Qt GUIにおけるQVector3D::operator*=()によるスカラー値乗算

2024-04-02

Qt GUIにおけるQVector3D::operator*=()の詳細解説

概要

  • 役割: ベクトルの各要素をスカラー値または別のベクトルで乗算
  • 引数:
    • scalar: スカラー値
    • vector: 別のQVector3Dオブジェクト
  • 戻り値: 現在のベクトル自身 (乗算結果を反映)
  • 関連クラス: QVector3D
  • 関連ヘッダーファイル: <QtGUI/qvector3d.h>

使用例

// スカラー値による乗算
QVector3D v1(1.0f, 2.0f, 3.0f);
v1 *= 2.0f; // v1 = (2.0f, 4.0f, 6.0f)

// 別のベクトルによる乗算
QVector3D v2(3.0f, 4.0f, 5.0f);
v1 *= v2; // v1 = (3.0f, 8.0f, 15.0f)

詳細解説

1 スカラー値による乗算

operator*=() は、ベクトルの各要素をスカラー値で乗算します。例えば、ベクトル v1(1.0f, 2.0f, 3.0f) をスカラー値 2.0f で乗算すると、ベクトル v1(2.0f, 4.0f, 6.0f) になります。

2 別のベクトルによる乗算

operator*=() は、ベクトルの各要素を別のベクトルの対応する要素で乗算します。例えば、ベクトル v1(1.0f, 2.0f, 3.0f) をベクトル v2(3.0f, 4.0f, 5.0f) で乗算すると、ベクトル v1(3.0f, 8.0f, 15.0f) になります。

3 注意事項

operator*=() は、現在のベクトル自身を更新します。つまり、この演算子を呼び出す前にベクトルの値を保存したい場合は、事前にコピーを作成する必要があります。

質問



Qt GUIにおけるQVector3D::operator*=()のサンプルコード

#include <QtGUI/qvector3d.h>

int main() {
  // ベクトルを初期化
  QVector3D v1(1.0f, 2.0f, 3.0f);

  // スカラー値による乗算
  v1 *= 2.0f;

  // 結果を出力
  qDebug() << "v1 = " << v1;

  return 0;
}

別のベクトルによる乗算

#include <QtGUI/qvector3d.h>

int main() {
  // ベクトルを初期化
  QVector3D v1(1.0f, 2.0f, 3.0f);
  QVector3D v2(3.0f, 4.0f, 5.0f);

  // 別のベクトルによる乗算
  v1 *= v2;

  // 結果を出力
  qDebug() << "v1 = " << v1;

  return 0;
}

演算子の連鎖

#include <QtGUI/qvector3d.h>

int main() {
  // ベクトルを初期化
  QVector3D v1(1.0f, 2.0f, 3.0f);

  // 演算子の連鎖
  v1 *= 2.0f *= v2;

  // 結果を出力
  qDebug() << "v1 = " << v1;

  return 0;
}

変換と乗算の組み合わせ

#include <QtGUI/qvector3d.h>

int main() {
  // ベクトルを初期化
  QVector3D v1(1.0f, 2.0f, 3.0f);

  // 変換と乗算の組み合わせ
  v1 *= QVector3D::cross(v1, v2).normalized() * 2.0f;

  // 結果を出力
  qDebug() << "v1 = " << v1;

  return 0;
}

アニメーションへの応用

#include <QtGUI/qvector3d.h>
#include <QtOpenGL/qgl.h>

class MyWindow : public QGLWidget {
  Q_OBJECT

public:
  MyWindow() {
    // タイマーを起動
    timer.start(100);
  }

protected:
  void paintGL() override {
    // ベクトルの更新
    QVector3D v = QVector3D::randomDirection() * 0.1f;
    v *= rotation;

    // OpenGLで描画
    glBegin(GL_LINES);
    glVertex3f(0.0f, 0.0f, 0.0f);
    glVertex3f(v.x(), v.y(), v.z());
    glEnd();

    // 回転の更新
    rotation *= QVector3D::rotationAxisAngle(QVector3D::upVector(), 0.1f);
  }

private:
  QTimer timer;
  QVector3D rotation;
};

int main(int argc, char** argv) {
  QApplication app(argc, argv);

  MyWindow window;
  window.show();

  return app.exec();
}

その他

上記のサンプルコードは、QVector3D::operator*=() の基本的な使い方を示しています。これらのコードを参考に、さまざまな応用例を探してみてください。



Qt GUIにおけるQVector3D::operator*=()の代替方法

スカラー値による乗算

QVector3D v1(1.0f, 2.0f, 3.0f);

// スカラー値による乗算
v1.setX(v1.x() * 2.0f);
v1.setY(v1.y() * 2.0f);
v1.setZ(v1.z() * 2.0f);

別のベクトルによる乗算

QVector3D v1(1.0f, 2.0f, 3.0f);
QVector3D v2(3.0f, 4.0f, 5.0f);

// 別のベクトルによる乗算
v1.setX(v1.x() * v2.x());
v1.setY(v1.y() * v2.y());
v1.setZ(v1.z() * v2.z());

QVector3D::scale() メソッド

QVector3D v1(1.0f, 2.0f, 3.0f);

// スカラー値によるスケーリング
v1 = v1.scaled(2.0f);

// 別のベクトルによるスケーリング
v1 = v1.scaled(v2);

その他

注意事項

  • 上記の代替方法は、QVector3D::operator*=() よりもコード量が増える場合があります。
  • 性能面では、QVector3D::operator*=() の方が効率的な場合もあります。

結論

QVector3D::operator*=() は、ベクトルの各要素をスカラー値または別のベクトルで乗算する便利な演算子です。ただし、状況によっては上記の代替方法の方が適切な場合もあります。




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