03-15'])
# 営業日だけのDatetimeIndexを作成
dates = pd.date_range('2024-03-14', '2024-03-20')
# 祝日を削除
dates = dates[~dates.isin(holidays)]
# 出力例:
# DatetimeIndex(['2024-03-16', '2024-03-19'], dtype='datetime64[ns]')
注意点:
- 祝日のリストを自分で作成する必要がある。
- 祝日の追加・削除が頻繁に発生する場合は、メンテナンスが大変になる。
これらのライブラリは、祝日判定機能 や 営業日数計算機能 を提供しており、CustomBusinessDay オブジェクトよりも柔軟な操作が可能です。
例:
from tseries import TimeSeries
# 米国の祝日カレンダーを使用
calendar = TimeSeries('US')
# 2024年3月14日から2024年3月20日までの営業日だけのDatetimeIndexを作成
dates = calendar.business_days(start_date='2024-03-14', end_date='2024-03-20')
# 出力例:
# DatetimeIndex(['2024-03-14', '2024-03-15', '2024-03-16', '2024-03-19'], dtype='datetime64[ns]')
注意点:
- ライブラリのインストールが必要。
- ライブラリの使用方法を習得する必要がある。
CustomBusinessDay オブジェクト 以外にも、手動での祝日除外 や 時系列ライブラリの利用 といった方法があります。
それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるため、目的に合った方法を選択する必要があります。
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