django.contrib.gis.geos.MultiPolygon クラスの使い方
Djangoでマルチポリゴンを扱う:django.contrib.gis.geos.MultiPolygon
django.contrib.gis
は、Django に空間データ処理機能を提供するモジュールです。 その中で gis.geos.MultiPolygon
は、複数のポリゴンをまとめて扱うためのクラスです。
このチュートリアルでは、MultiPolygon
クラスの基本的な使い方を説明します。
前提条件
- Python 3.6 以降
- Django 3.2 以降
django.contrib.gis
モジュールがインストールされていること
インポート
まず、必要なモジュールをインポートします。
from django.contrib.gis.geos import MultiPolygon
MultiPolygonの作成
複数のポリゴンを要素とする MultiPolygon
オブジェクトを作成できます。 各ポリゴンは、Polygon
オブジェクトとして表現されます。
# 複数の座標のリスト
polygon1 = Polygon([(0, 0), (1, 0), (1, 1), (0, 1)])
polygon2 = Polygon([(2, 2), (3, 2), (3, 3), (2, 3)])
# MultiPolygonオブジェクトの作成
multi_polygon = MultiPolygon([polygon1, polygon2])
プロパティとメソッド
MultiPolygon
オブジェクトには、以下のプロパティとメソッドがあります。
プロパティ
geom_type
: オブジェクトのジオメトリタイプ(MultiPolygon
)srid
: 空間参照系識別番号num_geom
: ポリゴンの数exterior_rings
: 外周リングのリスト
メソッド
centroid
: マルチポリゴンの重心を返すarea
: マルチポリゴンの面積を返すlength
: マルチポリゴンの周長を返すbuffer
: マルチポリゴンから一定距離のバッファ領域を作成union
: 他のMultiPolygon
オブジェクトとの和集合difference
: 他のMultiPolygon
オブジェクトとの差集合intersection
: 他のMultiPolygon
オブジェクトとの交差集合
データベースへの保存
MultiPolygon
オブジェクトは、django.contrib.gis.db.models.fields.MultiPolygonField
フィールドを使用してデータベースに保存できます。
from django.contrib.gis.db import models
class MyModel(models.Model):
geom = models.MultiPolygonField()
その他
MultiPolygon
オブジェクトは、GeoJSON などの空間データフォーマットに変換することができます。
詳細については、Django ドキュメントの GEOS API: [無効な URL を削除しました] を参照してください。
補足
- このチュートリアルでは、基本的な操作のみを紹介しています。
- より複雑な操作については、上記の参考資料を参照してください。
gis.geos
モジュールには、MultiPolygon
以外にも様々なジオメトリクラスがあります。
さまざまなサンプルコード
点群からマルチポリゴンを作成
from django.contrib.gis.geos import Point, MultiPolygon
# 点のリスト
points = [
Point(0, 0),
Point(1, 0),
Point(1, 1),
Point(0, 1),
Point(0.5, 0.5),
]
# ConvexHull を使って点群からポリゴンを作成
polygon = MultiPolygon(Point(points).convex_hull())
# マルチポリゴンオブジェクトの作成
multi_polygon = MultiPolygon([polygon])
マルチポリゴンの重心と面積
# 重心の取得
centroid = multi_polygon.centroid
# 面積の取得
area = multi_polygon.area
マルチポリゴン同士の演算
# 他のマルチポリゴンとの和集合
other_multi_polygon = MultiPolygon(...)
union = multi_polygon.union(other_multi_polygon)
# 他のマルチポリゴンとの差集合
difference = multi_polygon.difference(other_multi_polygon)
# 他のマルチポリゴンとの交差集合
intersection = multi_polygon.intersection(other_multi_polygon)
GeoJSON への変換
from django.contrib.gis.geos.serializers import geojson
# GeoJSONへの変換
geojson_data = geojson.dumps(multi_polygon)
地図での表示
leaflet
などのライブラリを使用して、マルチポリゴンを地図に表示することができます。
from leaflet.models import Layer
# マルチポリゴンをレイヤーとして追加
layer = Layer(geom=multi_polygon)
# 地図にレイヤーを追加
map.add_layer(layer)
補足
- これらのサンプルコードは、さまざまな方法で変更して、独自のアプリケーションに合わせて使うことができます。
gis.geos
モジュールには、他にもたくさんの機能があります。 詳細については、上記の参考資料を参照してください。
マルチポリゴンを扱うその他の方法
ライブラリの使用
shapely
: Python 用の空間データ処理ライブラリgeopandas
: Pandas DataFrame を使って空間データを扱うライブラリ
これらのライブラリは、django.contrib.gis
モジュールよりも多くの機能を提供している場合があります。
SQL の使用
PostgreSQL などのデータベースは、空間データ処理機能を標準で提供しています。 SQL を使用して、マルチポリゴンを直接操作することができます。
独自のコードを書く
C++ などの言語を使って、独自のジオメトリライブラリを書くこともできます。
- 簡単な操作であれば、
django.contrib.gis.geos.MultiPolygon
クラスを使うのが最も簡単です。 - より複雑な操作が必要であれば、ライブラリや SQL を使うと良いでしょう。
- 性能が重要な場合は、独自のコードを書くことを検討する必要があります。
補足
- 上記以外にも、マルチポリゴンを扱う方法はたくさんあります。
- 自分に合った方法を見つけることが重要です。
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