複数の例外設定をまとめて取得! C言語 Numerics ライブラリの fegetexceptflag 関数

2024-04-02

C言語のNumericsにおけるfegetexceptflag解説

機能概要

fegetexceptflagは、以下の情報を取得します。

  • 浮動小数点例外が発生した際に、プログラムが終了するかどうか
  • 浮動小数点例外が発生した際に、プログラムがSIGFPEシグナルを受け取るか

使用方法

#include <fenv.h>

int fegetexceptflag(fexcept_t *flagp);

fegetexceptflagは以下の引数を受け取ります。

  • flagp: 浮動小数点例外捕捉設定を格納するポインタ

fegetexceptflagは成功すると0を返し、エラー発生時には-1を返します。

#include <fenv.h>
#include <stdio.h>

int main() {
  fexcept_t flag;
  int ret;

  ret = fegetexceptflag(&flag);
  if (ret == -1) {
    perror("fegetexceptflag");
    return 1;
  }

  if (flag & FE_ALL_EXCEPT) {
    printf("全ての浮動小数点例外が捕捉されます。\n");
  } else {
    printf("一部の浮動小数点例外のみ捕捉されます。\n");
  }

  return 0;
}

関連関数

  • fesetenv(): 浮動小数点環境を設定
  • feraiseexcept(): 浮動小数点例外を発生させる
  • feclearexcept(): 浮動小数点例外をクリア

補足

  • fegetexceptflagは、C99規格で導入されました。
  • fegetexceptflagは、マルチスレッド環境では使用できません。


C言語のNumericsにおけるfegetexceptflagのサンプルコード

例1:浮動小数点例外捕捉設定の取得と出力

#include <fenv.h>
#include <stdio.h>

int main() {
  fexcept_t flag;
  int ret;

  ret = fegetexceptflag(&flag);
  if (ret == -1) {
    perror("fegetexceptflag");
    return 1;
  }

  printf("FE_DIVBYZERO: %s\n", (flag & FE_DIVBYZERO) ? "捕捉" : "無視");
  printf("FE_INVALID: %s\n", (flag & FE_INVALID) ? "捕捉" : "無視");
  printf("FE_OVERFLOW: %s\n", (flag & FE_OVERFLOW) ? "捕捉" : "無視");
  printf("FE_UNDERFLOW: %s\n", (flag & FE_UNDERFLOW) ? "捕捉" : "無視");

  return 0;
}

例2:浮動小数点例外捕捉設定の変更と出力

#include <fenv.h>
#include <stdio.h>

int main() {
  fexcept_t flag;
  int ret;

  // 全ての浮動小数点例外を捕捉
  flag = FE_ALL_EXCEPT;
  ret = fesetenv(&flag);
  if (ret == -1) {
    perror("fesetenv");
    return 1;
  }

  // 設定の取得
  ret = fegetexceptflag(&flag);
  if (ret == -1) {
    perror("fegetexceptflag");
    return 1;
  }

  printf("FE_DIVBYZERO: %s\n", (flag & FE_DIVBYZERO) ? "捕捉" : "無視");
  printf("FE_INVALID: %s\n", (flag & FE_INVALID) ? "捕捉" : "無視");
  printf("FE_OVERFLOW: %s\n", (flag & FE_OVERFLOW) ? "捕捉" : "無視");
  printf("FE_UNDERFLOW: %s\n", (flag & FE_UNDERFLOW) ? "捕捉" : "無視");

  // 全ての浮動小数点例外を無視
  flag = FE_NONE;
  ret = fesetenv(&flag);
  if (ret == -1) {
    perror("fesetenv");
    return 1;
  }

  // 設定の取得
  ret = fegetexceptflag(&flag);
  if (ret == -1) {
    perror("fegetexceptflag");
    return 1;
  }

  printf("FE_DIVBYZERO: %s\n", (flag & FE_DIVBYZERO) ? "捕捉" : "無視");
  printf("FE_INVALID: %s\n", (flag & FE_INVALID) ? "捕捉" : "無視");
  printf("FE_OVERFLOW: %s\n", (flag & FE_OVERFLOW) ? "捕捉" : "無視");
  printf("FE_UNDERFLOW: %s\n", (flag & FE_UNDERFLOW) ? "捕捉" : "無視");

  return 0;
}

例3:浮動小数点例外発生時の動作確認

#include <fenv.h>
#include <stdio.h>

int main() {
  fexcept_t flag;
  int ret;

  // 全ての浮動小数点例外を捕捉
  flag = FE_ALL_EXCEPT;
  ret = fesetenv(&flag);
  if (ret == -1) {
    perror("fesetenv");
    return 1;
  }

  // 0で割る
  double x = 1.0 / 0.0;

  // 浮動小数点例外が発生したことを確認
  if (fetestexcept(FE_DIVBYZERO)) {
    printf("浮動小数点例外が発生しました:FE_DIVBYZERO\n");
  }

  return 0;
}


C言語のNumericsにおけるfegetexceptflagの代替方法

fesetenv()とfegetenv()の使用

**fesetenv()fegetenv()**を使用して、浮動小数点環境を設定および取得できます。

#include <fenv.h>

// 設定
fexcept_t flag;
flag = FE_ALL_EXCEPT;
fesetenv(&flag);

// 取得
fexcept_t flag2;
fegetenv(&flag2);

// flag と flag2 を比較して、捕捉設定を確認

**fetestexcept()**を使用して、特定の浮動小数点例外が発生したかどうかを確認できます。

#include <fenv.h>

// 0で割る
double x = 1.0 / 0.0;

// FE_DIVBYZERO例外が発生したかどうかを確認
if (fetestexcept(FE_DIVBYZERO)) {
  // 例外処理
}

マクロの使用

以下のようなマクロを使用して、特定の浮動小数点例外捕捉設定を確認できます。

#include <fenv.h>

// FE_DIVBYZERO例外が捕捉されているかどうかを確認
#ifdef FE_DIVBYZERO_EXCEPT
  // 例外処理
#endif

これらの方法は、fegetexceptflagよりも簡潔に記述できますが、機能が限定されている場合があります。

fegetexceptflagを使用するべきかどうかは、状況によって異なります。

fegetexceptflagを使用するべき場合:

  • 複数の浮動小数点例外捕捉設定をまとめて取得したい場合
  • 詳細な情報を取得したい場合

fegetexceptflagを使用しないべき場合:

  • 簡潔な記述を優先する場合
  • 特定の例外のみ確認したい場合

補足

  • 上記の方法は、C99規格で導入されました。
  • これらの方法は、マルチスレッド環境では使用できません。



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