Django views.generic.list.MultipleObjectMixin.paginate_queryset() のサンプルコード集

django.views.generic.list.MultipleObjectMixin.paginate_queryset() は、Django のジェネリックビューでリスト表示を行う際に、ページネーション機能を実現するためのメソッドです。

役割

このメソッドは以下の役割を担います。

1. クエリセットをページサイズに基づいて分割
2. 現在のページ番号に基づいて、表示するページのオブジェクトを取得
3. ページネーション情報を含むコンテキストデータを生成

引数

• queryset: ページネーションを行う対象となるクエリセット
• page_size: 1ページあたりのオブジェクト数

戻り値

• ページネーション情報を含む django.core.paginator.Page オブジェクト

詳細

このメソッドは、以下の処理を行います。

1. page_size を使ってクエリセットを分割し、django.core.paginator.Paginator オブジェクトを作成
2. GET リクエストパラメータ page から現在のページ番号を取得
3. ページ番号が有効範囲外の場合は、404 エラーを発生
4. 有効なページ番号の場合、該当するページのオブジェクトを取得
5. 生成したコンテキストデータと、取得したオブジェクトのリストを返す

コンテキストデータ

このメソッドは以下のコンテキストデータを生成します。

• paginator: django.core.paginator.Paginator オブジェクト
• page_obj: 現在のページ情報を含む django.core.paginator.Page オブジェクト
• is_paginated: ページネーションが有効かどうか
• object_list: 表示するオブジェクトのリスト

使用例

from django.views.generic import ListView

class MyListView(ListView):
    model = MyModel
    paginate_by = 10

    def get_queryset(self):
        queryset = super().get_queryset()
        # 独自のフィルタ処理
        return queryset

    def get_context_data(self, **kwargs):
        context = super().get_context_data(**kwargs)
        # 独自のコンテキストデータ追加
        return context

上記の例では、MyModel モデルのリストを10件ずつページネーションして表示するビューを定義しています。

補足

• paginate_queryset() メソッドは、django.views.generic.list.BaseListView クラスで定義されています。
• ページネーション機能を無効にする場合は、paginate_by 属性を None に設定します。
• カスタムページネーション機能を実装したい場合は、paginate_queryset() メソッドをオーバーライドできます。

Django views.generic.list.MultipleObjectMixin.paginate_queryset() サンプルコード

基本的なサンプル

from django.views.generic import ListView

class MyListView(ListView):
    model = MyModel
    paginate_by = 10

    def get_queryset(self):
        queryset = super().get_queryset()
        # 独自のフィルタ処理
        return queryset

    def get_context_data(self, **kwargs):
        context = super().get_context_data(**kwargs)
        # 独自のコンテキストデータ追加
        return context

カスタムページネーション

from django.core.paginator import Paginator, PageNotAnInteger

class MyCustomPaginator(Paginator):
    def get_page(self, page_number):
        try:
            return super().get_page(page_number)
        except PageNotAnInteger:
            return self.page(1)

class MyListView(ListView):
    model = MyModel
    paginate_by = 10
    paginator_class = MyCustomPaginator

    def get_queryset(self):
        queryset = super().get_queryset()
        # 独自のフィルタ処理
        return queryset

    def get_context_data(self, **kwargs):
        context = super().get_context_data(**kwargs)
        # 独自のコンテキストデータ追加
        return context

このサンプルコードでは、MyCustomPaginator クラスを定義して、ページ番号が不正な場合に1ページ目を表示するようにしています。

検索結果のページネーション

from django.views.generic import ListView

class MySearchView(ListView):
    model = MyModel
    paginate_by = 10

    def get_queryset(self):
        queryset = super().get_queryset()
        # 検索キーワードを取得
        search_term = self.request.GET.get('q', '')
        # 検索キーワードでフィルタ
        if search_term:
            queryset = queryset.filter(title__icontains=search_term)
        return queryset

    def get_context_data(self, **kwargs):
        context = super().get_context_data(**kwargs)
        # 検索キーワードをコンテキストに追加
        context['search_term'] = self.request.GET.get('q', '')
        return context

このサンプルコードでは、検索キーワードでフィルタした結果をページネーションして表示するビューを定義しています。

Ajax によるページネーション

from django.views.generic import ListView

class MyAjaxListView(ListView):
    model = MyModel
    paginate_by = 10

    def get_queryset(self):
        queryset = super().get_queryset()
        # 独自のフィルタ処理
        return queryset

    def get_context_data(self, **kwargs):
        context = super().get_context_data(**kwargs)
        # 独自のコンテキストデータ追加
        return context

    def render_to_response(self, context, **kwargs):
        if self.request.is_ajax():
            return self.render_to_json_response(context)
        else:
            return super().render_to_response(context, **kwargs)

    def render_to_json_response(self, context):
        paginator = context['paginator']
        page_obj = context['page_obj']
        object_list = context['object_list']

        return JsonResponse({
            'paginator': {
                'num_pages': paginator.num_pages,
                'current_page': paginator.page_number,
            },
            'objects': [
                self.get_serialized_object(obj) for obj in object_list
            ],
        })

このサンプルコードでは、Ajax リクエストに応じて JSON 形式でページネーション情報を返すビューを定義しています。

• 上記のサンプルコードは基本的な例です。必要に応じて改変してください。
• Django ドキュメント

Django views.generic.list.MultipleObjectMixin.paginate_queryset() 以外の方法

自作のビュー

手順

1. テンプレートでページネーション情報を表示

サードパーティライブラリ

Django 用のページネーションライブラリがいくつか存在します。以下は代表的なライブラリです。

これらのライブラリを使うと、より簡単にページネーション機能を実装できます。

django.views.generic.list.MultipleObjectMixin.paginate_queryset() は、Django のジェネリックビューでリスト表示を行う際にページネーション機能を実現するための便利なメソッドです。

しかし、自作のビューやサードパーティライブラリを使うなど、他にもページネーション機能を実装する方法はいくつかあります。

それぞれの方法のメリットとデメリットを比較して、プロジェクトに合った方法を選択してください。