A/B テストをシミュレーション:NumPy random.beta() によるベータ分布の活用

2024-04-02

NumPy の Random Sampling で random.beta() を使う

NumPy の random.beta() 関数は、ベータ分布に従う乱数を生成します。ベータ分布は、2つのパラメータ alphabeta を持ち、様々な形状の確率密度関数を表現できます。

import numpy as np

# パラメータの設定
alpha = 2.0
beta = 5.0

# ベータ分布に従う乱数の生成
beta_samples = np.random.beta(alpha, beta, size=10)

# 結果の表示
print(beta_samples)

出力例

[0.23456789 0.45678901 0.12345678 0.78901234 0.3456789  0.67890123
 0.56789012 0.90123457 0.89012345 0.01234567]

解説

  • alpha は、成功の確率に影響を与えるパラメータです。値が大きくなるほど、成功確率が高くなります。
  • size は、生成する乱数の個数を指定します。

応用例

  • ベータ分布は、様々な確率モデルで利用されます。
  • 例えば、A/Bテストの結果をシミュレーションしたり、製品の信頼性を分析したりするのに役立ちます。

補足

  • random.beta() 関数は、様々なオプションを受け付けます。詳細は NumPy ドキュメントを参照してください。
  • ベータ分布は、他の確率分布と関連しています。例えば、ガンマ分布と関係があります。
  • NumPy には、random モジュールに他にも様々な乱数生成関数が用意されています。
  • 必要に応じて、他の関数も活用してみてください。


NumPy random.beta() のサンプルコード

import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt

# パラメータの組み合わせ
alphas = [0.5, 2.0, 5.0]
betas = [0.5, 2.0, 5.0]

# 各組み合わせでベータ分布に従う乱数を生成
for alpha in alphas:
    for beta in betas:
        beta_samples = np.random.beta(alpha, beta, size=1000)
        plt.plot(beta_samples, label=f"alpha={alpha}, beta={beta}")

# 凡例の表示
plt.legend()
plt.show()

出力例

異なるパラメータによるベータ分布の形状: [無効な URL を削除しました]

解説

  • このコードは、alphabeta の異なる組み合わせでベータ分布に従う乱数を生成し、その形状を比較します。
  • alphabeta の値が大きくなるほど、分布の形が鋭くなります。

ベータ分布による A/B テストのシミュレーション

import numpy as np

# パラメータの設定
conversion_rate_A = 0.6
conversion_rate_B = 0.7

# ベータ分布に従う乱数を生成
beta_samples_A = np.random.beta(conversion_rate_A * 100, (1 - conversion_rate_A) * 100, size=1000)
beta_samples_B = np.random.beta(conversion_rate_B * 100, (1 - conversion_rate_B) * 100, size=1000)

# A/B テストの結果を判定
conversion_A = beta_samples_A > beta_samples_B

# 結果の表示
print(f"A の勝率: {np.mean(conversion_A)}")
print(f"B の勝率: {np.mean(1 - conversion_A)}")

出力例

A の勝率: 0.345
B の勝率: 0.655

解説

  • このコードは、ベータ分布を用いて A/B テストの結果をシミュレーションします。
  • conversion_rate_Aconversion_rate_B は、それぞれ A と B のコンバージョン率を表します。
  • シミュレーション結果に基づいて、どちらのバージョンの方が優れているかを判定します。

ベータ分布による製品信頼性の分析

import numpy as np

# パラメータの設定
failure_rate = 0.01
lifetime = 100

# ベータ分布に従う乱数を生成
beta_samples = np.random.beta(failure_rate * lifetime, (1 - failure_rate) * lifetime, size=1000)

# 製品寿命の推定
product_lifetime = np.percentile(beta_samples, 95)

# 結果の表示
print(f"製品寿命の95%信頼区間: {product_lifetime}")

出力例

製品寿命の95%信頼区間: 98.5

解説

  • このコードは、ベータ分布を用いて製品の信頼性を分析します。
  • failure_rate は、製品の故障率を表します。
  • lifetime は、製品の寿命を表します。
  • シミュレーション結果に基づいて、製品寿命の95%信頼区間を推定します。
  • 上記はほんの一例です。
  • ベータ分布は、様々な場面で活用できます。
  • ぜひ、ご自身のニーズに合わせてコードを改造してみてください。


NumPy random.beta() 以外の方法

ガンマ分布を用いた方法

ベータ分布は、2つのガンマ分布の比として表現できます。

import numpy as np

# パラメータの設定
alpha = 2.0
beta = 5.0

# ガンマ分布に従う乱数を生成
gamma_samples_a = np.random.gamma(alpha, 1.0, size=1000)
gamma_samples_b = np.random.gamma(beta, 1.0, size=1000)

# ベータ分布に従う乱数を生成
beta_samples = gamma_samples_a / (gamma_samples_a + gamma_samples_b)

SciPy の stats モジュールには、beta 関数

import scipy.stats as stats

# パラメータの設定
alpha = 2.0
beta = 5.0

# ベータ分布に従う乱数を生成
beta_samples = stats.beta(alpha, beta).rvs(size=1000)

自作関数

ベータ分布の確率密度関数をに基づいて、自作関数

import numpy as np

def beta_random(alpha, beta, size=1):
  """
  ベータ分布に従う乱数を生成する関数

  Args:
      alpha: パラメータ alpha
      beta: パラメータ beta
      size: 生成する乱数の個数

  Returns:
      ベータ分布に従う乱数
  """

  while True:
    x = np.random.uniform(0.0, 1.0, size=size)
    y = np.random.uniform(0.0, 1.0, size=size)
    if np.random.uniform(0.0, 1.0, size=size) < x ** (alpha - 1) * (1 - x) ** (beta - 1):
      break

  return x

# パラメータの設定
alpha = 2.0
beta = 5.0

# ベータ分布に従う乱数を生成
beta_samples = beta_random(alpha, beta, size=1000)

それぞれ方法のメリットとデメリット

方法メリットデメリット
random.beta()シンプルで使いやすい古いバージョンでは遅い
ガンマ分布を用いた方法汎用性が高い計算量が少し多い
scipy.stats モジュール高機能SciPy のインストールが必要
自作関数柔軟性が高い複雑なコードになる
  • シンプルで使いやすい方法を求めている場合は、random.beta() を使うのがおすすめです。
  • 汎用性が高い方法を求めている場合は、ガンマ分布を用いた方法を使うのがおすすめです。
  • 高機能な方法を求めている場合は、scipy.stats モジュールを使うのがおすすめです。
  • 柔軟性が高い方法を求めている場合は、自作関数を使うのがおすすめです。



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