QPlainTextEdit::setCurrentCharFormat()の基本的な使い方
Qt WidgetsにおけるQPlainTextEdit::setCurrentCharFormat()の詳細解説
QPlainTextEdit::setCurrentCharFormat()は、Qt Widgetsフレームワークにおける重要な関数の一つです。この関数は、プレーンテキストエディットウィジェットQPlainTextEdit内で現在選択されている文字列に、指定された文字フォーマットを適用するために使用されます。
機能
QPlainTextEdit::setCurrentCharFormat()は、以下の機能を提供します。
- 文字装飾の変更: フォント、フォントサイズ、色、スタイルなどの文字装飾属性を、現在選択されている文字列に適用することができます。
- テキスト強調表示: 特定のキーワードやフレーズを強調表示するために、異なる文字フォーマットを適用することができます。
- コード編集: シンタックスハイライト機能など、コード編集に必要な機能を実装するために使用することができます。
使用方法
QPlainTextEdit::setCurrentCharFormat()を使用するには、以下の手順に従います。
- QTextCharFormatオブジェクトを作成: 文字フォーマット属性を保持するオブジェクトを作成します。
- 必要な属性を設定: フォント、フォントサイズ、色、スタイルなどの属性を設定します。
- setCurrentCharFormat()を呼び出す: 作成したQTextCharFormatオブジェクトを引数として渡します。
例
QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;
// 文字フォーマットオブジェクトを作成
QTextCharFormat format;
// フォントを設定
format.setFont(QFont("Arial", 12));
// 色を設定
format.setForeground(Qt::red);
// 太字を設定
format.setFontWeight(QFont::Bold);
// 現在選択されている文字列にフォーマットを適用
textEdit->setCurrentCharFormat(format);
補足
- QPlainTextEdit::setCurrentCharFormat()は、現在選択されている文字列にのみ適用されます。
- 文字フォーマット属性は、QTextCharFormatクラスによって定義されています。
- 本解説は、Qt 5.15に基づいています。
- 日本語での情報が少ない場合は、Qt公式ドキュメントの英語版を参照することをお勧めします。
本解説に関する質問や疑問点は、お気軽にお問い合わせください。
QPlainTextEdit::setCurrentCharFormat() サンプルコード
文字の色と太字を変更
QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;
// 文字フォーマットオブジェクトを作成
QTextCharFormat format;
// 色を設定
format.setForeground(Qt::red);
// 太字を設定
format.setFontWeight(QFont::Bold);
// 現在選択されている文字列にフォーマットを適用
textEdit->setCurrentCharFormat(format);
// テキストを入力
textEdit->appendPlainText("これは赤い太字の文字列です。");
文字サイズとフォントを変更
QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;
// 文字フォーマットオブジェクトを作成
QTextCharFormat format;
// フォントサイズを設定
format.setFontPointSize(16);
// フォントを設定
format.setFontFamily("Times New Roman");
// 現在選択されている文字列にフォーマットを適用
textEdit->setCurrentCharFormat(format);
// テキストを入力
textEdit->appendPlainText("これは16pt Times New Romanの文字列です。");
下線と斜体
QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;
// 文字フォーマットオブジェクトを作成
QTextCharFormat format;
// 下線を設定
format.setUnderlineStyle(QTextCharFormat::UnderlineSolid);
// 斜体を設定
format.setFontItalic(true);
// 現在選択されている文字列にフォーマットを適用
textEdit->setCurrentCharFormat(format);
// テキストを入力
textEdit->appendPlainText("これは下線付き斜体の文字列です。");
背景色
QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;
// 文字フォーマットオブジェクトを作成
QTextCharFormat format;
// 背景色を設定
format.setBackground(Qt::yellow);
// 現在選択されている文字列にフォーマットを適用
textEdit->setCurrentCharFormat(format);
// テキストを入力
textEdit->appendPlainText("これは黄色い背景の文字列です。");
文字列の一部分にのみフォーマットを適用
QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;
// テキストを入力
textEdit->appendPlainText("これは長い文章です。");
// 文字フォーマットオブジェクトを作成
QTextCharFormat format;
// 太字を設定
format.setFontWeight(QFont::Bold);
// "長い" という文字列にのみフォーマットを適用
QTextCursor cursor = textEdit->textCursor();
cursor.setPosition(5); // "長い" の最初の文字の位置
cursor.movePosition(4, QTextCursor::MoveAnchor); // "長い" の最後の文字の後ろに移動
cursor.setCharFormat(format);
// 変更を反映
textEdit->setTextCursor(cursor);
QPlainTextEdit::setCurrentCharFormat() 以外の方法
QTextDocument::setDocument()
QTextDocumentオブジェクトを作成し、そこに必要な文字フォーマットを設定してから、QPlainTextEdit::setDocument()を使用してエディタに設定することができます。
QTextDocument *document = new QTextDocument;
// 文字フォーマットオブジェクトを作成
QTextCharFormat format;
// 色を設定
format.setForeground(Qt::red);
// 太字を設定
format.setFontWeight(QFont::Bold);
// テキストを設定
QTextCursor cursor = document->textCursor();
cursor.insertText("これは赤い太字の文字列です。", format);
// ドキュメントをエディタに設定
textEdit->setDocument(document);
QTextCursor::setCharFormat()
QTextCursorオブジェクトを使用して、特定の部分の文字列にのみフォーマットを適用することができます。
QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;
// テキストを入力
textEdit->appendPlainText("これは長い文章です。");
// 文字フォーマットオブジェクトを作成
QTextCharFormat format;
// 太字を設定
format.setFontWeight(QFont::Bold);
// "長い" という文字列にのみフォーマットを適用
QTextCursor cursor = textEdit->textCursor();
cursor.setPosition(5); // "長い" の最初の文字の位置
cursor.movePosition(4, QTextCursor::MoveAnchor); // "長い" の最後の文字の後ろに移動
cursor.setCharFormat(format);
// 変更を反映
textEdit->setTextCursor(cursor);
QSyntaxHighlighter
コード編集のような特定の用途では、QSyntaxHighlighterクラスを使用して、シンタックスハイライト機能を実装することができます。
QPlainTextEdit *textEdit = new QPlainTextEdit;
// シンタックスハイライターオブジェクトを作成
QSyntaxHighlighter *highlighter = new QSyntaxHighlighter(textEdit->document());
// ハイライトルールを設定
highlighter->setRules(...);
// コードを入力
textEdit->appendPlainText("...");
これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。状況に応じて最適な方法を選択する必要があります。
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