MBRTouches関数の落とし穴:形状の複雑なオブジェクトの接触判定には注意が必要!

2024-04-02

MariaDB の "SQL Statements & Structure" における "MBRTouches" 関数の詳細解説

MBRTouches は、MariaDB の SQL Statements & Structure における空間データ型処理用の関数の一つです。2つのジオメトリオブジェクトの最小境界矩形 (MBR) が互いに接触しているかどうかを判断します。

構文

MBRTouches(geom1, geom2)

引数

  • geom1: 空間データ型 (Point, LineString, Polygon など) の最初のオブジェクト

戻り値

  • TRUE: 2つのオブジェクトの MBR が接触している場合

動作

MBRTouches 関数は、2つのジオメトリオブジェクトの MBR を比較します。MBR は、ジオメトリオブジェクトの最小の境界矩形です。2つのオブジェクトの MBR が重なり合っている場合、2つのオブジェクトは接触しているとみなされます。

以下の例では、MBRTouches 関数を使用して、2つのポリゴンの接触判定を行っています。

SELECT MBRTouches(
  ST_GeomFromText('POLYGON((0 0, 10 0, 10 10, 0 10, 0 0))'),
  ST_GeomFromText('POLYGON((5 5, 15 5, 15 15, 5 15, 5 5))')
);

この例では、2つのポリゴンの MBR は重なり合っているため、TRUE が返されます。

注意事項

  • MBRTouches 関数は、MBR を使用して接触判定を行うため、形状の複雑なオブジェクトの場合、正確な結果が得られない場合があります。
  • より正確な接触判定を行う場合は、ST_Touches 関数などの他の関数を使用する必要があります。

補足

  • 上記の解説は、MariaDB 10.5.14 を基にしています。
  • 他のバージョンの MariaDB では、MBRTouches 関数の機能や構文が異なる場合があります。


MariaDB の "MBRTouches" 関数を使用したサンプルコード

点とポリゴンの接触判定

SELECT MBRTouches(
  ST_GeomFromText('POINT(5 5)'),
  ST_GeomFromText('POLYGON((0 0, 10 0, 10 10, 0 10, 0 0))')
);

2つのポリゴンの接触判定

SELECT MBRTouches(
  ST_GeomFromText('POLYGON((0 0, 10 0, 10 10, 0 10, 0 0))'),
  ST_GeomFromText('POLYGON((5 5, 15 5, 15 15, 5 15, 5 5))')
);

この例では、2つのポリゴン ((0, 0), (10, 0), (10, 10), (0, 10), (0, 0))((5, 5), (15, 5), (15, 15), (5, 15), (5, 5)) が接触しているかどうかを判定します。結果は TRUE となります。

線分とポリゴンの接触判定

SELECT MBRTouches(
  ST_GeomFromText('LINESTRING(0 0, 10 10)'),
  ST_GeomFromText('POLYGON((0 0, 10 0, 10 10, 0 10, 0 0))')
);

この例では、線分 ((0, 0), (10, 10)) がポリゴン ((0, 0), (10, 0), (10, 10), (0, 10), (0, 0)) と接触しているかどうかを判定します。結果は TRUE となります。

複数のジオメトリオブジェクトの接触判定

SELECT MBRTouches(
  ST_GeomFromText('POINT(5 5)'),
  ST_GeomFromText('LINESTRING(0 0, 10 10)'),
  ST_GeomFromText('POLYGON((0 0, 10 0, 10 10, 0 10, 0 0))')
);

この例では、点 (5, 5)、線分 ((0, 0), (10, 10))、ポリゴン ((0, 0), (10, 0), (10, 10), (0, 10), (0, 0)) のいずれかが接触しているかどうかを判定します。結果は TRUE となります。

MBRTouches 関数と他の関数の組み合わせ

SELECT ST_AsText(
  ST_Intersection(
    geom1,
    geom2
  )
)
FROM (
  SELECT
    geom1,
    geom2
  FROM
    table_name
  WHERE
    MBRTouches(geom1, geom2)
) AS t;

この例では、MBRTouches 関数を使用して、テーブル table_namegeom1geom2 列のジオメトリオブジェクトが接触しているかどうかを



MariaDB の "SQL Statements & Structure" における "MBRTouches" 関数の代替方法

MBRTouches 関数は、2つのジオメトリオブジェクトの MBR が接触しているかどうかを判断する関数です。しかし、MBR は形状の複雑なオブジェクトの場合、正確な境界を表さない場合があります。そのため、より正確な接触判定を行う場合は、MBRTouches 関数以外の方法を使用する必要があります。

代替方法

  • ST_Touches 関数: 2つのジオメトリオブジェクトの境界線が接触しているかどうかを判断します。
  • ST_Intersects 関数: 2つのジオメトリオブジェクトが互いに重なり合っているかどうかを判断します。
  • ST_Distance 関数: 2つのジオメトリオブジェクト間の距離を計算します。

以下の例では、MBRTouches 関数の代わりに ST_Touches 関数を使用して、2つのポリゴンの接触判定を行っています。

SELECT ST_Touches(
  ST_GeomFromText('POLYGON((0 0, 10 0, 10 10, 0 10, 0 0))'),
  ST_GeomFromText('POLYGON((5 5, 15 5, 15 15, 5 15, 5 5))')
);

この例では、2つのポリゴンの境界線が接触しているため、TRUE が返されます。

注意事項

  • ST_Touches 関数は、MBRTouches 関数よりも処理速度が遅くなる場合があります。
  • ST_Intersects 関数は、2つのジオメトリオブジェクトが重なり合っているかどうかを判断するだけなので、接触しているかどうかを詳細に判定することはできません。
  • ST_Distance 関数は、2つのジオメトリオブジェクト間の距離を計算するだけなので、接触しているかどうかを直接判定することはできません。



MariaDB の Data Types における SET CHARACTER SET の徹底解説

文字コード: 文字をコンピュータ上で表現するための規則。UTF-8、latin1 など様々な種類が存在します。照合順序: 文字列の比較方法を定義。文字コード内でどの文字がどのように並ぶかを決定します。SET CHARACTER SET は、以下の役割を担います。



MariaDB の SET データ型:使いこなしてデータ管理を効率化

MariaDB の SET データ型は、複数の値をカンマ区切りで格納できる特殊なデータ型です。選択肢の集合を表す場合などに役立ちます。特徴最大64個の値を格納可能値は 文字列 または 数値格納順序は 保持されない重複した値は 許可されないNULL 値を格納可能


データベースで文字列を扱う!MariaDBの文字列データ型を徹底解説

MariaDB には、文字列データを格納するために使用できるいくつかのデータ型があります。それぞれのデータ型には、長所と短所があり、使用するデータ型は、格納するデータと、そのデータにどのようにアクセスするかによって異なります。MariaDB における主な文字列データ型は以下の通りです:


MariaDBヘルプシステム構築:mysql.help_categoryテーブルの操作方法とサンプルコード集

mysql. help_category テーブルは以下の列で構成されています。help_category_id: カテゴリID (INT)name: カテゴリ名 (VARCHAR(64))url: ヘルプドキュメントのURL (VARCHAR(255))


MariaDB Window関数:マスターすれば最強!SQLの達人になるためのガイド

MariaDBのWindow関数は、範囲内のデータに基づいて計算を実行する特殊な関数です。従来のSQL関数とは異なり、単一の行ではなく、複数の行にわたって計算を行うことができます。これは、データ分析、集計、レポート作成などに非常に便利な機能です。



POLYGON データ型を使用する SQL ステートメント

MariaDB は MySQL と互換性のあるオープンソースのデータベース管理システムです。 "POLYGON" データ型は、空間データ (ジオメトリ) を格納するために使用されます。このデータ型は、点、線、ポリゴンなどの形状を表現するために使用できます。


初心者でも安心!MariaDBのEXCEPTでデータ操作をマスターしよう!

EXCEPT は、次の基本構文に従って使用されます。この例では、テーブル名1 と テーブル名2 の共通列のみを含む結果セットが返されます。EXCEPT は、次の規則に基づいて行を比較します。比較は、SELECT 句で指定された列に基づいて行われます。


MariaDBで全文検索の精度とパフォーマンスを向上させる: INNODB_FT_DEFAULT_STOPWORD テーブルの活用

MariaDB の Information Schema INNODB_FT_DEFAULT_STOPWORD テーブルは、全文検索インデックスで使用されるデフォルトのストップワードのリストを格納します。ストップワードとは、検索クエリで除外される単語のことです。


結合とサブクエリ以外にも使える、MariaDB の高度なデータ操作テクニック

この解説では、結合とサブクエリの基礎から応用まで、分かりやすく詳細に解説していきます。結合は、複数のテーブルからデータを関連付けて抽出する機能です。複数のテーブルを結合することで、単一のテーブルでは表現できない複雑なデータ構造を扱うことができます。


MariaDB の DROP ROLE ステートメント:データベースからロールを削除する方法

MariaDB の DROP ROLE ステートメントは、データベースからロールを削除するために使用されます。ロールは、ユーザーに特定の権限を付与する便利な方法です。ロールを削除する前に、そのロールを使用しているユーザーがいないことを確認する必要があります。