Utilities and Decorators
PythonのData TypesにおけるUtilities and Decorators (enum)解説
enum
は、Python 3.4で導入された標準ライブラリであり、列挙型と呼ばれるデータ型を定義するためのモジュールです。列挙型は、数値や文字列の集合を名前付きの定数として定義するもので、コードの可読性と保守性を向上させることができます。
enumの利点
- コードの可読性向上: 数値や文字列の代わりに分かりやすい名前を使用できる
- コードの保守性向上: 型エラーを防ぎ、コードの意図を明確にできる
- 安全性の向上: 定義されていない値を使用することを防げる
enumの基本的な使い方
from enum import Enum
# 動物の種類を定義
class Animal(Enum):
DOG = 1
CAT = 2
BIRD = 3
# 定数の使用
dog = Animal.DOG
print(dog.name) # 出力: DOG
print(dog.value) # 出力: 1
# すべての定数を取得
animals = list(Animal)
print(animals) # 出力: [<Animal.DOG: 1>, <Animal.CAT: 2>, <Animal.BIRD: 3>]
enumの応用例
- 状態を表す定数を定義
- 許容される値の範囲を定義
- フラグを表す定数を定義
Utilities and Decorators
enum
モジュールには、列挙型を扱うためのいくつかのユーティリティ関数とデコレータが用意されています。
auto()
: 各メンバーに自動的に値を割り当てるデコレータunique()
: 同じ名前を持つメンバーが定義されていないことを確認するデコレータIntEnum
: メンバーの値が整数である列挙型StrEnum
: メンバーの値が文字列である列挙型
まとめ
enum
モジュールは、Pythonで列挙型を定義するための便利なツールです。コードの可読性と保守性を向上させるために、ぜひ活用しましょう。
Python enum サンプルコード集
基本的な使い方
from enum import Enum
# 動物の種類を定義
class Animal(Enum):
DOG = 1
CAT = 2
BIRD = 3
# 定数の使用
dog = Animal.DOG
print(dog.name) # 出力: DOG
print(dog.value) # 出力: 1
# すべての定数を取得
animals = list(Animal)
print(animals) # 出力: [<Animal.DOG: 1>, <Animal.CAT: 2>, <Animal.BIRD: 3>]
auto() デコレータ
from enum import Enum, auto
# 状態を表す列挙型
class State(Enum):
INITIALIZED = auto()
RUNNING = auto()
STOPPED = auto()
# 使用例
state = State.RUNNING
print(state.name) # 出力: RUNNING
unique() デコレータ
from enum import Enum, unique
# 色を表す列挙型
@unique
class Color(Enum):
RED = 1
GREEN = 2
BLUE = 3
# 同じ名前を持つメンバーを定義しようとするとエラーが発生
try:
class Color(Enum):
RED = 1
GREEN = 2
BLUE = 3
RED = 4 # エラーが発生
except ValueError:
print("エラーが発生しました")
IntEnum
from enum import IntEnum
# 曜日を表す列挙型
class Weekday(IntEnum):
SUNDAY = 0
MONDAY = 1
TUESDAY = 2
WEDNESDAY = 3
THURSDAY = 4
FRIDAY = 5
SATURDAY = 6
# 使用例
today = Weekday.FRIDAY
print(today.value) # 出力: 5
StrEnum
from enum import StrEnum
# ファイル拡張子を
Python enum を使う他の方法
メタクラスを使用する
from enum import Enum, MetaEnum
class Animal(Enum, metaclass=MetaEnum):
DOG = "dog"
CAT = "cat"
BIRD = "bird"
# メタクラスを使用することで、以下のような追加機能を利用できる
# - メンバーの値を文字列として定義できる
# - メンバーの名前と値を反転した辞書を取得できる
# メンバーの値を文字列として取得
dog_name = Animal.DOG.value # 出力: "dog"
# メンバーの名前と値を反転した辞書を取得
name_to_value = Animal._member_map_ # 出力: {"dog": <Animal.DOG: 1>, "cat": <Animal.CAT: 2>, "bird": <Animal.BIRD: 3>}
フラグを表す列挙型
from enum import Flag, auto
# フラグを表す列挙型
class Permissions(Flag):
READ = auto()
WRITE = auto()
EXECUTE = auto()
# 使用例
permissions = Permissions.READ | Permissions.WRITE
print(permissions.has_flag(Permissions.READ)) # 出力: True
print(permissions.has_flag(Permissions.EXECUTE)) # 出力: False
値のエイリアス
from enum import Enum
# 値のエイリアス
class Color(Enum):
RED = 1
GREEN = 2
BLUE = 3
# エイリアスの定義
SCARLET = RED
EMERALD = GREEN
SAPPHIRE = BLUE
# 使用例
color = Color.SCARLET
print(color.name) # 出力: RED
カスタム属性
from enum import Enum
# カスタム属性
class Animal(Enum):
DOG = 1
CAT = 2
BIRD = 3
# カスタム属性の定義
def __init__(self, sound):
self.sound = sound
# 使用例
dog = Animal.DOG
print(dog.sound) # 出力: "bark"
# すべてのメンバーのカスタム属性を取得
sounds = {animal.name: animal.sound for animal in Animal}
print(sounds) # 出力: {"DOG": "bark", "CAT": "meow", "BIRD": "chirp"}
【初心者向け】Pythonの weakref.WeakSet を使いこなして、循環参照を防ぎ、メモリ削減を実現!
通常のセットとは異なり、WeakSetに格納されたオブジェクトは、他のオブジェクトによって参照されなくなっても、セット内に残りません。これは、弱参照がオブジェクトの参照カウントを追跡しないためです。オブジェクトの参照カウントが0になると、ガベージコレクターによって破棄されます。WeakSetは、この動作を利用して、参照されなくなったオブジェクトを自動的に解放します。
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