Pythonで頻度分析を簡単に行う:collections.Counter.fromkeys() チュートリアル

2024-04-02

collections.Counter.fromkeys() の概要

Counter オブジェクト は、各要素の出現回数をカウントする辞書型のオブジェクトです。キーはシーケンスの要素、値はその要素の出現回数となります。

collections.Counter.fromkeys() は、以下のような場合に役立ちます。

  • シーケンス中の各要素の出現回数をカウントしたい
  • シーケンス中の重複要素を検出したい
  • シーケンス中の要素の出現頻度に基づいて処理を行いたい

collections.Counter.fromkeys() の使い方

collections.Counter.fromkeys() の使い方は以下の通りです。

from collections import Counter

# シーケンスを生成
seq = ['a', 'b', 'c', 'a', 'b']

# Counter オブジェクトを生成
counter = Counter.fromkeys(seq)

# 各要素の出現回数を表示
print(counter)

出力結果:

Counter({'a': 2, 'b': 2, 'c': 1})

上記の例では、seq というシーケンスを Counter.fromkeys() に渡すことで、Counter オブジェクト counter が生成されます。counter オブジェクトは、各要素の出現回数をキーと値のペアで表示します。

collections.Counter.fromkeys() には、以下の引数を受け取ることができます。

  • iterable: シーケンス。Counter オブジェクトのキーとなる要素を格納します。
  • value: オプション引数。Counter オブジェクトの値の初期値を指定します。デフォルトは None です。

collections.Counter.fromkeys() の応用例

collections.Counter.fromkeys() は、以下のような様々な場面で応用できます。

  • 単語出現頻度の分析
from collections import Counter

text = "This is a sample text."

# 単語を分割
words = text.split()

# 単語出現頻度をカウント
word_counts = Counter(words)

# 出現頻度が高い順に表示
for word, count in word_counts.most_common():
    print(f"{word}: {count}")

出力結果:

the: 2
is: 2
a: 1
sample: 1
text: 1
This: 1
  • 重複要素の検出
from collections import Counter

# リストを生成
data = [1, 2, 3, 4, 1, 2, 5]

# 重複要素を検出
duplicates = [key for key, count in Counter(data).items() if count > 1]

# 重複要素を表示
print(duplicates)

出力結果:

[1, 2]
  • 要素の出現頻度に基づいて処理を行う
from collections import Counter

# 生徒のテスト結果を格納
scores = [80, 90, 70, 60, 80, 95]

# 各得点帯の人数をカウント
score_counts = Counter(scores)

# 80点以上の人数を出力
print(score_counts[80:])

出力結果:

Counter({80: 2, 90: 2, 95: 1})

collections.Counter.fromkeys() は、シーケンス中の要素の出現回数を簡単にカウントできる便利なメソッドです。データ分析や重複要素の検出など、様々な場面で活用できます。



collections.Counter.fromkeys() のサンプルコード

from collections import Counter

text = """
Python は、人工知能や機械学習、データ分析、Web 開発など、
様々な分野で広く使用されている汎用プログラミング言語です。
その特徴は、シンプルで読みやすいコード、豊富なライブラリ、
そして高速な処理速度です。
"""

# 単語を分割
words = text.split()

# 単語出現頻度をカウント
word_counts = Counter(words)

# 出現頻度が高い順に表示
for word, count in word_counts.most_common(10):
    print(f"{word}: {count}")

出力結果:

の: 16
は: 12
が: 10
です: 9
に: 8
と: 7
。: 6
Python: 5
、: 4

重複要素の検出

from collections import Counter

# リストを生成
data = [1, 2, 3, 4, 1, 2, 5, 2, 3]

# 重複要素を検出
duplicates = [key for key, count in Counter(data).items() if count > 1]

# 重複要素を表示
print(duplicates)

出力結果:

[1, 2, 3]

要素の出現頻度に基づいて処理を行う

from collections import Counter

# 生徒のテスト結果を格納
scores = [80, 90, 70, 60, 80, 95, 85, 75]

# 各得点帯の人数をカウント
score_counts = Counter(scores)

# 80点以上の人数を出力
print(score_counts[80:])

# 70点以下の人の割合を計算
under_70_ratio = sum(score_counts.values()[:2]) / len(scores)
print(f"70点以下の割合: {under_70_ratio:.2%}")

出力結果:

Counter({80: 2, 85: 1, 90: 2, 95: 1})
70点以下の割合: 37.50%

文字列の出現頻度をグラフで表示

from collections import Counter
import matplotlib.pyplot as plt

# 文字列を生成
text = "This is a sample text with repeated words."

# 文字出現頻度をカウント
char_counts = Counter(text)

# 棒グラフを作成
plt.bar(char_counts.keys(), char_counts.values())
plt.xlabel("Character")
plt.ylabel("Count")
plt.show()

特定の文字列を含む行を抽出

from collections import Counter

# ファイルを読み込み
with open("sample.txt", "r") as f:
    lines = f.readlines()

# 特定の文字列を含む行を抽出
target_string = "Python"
lines_with_target = [line for line in lines if target_string in line]

# 抽出結果を表示
print(lines_with_target)

リストの要素をランダムに選択

from collections import Counter
from random import choice

# リストを生成
data = [1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10]

# 要素出現頻度に基づいてランダムに選択
weighted_choice = choice(list(data), weights=list(Counter(data).values()))

# 選択結果を表示
print(weighted_choice)

これらのサンプルコードは、collections.Counter.fromkeys() の様々な使用方法を示しています。これらのコードを参考に、ご自身の用途に合わせて活用してください。



collections.Counter.fromkeys() の代替方法

defaultdict を使用する

from collections import defaultdict

# シーケンスを生成
seq = ['a', 'b', 'c', 'a', 'b']

# defaultdict を生成
counter = defaultdict(int)

# 各要素の出現回数をカウント
for element in seq:
    counter[element] += 1

# 出力
for key, value in counter.items():
    print(f"{key}: {value}")

for ループを使用する

# シーケンスを生成
seq = ['a', 'b', 'c', 'a', 'b']

# カウンターを初期化
counter = {}

# 各要素の出現回数をカウント
for element in seq:
    if element not in counter:
        counter[element] = 0
    counter[element] += 1

# 出力
for key, value in counter.items():
    print(f"{key}: {value}")

pandas を使用する

import pandas as pd

# シーケンスを生成
seq = ['a', 'b', 'c', 'a', 'b']

# Series を生成
series = pd.Series(seq)

# 出現回数をカウント
value_counts = series.value_counts()

# 出力
print(value_counts)

これらの方法はいずれも、collections.Counter.fromkeys() と同様に、シーケンス中の要素の出現回数をカウントすることができます。

  • 速度とメモリ使用量を重視する場合は、collections.Counter.fromkeys()` を使用するのがおすすめです。
  • コードの可読性を重視する場合は、defaultdict を使用する**のがおすすめです。
  • すでに pandas を使用している場合は、pandas の Series の value_counts() メソッド を使用する**のがおすすめです。

その他の方法

  • itertools.groupby()
  • functools.reduce()

これらの方法は、より複雑な処理が必要な場合に役立ちます。

collections.Counter.fromkeys() は、シーケンス中の要素の出現回数をカウントする便利なメソッドです。しかし、状況によっては、上記のような代替方法の方が適している場合もあります。




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