NumPy.fix() 関数:小数点以下を切り捨てて整数に変換
NumPyの数学関数におけるnumpy.fix()
numpy.fix()
は、NumPy配列の各要素を切り捨て整数に変換する関数です。小数点以下の部分は切り捨てられ、整数部分のみが返されます。
構文
numpy.fix(array)
引数
array
: 数値型NumPy配列
返値
- 各要素を切り捨て整数に変換したNumPy配列
例
import numpy as np
array = np.array([1.23, 4.56, 7.89])
# 各要素を切り捨て整数に変換
fixed_array = np.fix(array)
print(fixed_array)
出力:
[ 1. 4. 7.]
補足
numpy.fix()
は、np.floor()
と同じ機能を提供します。- 負の数の場合は、
numpy.fix()
はゼロに向かって切り捨てられます。 numpy.fix()
は、複素数配列にも適用できます。その場合、実数部分と虚数部分がそれぞれ切り捨てられます。
関連関数
numpy.floor()
: 小数点以下を切り捨て、最も近い整数を返すnumpy.ceil()
: 小数点以下を切り上げ、最も近い整数を返すnumpy.rint()
: 小数点以下を四捨五入して、最も近い整数を返す
numpy.fix()
に関する質問があれば、お気軽に聞いてください。
NumPy.fix() のサンプルコード
基本的な使い方
import numpy as np
# 配列を生成
array = np.array([1.23, 4.56, 7.89])
# 各要素を切り捨て整数に変換
fixed_array = np.fix(array)
# 結果を出力
print(fixed_array)
[ 1. 4. 7.]
負の数の切り捨て
array = np.array([-1.23, -4.56, -7.89])
fixed_array = np.fix(array)
print(fixed_array)
出力:
[-1. -4. -7.]
複素数配列の切り捨て
array = np.array([1.23+4.56j, 4.56+7.89j, 7.89+1.23j])
fixed_array = np.fix(array)
print(fixed_array)
出力:
[ 1.+4.j 4.+7.j 7.+1.j]
特定の条件に基づいて切り捨て
array = np.array([1.23, 4.56, 7.89])
# 小数点以下が0.5より大きい場合は切り上げ、それ以外は切り捨て
fixed_array = np.where(array >= 0.5, np.ceil(array), np.fix(array))
print(fixed_array)
出力:
[ 1. 5. 8.]
マスクを使って切り捨て
array = np.array([1.23, 4.56, 7.89])
# マスクを作成
mask = np.array([True, False, True])
# マスクに基づいて切り捨て
fixed_array = np.fix(array[mask])
print(fixed_array)
出力:
[ 1. 7.]
高度な使い方
NumPy.fix() は、NumPy の他の関数と組み合わせて、より高度な処理を行うことができます。
np.where()
と組み合わせて、条件に基づいて切り捨てを行うnp.mask()
と組み合わせて、マスクを使って切り捨てを行うnp.einsum()
と組み合わせて、複数の配列をまとめて切り捨てを行う
これらの詳細は、NumPy 公式ドキュメントを参照してください。
NumPy.fix() 以外の小数点以下を切り捨てる方法
np.floor()
は、np.fix()
と同じように、小数点以下を切り捨てて最も近い整数を返します。
import numpy as np
array = np.array([1.23, 4.56, 7.89])
# 各要素を切り捨て整数に変換
floored_array = np.floor(array)
print(floored_array)
出力:
[ 1. 4. 7.]
手動で切り捨て
for ループを使って、各要素を個別に切り捨てることもできます。
import numpy as np
array = np.array([1.23, 4.56, 7.89])
# 各要素を切り捨て整数に変換
fixed_array = np.empty_like(array)
for i in range(len(array)):
fixed_array[i] = int(array[i])
print(fixed_array)
出力:
[ 1. 4. 7.]
np.trunc()
は、np.fix()
と似ていますが、ゼロ方向への丸めを行います。
array = np.array([-1.23, 4.56, 7.89])
# 各要素を切り捨て整数に変換
truncated_array = np.trunc(array)
print(truncated_array)
出力:
[-1. 4. 7.]
比較演算子を使って、小数点以下を切り捨てることもできます。
array = np.array([1.23, 4.56, 7.89])
# 各要素を切り捨て整数に変換
fixed_array = array // 1
print(fixed_array)
出力:
[ 1. 4. 7.]
その他のライブラリ
NumPy 以外にも、小数点以下を切り捨てるためのライブラリがあります。
- pandas:
df.round(decimals=0)
- scikit-learn:
preprocessing.StandardScaler()
これらのライブラリは、NumPy よりも高度な機能を提供する場合があります。
- 速度が重要な場合は、
np.fix()
またはnp.floor()
を使うのがおすすめです。 - 柔軟性が必要な場合は、手動で切り捨てたり、他のライブラリを使うのがおすすめです。
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