Qt GUI アプリケーションで QHelpEvent::y() 関数を使用してツールチップやヘルプを表示する方法

Qt GUI の QHelpEvent::y() 関数について

この関数は以下の用途に役立ちます:

• ツールチップを表示する
• "この機能は？" ヘルプを表示する
• コンテキストメニューを表示する
• 特定のウィジェットに関する情報を提供する

QHelpEvent::y() 関数の使い方:

この関数は、QHelpEvent オブジェクトから呼び出すことができます。このオブジェクトは、QHelpEvent クラスのインスタンスであり、イベント発生時の情報を持っています。

例:

void MyWidget::mouseMoveEvent(QMouseEvent *event)
{
  if (event->type() == QEvent::MouseMove) {
    QHelpEvent helpEvent(QEvent::ToolTip, event->pos(), event->globalPos());
    int y = helpEvent.y();
    // ... y座標を使用してツールチップを表示する ...
  }
}

上記の例では、mouseMoveEvent() 関数は、マウスがウィジェット上で移動した際に QHelpEvent オブジェクトを作成します。y() 関数は、イベント発生時のカーソル位置の Y座標を取得するために使用されます。この座標を使用して、ツールチップを表示したり、その他の情報を提供したりすることができます。

QHelpEvent::y() 関数の詳細:

• 引数: なし
• 戻り値: イベント発生時のカーソル位置の Y座標
• データ型: int
• 関連クラス: QHelpEvent, QMouseEvent

補足

• QHelpEvent::y() 関数は、QHelpEvent::x() 関数と組み合わせて、イベント発生時のカーソル位置を取得することができます。
• QHelpEvent::globalY() 関数は、イベント発生時のカーソル位置のグローバル Y座標を取得するために使用できます。
• QHelpEvent::pos() 関数は、イベント発生時のカーソル位置を QPoint オブジェクトとして取得するために使用できます。

• Qt GUI アプリケーションでツールチップや "この機能は？" ヘルプを提供する方法について、より詳しく知りたい場合は、Qt ドキュメントを参照してください。
• Qt に関する質問や疑問があれば、Qt フォーラムやその他のコミュニティで質問することができます。

QHelpEvent::y() 関数を使用したサンプルコード

ツールチップを表示する

void MyWidget::mouseMoveEvent(QMouseEvent *event)
{
  if (event->type() == QEvent::MouseMove) {
    QHelpEvent helpEvent(QEvent::ToolTip, event->pos(), event->globalPos());
    int y = helpEvent.y();

    // ツールチップテキストを設定
    QString toolTipText = "これはツールチップです";

    // ツールチップを表示
    QToolTip::showText(event->globalPos(), toolTipText);
  }
}

"この機能は？" ヘルプを表示する

void MyWidget::mousePressEvent(QMouseEvent *event)
{
  if (event->type() == QEvent::MouseButtonPress) {
    QHelpEvent helpEvent(QEvent::Help, event->pos(), event->globalPos());
    int y = helpEvent.y();

    // ヘルプテキストを設定
    QString helpText = "これは 'この機能は？' ヘルプです";

    // ヘルプを表示
    QWhatsThis::showText(event->globalPos(), helpText);
  }
}

コンテキストメニューを表示する

void MyWidget::contextMenuEvent(QContextMenuEvent *event)
{
  QHelpEvent helpEvent(QEvent::ContextMenu, event->pos(), event->globalPos());
  int y = helpEvent.y();

  // コンテキストメニューを作成
  QMenu menu;
  menu.addAction("アクション1");
  menu.addAction("アクション2");

  // コンテキストメニューを表示
  menu.exec(event->globalPos());
}

特定のウィジェットに関する情報を提供する

void MyWidget::mouseDoubleClickEvent(QMouseEvent *event)
{
  if (event->type() == QEvent::MouseButtonDblClick) {
    QHelpEvent helpEvent(QEvent::Information, event->pos(), event->globalPos());
    int y = helpEvent.y();

    // ウィジェット情報を取得
    QWidget *widget = event->widget();
    QString widgetInfo = widget->objectName() + " (" + widget->metaObject()->className() + ")";

    // 情報を表示
    QMessageBox::information(this, "ウィジェット情報", widgetInfo);
  }
}

注意: これらのサンプルコードは、Qt のバージョンや使用しているコンパイラによって動作が異なる可能性があります。必要に応じて、コードを修正する必要があります。

QHelpEvent::y() 以外の方法

QMouseEvent::y() 関数を使用する

QMouseEvent オブジェクトには、y() 関数があり、イベント発生時のカーソル位置の Y座標を取得することができます。

void MyWidget::mouseMoveEvent(QMouseEvent *event)
{
  if (event->type() == QEvent::MouseMove) {
    int y = event->y();
    // ... y座標を使用してツールチップを表示する ...
  }
}

QWidget::mapToGlobal() 関数を使用する

QWidget クラスの mapToGlobal() 関数は、ウィジェット内での座標をグローバル座標に変換するために使用できます。

void MyWidget::mouseMoveEvent(QMouseEvent *event)
{
  if (event->type() == QEvent::MouseMove) {
    QPoint widgetPos = event->pos();
    QPoint globalPos = mapToGlobal(widgetPos);
    int y = globalPos.y();
    // ... y座標を使用してツールチップを表示する ...
  }
}

QCursor::pos() 関数を使用する

QCursor クラスの pos() 関数は、現在のカーソル位置を取得するために使用できます。

void MyWidget::mouseMoveEvent(QMouseEvent *event)
{
  if (event->type() == QEvent::MouseMove) {
    QPoint cursorPos = QCursor::pos();
    int y = cursorPos.y();
    // ... y座標を使用してツールチップを表示する ...
  }
}

これらの方法は、QHelpEvent::y() 関数と同様に、イベント発生時のカーソル位置の Y座標を取得することができます。どの方法を使用するかは、状況によって異なります。

その他の方法

• QDesktopWidget::height() 関数を使用して、デスクトップの高さ