C言語で文字列を数値に! atoll 関数の使い方を徹底解説

2024-04-02

C言語の文字列操作ライブラリ atoll の解説

atoll の使い方は非常に簡単です。以下のコード例のように、変換したい文字列を atoll 関数の引数として渡すだけです。

#include <stdlib.h>

int main() {
  char str[] = "1234567890";
  long long int num = atoll(str);

  printf("数値: %lld\n", num);

  return 0;
}

このコード例では、文字列 "1234567890" を atoll 関数で変換し、結果を num 変数に格納しています。その後、printf 関数を使って num 変数の値を出力しています。

atoll の注意点

  • 変換する文字列は数値のみを含んでいる必要があります。
  • 文字列の先頭に空白文字やその他の文字が含まれている場合、atoll はその文字列を無視し、最初の数値から変換を開始します。
  • 変換する文字列が有効な数値ではない場合、atoll は 0 を返します。
  • 変換結果が long long int の範囲を超える場合、atoll は UB (未定義動作) を起こします。

atoll の代替関数

atoll 以外にも、文字列を数値に変換するための関数はいくつか用意されています。

  • atoi: 文字列を 整型 (int) に変換します。
  • atol: 文字列を 長整型 (long int) に変換します。
  • strtol: 文字列を 長整型 (long int) に変換し、基数も指定できます。

これらの関数は atoll と同様に使用できますが、変換結果の型や基数の指定など、いくつかの違いがあります。詳細は C言語の標準ライブラリのマニュアルを参照してください。



C言語の atoll 関数を使ったサンプルコード

文字列を長整型に変換する

#include <stdlib.h>

int main() {
  char str[] = "1234567890";
  long long int num = atoll(str);

  printf("数値: %lld\n", num);

  return 0;
}

このコードは、文字列 "1234567890" を atoll 関数で変換し、結果を num 変数に格納しています。その後、printf 関数を使って num 変数の値を出力しています。

文字列の先頭に空白文字が含まれている場合

#include <stdlib.h>

int main() {
  char str[] = "   1234567890";
  long long int num = atoll(str);

  printf("数値: %lld\n", num);

  return 0;
}

このコードは、文字列 " 1234567890" の先頭に空白文字が 3 つ含まれていますが、atoll 関数は最初の数値 "1234567890" から変換を開始し、結果を num 変数に格納しています。

変換する文字列が有効な数値ではない場合

#include <stdlib.h>

int main() {
  char str[] = "abc123";
  long long int num = atoll(str);

  printf("数値: %lld\n", num);

  return 0;
}

このコードは、文字列 "abc123" は数値と文字が混在しているため、atoll 関数は 0 を返します。

変換結果が long long int の範囲を超える場合

#include <stdlib.h>

int main() {
  char str[] = "9223372036854775808"; // 9223372036854775808 は long long int の最大値
  long long int num = atoll(str);

  printf("数値: %lld\n", num);

  return 0;
}

このコードは、文字列 "9223372036854775808" は long long int の最大値を表すため、atoll 関数は UB (未定義動作) を起こします。

文字列を 16 進数に変換する

#include <stdlib.h>

int main() {
  char str[] = "0x12345678";
  long long int num = atoll(str);

  printf("数値: %lld\n", num);

  return 0;
}

このコードは、文字列 "0x12345678" を 16 進数として解釈し、atoll 関数で変換します。結果は 10 進数で 305419896 となります。

文字列を 8 進数に変換する

#include <stdlib.h>

int main() {
  char str[] = "01234567";
  long long int num = atoll(str);

  printf("数値: %lld\n", num);

  return 0;
}

このコードは、文字列 "01234567" を 8 進数として解釈し、atoll 関数で変換します。結果は 10 進数で 342391 となります。

エラー処理を行う

#include <stdlib.h>
#include <stdio.h>

int main() {
  char str[] = "abc123";
  long long int num;

  // 変換結果が正常かどうかを確認
  if (atoll(str) == 0) {
    // エラー処理
    fprintf(stderr, "エラー: 文字列 '%s' は有効な数値ではありません\n", str);
    return 1;
  }

  num = ato


C言語で文字列を数値に変換する他の方法

strtol 関数を使う

strtol 関数は、文字列を 長整型 (long int) に変換し、基数も指定できます。

#include <stdlib.h>

int main() {
  char str[] = "1234567890";
  long int num;

  // 10 進数として変換
  num = strtol(str, NULL, 10);

  printf("数値: %ld\n", num);

  return 0;
}

このコードは、文字列 "1234567890" を 10 進数として解釈し、strtol 関数で変換します。結果は num 変数に格納されます。

sscanf 関数は、文字列からフォーマットに従ってデータを読み取ることができます。

#include <stdio.h>

int main() {
  char str[] = "1234567890";
  int num;

  // "%d" は 10 進数の整数
  sscanf(str, "%d", &num);

  printf("数値: %d\n", num);

  return 0;
}

このコードは、文字列 "1234567890" から "%d" というフォーマットに従って数値を読み取り、num 変数に格納します。

手動で変換する

簡単な文字列の場合は、手動で変換することも可能です。

#include <stdio.h>

int main() {
  char str[] = "123";
  int num = 0;
  int i;

  // 文字列を 1 文字ずつ処理
  for (i = 0; str[i] != '\0'; i++) {
    // 数字に変換
    num = num * 10 + str[i] - '0';
  }

  printf("数値: %d\n", num);

  return 0;
}

このコードは、文字列 "123" を 1 文字ずつ処理し、数字に変換して num 変数に格納します。

各方法の比較

方法メリットデメリット
atoll 関数簡単基数を指定できない
strtol 関数基数を指定できるatoll 関数より複雑
sscanf 関数汎用性が高いフォーマットを指定する必要がある
手動変換簡単な文字列にのみ対応複雑な文字列には対応できない



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