C言語 do-while ループ vs. while ループ: どっちを使うべき?

2024-04-02

C言語における do-while ループ

書式

do {
  処理内容;
} while (条件式);

do-while ループ は、以下の要素で構成されています。

  • do:処理内容を記述するブロック
  • 処理内容: ループ内で実行される処理
  • while: ループ継続の条件式

動作

  1. do ブロック内の処理を実行します。
  2. while 条件式を評価します。
  3. 条件式が true の場合、1. に戻り処理を繰り返します。
  4. 条件式が false の場合、ループを終了します。

以下のコードは、1から10までの数字を出力する例です。

int main() {
  int i = 1;
  do {
    printf("%d\n", i);
    i++;
  } while (i <= 10);
  return 0;
}

このコードは、以下の動作になります。

  1. i に 1 を代入します。
  2. do ブロック内の処理を実行します。
    • i の値を出力します。
  3. i が 10 以下であるかどうかを判断します。
  4. i が 10 以下であれば、1. に戻り処理を繰り返します。
  5. i が 10 を超えると、ループを終了します。

while ループとの比較

do-while ループwhile ループ は似ていますが、以下の点が異なります。

  • do-while ループ: 処理を少なくとも1回実行してから条件式を評価する
  • while ループ: 条件式を評価してから処理を実行する

do-while ループ は、処理を少なくとも1回実行したい場合に適しています。例えば、ユーザー入力を受け付ける場合などです。

while ループ は、処理を0回以上実行したい場合に適しています。例えば、条件が満たされるまで処理を繰り返したい場合などです。

do-while ループ は、C言語で繰り返し処理を行うための便利な制御構文です。他のループと異なり、処理を少なくとも1回実行してから条件式を評価するため、特定の状況で役立ちます。

do-while ループ の使い方を理解し、適切な場面で活用することで、C言語のプログラムを効率的に記述することができます。



C言語における do-while ループのサンプルコード

1から10までの数字を出力する

int main() {
  int i = 1;
  do {
    printf("%d\n", i);
    i++;
  } while (i <= 10);
  return 0;
}

ユーザー入力を受け付ける

int main() {
  int num;
  do {
    printf("数字を入力してください: ");
    scanf("%d", &num);
  } while (num <= 0);
  printf("入力された数字は %d です。\n", num);
  return 0;
}

ランダムな数字を出力する

#include <stdlib.h>

int main() {
  int num;
  do {
    num = rand() % 100;
  } while (num < 50);
  printf("50以上のランダムな数字は %d です。\n", num);
  return 0;
}

ファイルを読み込む

#include <stdio.h>

int main() {
  FILE *fp;
  char ch;
  fp = fopen("sample.txt", "r");
  if (fp == NULL) {
    printf("ファイルを開けません。\n");
    return 1;
  }
  do {
    ch = fgetc(fp);
    printf("%c", ch);
  } while (ch != EOF);
  fclose(fp);
  return 0;
}

文字列を逆順に出力する

#include <string.h>

int main() {
  char str[] = "Hello, world!";
  int len = strlen(str);
  int i;
  do {
    printf("%c", str[i]);
    i--;
  } while (i >= 0);
  printf("\n");
  return 0;
}

do-while ループ は、さまざまな状況で利用できる汎用的なループです。必要に応じて、上記のサンプルコードを参考にして、独自のプログラムを作成してみてください。



C言語における do-while ループの代替方法

do-while ループ の代替方法として、以下の方法が考えられます。

while ループ

while (条件式) {
  処理内容;
}

while ループ は、条件式が true である間、処理を繰り返します。

do-while ループ と異なり、処理を1回も実行せずにループを終了する可能性があります。

例:

int main() {
  int i = 1;
  while (i <= 10) {
    printf("%d\n", i);
    i++;
  }
  return 0;
}

for ループ

for (初期化; 条件式; 更新処理) {
  処理内容;
}

for ループ は、初期化、条件式、更新処理を指定することで、繰り返し処理を行うことができます。

do-while ループwhile ループ よりも、コードを簡潔に記述することができます。

例:

int main() {
  for (int i = 1; i <= 10; i++) {
    printf("%d\n", i);
  }
  return 0;
}

goto 文

goto ラベル;

ラベル:
  処理内容;

goto 文 は、プログラム内の任意の場所にジャンプすることができます。

do-while ループwhile ループ のような繰り返し処理を記述することもできますが、コードの見通しが悪くなり、バグが発生しやすいという欠点があります。

例:

int main() {
  int i = 1;
  
  ループ開始:
  
  printf("%d\n", i);
  i++;
  
  if (i <= 10) {
    goto ループ開始;
  }
  
  return 0;
}

再帰関数

void 処理関数(引数) {
  // 処理内容
  
  if (条件式) {
    処理関数(引数);
  }
}

再帰関数 は、自分自身を呼び出す関数です。

do-while ループwhile ループ のような繰り返し処理を記述することもできますが、コードが複雑になり、スタックオーバーフローが発生する可能性があります。

例:

void 処理関数(int i) {
  printf("%d\n", i);
  if (i <= 10) {
    処理関数(i + 1);
  }
}

int main() {
  処理関数(1);
  return 0;
}

これらの方法の中で、どの方法を選択するかは、状況によって異なります。

do-while ループ は、処理を少なくとも1回実行したい場合に適しています。

while ループ は、条件式が満たされるまで処理を繰り返したい場合に適しています。

for ループ は、繰り返し処理の回数が事前にわかっている場合に適しています。

goto 文 は、複雑な制御フローを実現したい場合に適していますが、コードの見通しが悪くなり、バグが発生しやすいという欠点があります。

再帰関数 は、複雑なデータ構造を処理したい場合に適していますが、コードが複雑になり、スタックオーバーフローが発生する可能性があります。

それぞれの方法の特徴を理解し、適切な方法を選択することが重要です。




C言語における extern キーワードのサンプルコード

extern の役割:オブジェクトの宣言: extern は、オブジェクトの存在を宣言しますが、その定義は別のソースファイルで行います。スコープの制御: extern は、オブジェクトのスコープをファイル全体に拡張します。重複定義の防止: extern は、異なるソースファイルでオブジェクトを重複定義することを防ぎます。



typeof_unqual の代替方法:型キャスト、マクロ、C++ の std::decay

C言語における typeof_unqual キーワードは、オペランドの型を 修飾子なしの型名 で取得するために使用されます。これは、型推論やジェネリックプログラミングなどの高度なプログラミング技法を可能にする強力なツールです。typeof_unqual の役割


C言語とFortran:メモリ管理、処理速度、並列処理の比較

C言語とFortranには、多くの共通するキーワードがあります。以下に、いくつかの例を示します。制御構文: if else for while do endifelseforwhiledoendデータ型: integer real character logical


volatile 型修飾子のサンプルコード

メモリアクセスに対する順序の保証volatile修飾された変数へのアクセスは、プログラムの順序に従って実行されます。これは、コンパイラが変数の値をレジスタに保持したり、異なる順序でアクセスしたりすることを防ぎます。外部からの変更の可能性を考慮


C言語プログラマーなら知っておきたい!暗黙の型変換の落とし穴と回避策

C言語における主な暗黙の型変換は以下の通りです。昇格変換: 小さい型の値を、より大きな型の値に変換します。例えば、char 型の値を int 型に変換します。降格変換: 大きい型の値を、小さい型の値に変換します。ただし、データ損失の可能性があるため、注意が必要です。例えば、int 型の値を char 型に変換する場合、値の一部が切り捨てられます。



C言語の可変長引数関数:サンプルコードで学ぶ va_start 、 va_arg 、 va_end

va_end マクロは、可変長引数関数内で使用され、以下の役割を果たします。引数処理の終了を通知する: va_start マクロで開始された引数処理を終了させ、スタックフレームを元に戻します。引数情報の破棄: 可変長引数リストに関連付けられた情報を破棄します。


C言語:assertマクロはもう古い?set_constraint_handler_sで始める次世代エラー処理

set_constraint_handler_sは、C言語の標準ライブラリであるassert. hで定義されている関数で、エラー発生時の処理を指定するために使用されます。この関数は、以下のプロトタイプを持つ:handler: エラー発生時に呼び出される関数ポインタ


NEON intrinsics を使用する際のデータ構造のアライメント

alignof は C11 で導入されたキーワードで、型または変数のメモリ配置境界を取得するために使用されます。これは、パフォーマンスの最適化や、特定のハードウェア要件への対応など、さまざまな場面で役立ちます。基本的な使い方alignof は、単一の型名または括弧で囲まれた式をオペランドとして受け取り、その型のオブジェクトがメモリ上でどのように配置されるかを示す size_t 型の値を返します。


CMPLXF 型の宣言、初期化、四則演算をマスター

C言語において、複素数を取り扱うための標準データ型として CMPLXF が提供されています。本ガイドでは、CMPLXF 型の宣言、初期化、四則演算、その他の便利な演算、複素数関数などを詳細に解説していきます。CMPLXF 型は、complex


C言語「Strings」における「wmemcpy_s」のプログラミング解説:安全なワイド文字列コピーのすべて

wmemcpy_s は、C言語標準ライブラリ (C Standard Library) におけるワイド文字列 (wide string) のコピー関数です。memcpy 関数のワイド文字版であり、安全な文字列コピー機能を提供します。機能wmemcpy_s は、以下の機能を提供します。