Qt WidgetsにおけるQSystemTrayIcon::ActivationReasonの詳細解説

2024-04-03

Qt WidgetsにおけるQSystemTrayIcon::ActivationReason

概要

詳細

QSystemTrayIcon::ActivationReason は以下の値を持ちます。

  • Unknown - アクティブ化の原因が不明
  • Context - コンテキストメニューがトリガーされた
  • DoubleClick - アイコンがダブルクリックされた
  • Trigger - アイコンがクリックされた
  • MiddleClick - アイコンが中央クリックされた

これらの値は、QSystemTrayIcon クラスの activated() シグナルによって送信されます。このシグナルは、アイコンがアクティブ化されたときに発生します。

使用例

以下の例は、QSystemTrayIcon クラスの activated() シグナルに接続し、アクティブ化の原因に応じて異なる処理を行う方法を示しています。

#include <QApplication>
#include <QSystemTrayIcon>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // システムトレイアイコンを作成
  QSystemTrayIcon trayIcon;

  // コンテキストメニューを作成
  QMenu menu;
  menu.addAction("アクション1");
  menu.addAction("アクション2");

  // コンテキストメニューを設定
  trayIcon.setContextMenu(&menu);

  // アイコンをアクティブ化したときの処理
  QObject::connect(&trayIcon, &QSystemTrayIcon::activated, [](QSystemTrayIcon::ActivationReason reason) {
    switch (reason) {
      case QSystemTrayIcon::Context:
        // コンテキストメニューを表示
        menu.exec(QCursor::pos());
        break;
      case QSystemTrayIcon::DoubleClick:
        // ダブルクリックされたときの処理
        break;
      case QSystemTrayIcon::Trigger:
        // クリックされたときの処理
        break;
      case QSystemTrayIcon::MiddleClick:
        // 中央クリックされたときの処理
        break;
      default:
        break;
    }
  });

  // アイコンを表示
  trayIcon.show();

  return app.exec();
}

補足

  • QSystemTrayIcon クラスは、システムトレイにアイコンを表示するためのクラスです。
  • activated() シグナルは、アイコンがアクティブ化されたときに発生します。
  • QSystemTrayIcon::ActivationReason 列挙型は、アクティブ化の原因を表します。


Qt Widgets QSystemTrayIcon サンプルコード

基本的なサンプル

#include <QApplication>
#include <QSystemTrayIcon>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // システムトレイアイコンを作成
  QSystemTrayIcon trayIcon;

  // アイコンを設定
  trayIcon.setIcon(QIcon("icon.png"));

  // ツールチップを設定
  trayIcon.setToolTip("これはシステムトレイアイコンです");

  // メッセージを表示
  trayIcon.showMessage("メッセージ", "これはメッセージです");

  // アイコンを表示
  trayIcon.show();

  return app.exec();
}

コンテキストメニューのサンプル

#include <QApplication>
#include <QSystemTrayIcon>
#include <QMenu>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // システムトレイアイコンを作成
  QSystemTrayIcon trayIcon;

  // コンテキストメニューを作成
  QMenu menu;
  menu.addAction("アクション1");
  menu.addAction("アクション2");

  // コンテキストメニューを設定
  trayIcon.setContextMenu(&menu);

  // アイコンを表示
  trayIcon.show();

  return app.exec();
}

クリックイベントのサンプル

#include <QApplication>
#include <QSystemTrayIcon>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // システムトレイアイコンを作成
  QSystemTrayIcon trayIcon;

  // クリックイベントを受け取る
  QObject::connect(&trayIcon, &QSystemTrayIcon::activated, [](QSystemTrayIcon::ActivationReason reason) {
    if (reason == QSystemTrayIcon::Trigger) {
      // クリックされたときの処理
    }
  });

  // アイコンを表示
  trayIcon.show();

  return app.exec();
}

アニメーションのサンプル

#include <QApplication>
#include <QSystemTrayIcon>
#include <QTimer>

int main(int argc, char *argv[]) {
  QApplication app(argc, argv);

  // システムトレイアイコンを作成
  QSystemTrayIcon trayIcon;

  // アニメーション用のタイマーを作成
  QTimer timer;

  // タイマーのタイムアウト処理
  QObject::connect(&timer, &QTimer::timeout, [&trayIcon]() {
    // アイコンの状態を切り替える
    trayIcon.setIcon(QIcon("icon1.png"));
    QTimer::singleShot(500, [&trayIcon]() {
      trayIcon.setIcon(QIcon("icon2.png"));
    });
  });

  // タイマーを開始
  timer.start(1000);

  // アイコンを表示
  trayIcon.show();

  return app.exec();
}


QSystemTrayIcon を使用するその他の方法

QSystemTrayIcon クラスのその他の機能

  • バルーンメッセージ: アイコンの近くにメッセージを表示することができます。
  • 進捗バー: アイコンにプログレスバーを表示することができます。
  • アクション: アイコンにアクションを設定することができます。
  • メニュー: アイコンにメニューを表示することができます。

QSystemTrayIcon クラスの拡張

  • 独自のアイコンを作成することができます。
  • 独自の動作を実装することができます。

その他のライブラリ

  • Qt には、QSystemTrayIcon クラスよりも高度な機能を提供するいくつかのライブラリがあります。
  • 例えば、libnotify ライブラリは、より多くのカスタマイズオプションを提供します。

注意事項

  • システムトレイアイコンの機能はプラットフォームによって異なります。
  • すべてのプラットフォームで同じ機能が利用できるとは限りません。



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