MariaDB 10.4におけるグローバル権限とmysql.global_privテーブル

2024-04-02

MariaDB の mysql.global_priv テーブル:詳細解説

テーブル構造

カラム名データ型説明
HostVARCHAR(255)ユーザーの接続ホスト
UserVARCHAR(16)ユーザー名
PasswordVARCHAR(41)暗号化されたパスワード
DbVARCHAR(64)データベース名 (* はすべてのデータベースを表す)
TableVARCHAR(64)テーブル名 (* はすべてのテーブルを表す)
GrantsVARCHAR(255)権限のリスト
Require_secure_transportTINYINT(1)暗号化接続の必要性 (0: 不要, 1: 必要)
Ssl_cipherVARCHAR(255)使用する SSL 暗号
X509_issuerVARCHAR(255)X.509 証明書発行者
X509_subjectVARCHAR(255)X.509 証明書サブジェクト

権限 (Grants カラム)

Grants カラムは、ユーザーに付与された権限をカンマ区切りで列挙します。各権限は、以下のような形式で記述されます。

  • 権限名
  • 権限名(オプション)
  • ON
  • データベース名.テーブル名

代表的な権限

  • SELECT: データの閲覧
  • INSERT: データの挿入
  • UPDATE: データの更新
  • DELETE: データの削除
  • CREATE: テーブルの作成
  • DROP: テーブルの削除
  • GRANT: 権限の付与
  • REVOKE: 権限の取り消し

SELECT, INSERT, UPDATE ON my_database.*

この例では、ユーザーは my_database 内のすべてのテーブルに対して、データの閲覧、挿入、更新権限を持っています。

  • mysql.global_priv テーブルは、MariaDB 5.5 から導入されました。
  • このテーブルは、MariaDB データベースに格納されます。
  • スーパーユーザーは、GRANT ステートメントを使用して、mysql.global_priv テーブルを編集できます。

補足

  • 上記の説明は、MariaDB 10.4.2 を基にしています。
  • バージョンによって、テーブル構造や権限の種類が異なる場合があります。


MariaDB mysql.global_priv テーブル サンプルコード

GRANT ALL PRIVILEGES ON my_database.* TO 'user'@'localhost';

特定のテーブルに対する SELECT, INSERT 権限をユーザーに付与

GRANT SELECT, INSERT ON my_database.my_table TO 'user'@'%';

スーパーユーザー権限をユーザーに付与

GRANT ALL PRIVILEGES WITH GRANT OPTION TO 'user'@'localhost';

特定のホストからの接続のみ許可

GRANT SELECT, INSERT ON my_database.* TO 'user'@'192.168.1.100' REQUIRE SSL;

X.509 証明書による認証

GRANT SELECT ON my_database.* TO 'user'@'localhost' REQUIRE X509;

権限の取り消し

REVOKE SELECT, INSERT ON my_database.my_table FROM 'user'@'%';

パスワードの変更

SET PASSWORD FOR 'user'@'localhost' = PASSWORD('new_password');

暗号化接続の強制

UPDATE mysql.global_priv SET Require_secure_transport = 1 WHERE User = 'user' AND Host = 'localhost';

特定の SSL 暗号の指定

UPDATE mysql.global_priv SET Ssl_cipher = 'AES128-GCM-SHA256' WHERE User = 'user' AND Host = 'localhost';

X.509 証明書情報の指定

UPDATE mysql.global_priv SET X509_issuer = 'CN=My Issuer', X509_subject = 'CN=My Subject' WHERE User = 'user' AND Host = 'localhost';

注意事項

  • 上記のコードはあくまでもサンプルです。実際の環境に合わせて変更する必要があります。
  • 権限の変更は慎重に行ってください。誤った変更は、MariaDB サーバへのアクセスに問題が発生する可能性があります。


MariaDB でユーザー権限を設定する他の方法

MySQL Workbench は、MariaDB を管理するための GUI ツールです。MySQL Workbench を使用して、ユーザー権限を設定するには、以下の手順に従います。

  1. MySQL Workbench を起動し、MariaDB サーバに接続します。
  2. 左側のナビゲーションツリーで、Administration > Users を展開します。
  3. Users タブで、ユーザーを選択します。
  4. Schema Privileges タブで、データベースと権限を選択します。
  5. Apply をクリックして変更を保存します。

MariaDB Shell は、MariaDB サーバと対話するためのコマンドラインツールです。MariaDB Shell を使用して、ユーザー権限を設定するには、以下のコマンドを使用します。

GRANT <権限> ON <データベース名>.<テーブル名> TO <ユーザー名>@<ホスト名>;

GRANT SELECT, INSERT ON my_database.my_table TO 'user'@'localhost';

設定ファイル

MariaDB サーバの設定ファイル (my.cnf) に、ユーザー権限を設定することもできます。設定ファイルに設定するには、以下の形式で記述します。

[mysqld]
user = <ユーザー名>
password = <パスワード>
host = <ホスト名>
database = <データベース名>
table = <テーブル名>
grant = <権限>

[mysqld]
user = user
password = password
host = localhost
database = my_database
table = my_table
grant = SELECT, INSERT

注意事項

  • 上記の方法以外にも、ユーザー権限を設定する方法があります。
  • 設定方法は、使用している MariaDB のバージョンによって異なる場合があります。



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