デッドロックを防ぎ、データの整合性を守る! LOCK IN SHARE MODE の注意点

2024-04-09

MariaDB の LOCK IN SHARE MODE について

MariaDB の LOCK IN SHARE MODE は、SELECT ステートメント内で特定の行を 共有ロック するための構文です。共有ロックは、他のトランザクションによるデータの読み込みを許可しますが、書き込みは許可しません。

用途

LOCK IN SHARE MODE は、以下の用途で役立ちます。

  • データの読み込みの一貫性を保つ
  • 他のトランザクションによるデータの変更を防ぐ
  • 読み込み処理中にデータが更新されないようにする

構文

SELECT ... FROM table_name
WHERE condition
LOCK IN SHARE MODE;

SELECT * FROM customers
WHERE country = 'Japan'
LOCK IN SHARE MODE;

この例では、country 列が 'Japan' であるすべての行が共有ロックされます。他のトランザクションはこれらの行を読み込むことはできますが、更新することはできません。

注意事項

  • LOCK IN SHARE MODE は、InnoDB ストレージエンジンを使用している場合にのみ有効です。
  • 共有ロックは、トランザクションがコミットされるまで保持されます。
  • 共有ロックは、デッドロックの原因となる可能性があります。


LOCK IN SHARE MODE のサンプルコード

SELECT * FROM customers
WHERE id = 123
LOCK IN SHARE MODE;

この例では、id 列が 123 である行が共有ロックされます。

複数の行をロックする

SELECT * FROM customers
WHERE country = 'Japan'
AND age > 18
LOCK IN SHARE MODE;

この例では、country 列が 'Japan' であり、age 列が 18 より大きいすべての行が共有ロックされます。

サブクエリを使用する

SELECT * FROM customers
WHERE id IN (
    SELECT id FROM orders
    WHERE status = 'shipped'
)
LOCK IN SHARE MODE;

この例では、orders テーブルの status 列が 'shipped' であるすべての注文に関連する customers テーブルの行が共有ロックされます。

FOR UPDATE との比較

# 共有ロック
SELECT * FROM customers
WHERE id = 123
LOCK IN SHARE MODE;

# 排他ロック
SELECT * FROM customers
WHERE id = 123
FOR UPDATE;

LOCK IN SHARE MODE は共有ロックを取得しますが、FOR UPDATE は排他ロックを取得します。排他ロックは、他のトランザクションによるデータの読み込みも書き込みも許可しません。

デッドロックの回避

# ロックを取得する前に、他のトランザクションがコミットされるのを待つ
SELECT * FROM customers
WHERE id = 123;

# 共有ロックを取得
SELECT * FROM customers
WHERE id = 123
LOCK IN SHARE MODE;

上記の例では、最初の SELECT ステートメントによって、他のトランザクションがコミットされるのを待つことができます。これにより、デッドロックの可能性を減らすことができます。

上記のサンプルコードは、基本的な使い方を示しています。実際の使用例では、必要に応じてコードを修正する必要があります。



LOCK IN SHARE MODE の代替方法

SELECT * FROM customers
WHERE id = 123
FOR SHARE;

SELECT ... FOR SHARE は、LOCK IN SHARE MODE と同様の機能を提供します。ただし、FOR SHARE はより古い構文であり、InnoDB ストレージエンジン以外のストレージエンジンでも使用できます。

START TRANSACTION;

SELECT * FROM customers
WHERE id = 123;

# データの更新

COMMIT;

トランザクションレベルのロックは、START TRANSACTIONCOMMIT ステートメントを使用して、一連の操作を原子的に実行します。トランザクション内で実行されたすべての操作は、他のトランザクションから見えない状態になります。

アプリケーションレベルのロックは、データベースではなくアプリケーションコードで実装されます。例えば、レコードを編集する前に、レコードIDをロックファイルに保存することができます。

  • 読み込みの一貫性を保つ必要がある場合は、LOCK IN SHARE MODE または SELECT ... FOR SHARE を使用します。
  • データの更新を防ぐ必要がある場合は、トランザクションレベルのロックまたはアプリケーションレベルのロックを使用します。
  • 複数のストレージエンジンを使用している場合は、SELECT ... FOR SHARE を使用します。



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