Pandas Expanding Window と sem 関数:時間と共に変化する統計量を計算する強力なツール

2024-04-03

Pandas の Expanding Window と sem 関数

sem 関数は、Expanding Window と組み合わせて、データの標準偏差を計算します。これは、データのばらつきを分析するのに役立ちます。

使用例

以下の例では、Expanding Window と sem 関数を使用して、株価データの標準偏差を計算します。

import pandas as pd

# データの読み込み
df = pd.read_csv("stock_prices.csv", index_col="Date")

# Expanding Window を使用して標準偏差を計算
df['sem'] = df['Close'].expanding().sem()

# 結果の表示
print(df.to_string())

この例では、df['sem'] 列には、各日付における過去すべての株価データの標準偏差が格納されます。

パラメータ

sem 関数は、以下のパラメータを受け取ります。

  • min_periods: 計算に必要な最小データポイント数
  • ddof: 自由度調整

デフォルトでは、min_periods=1ddof=1 となります。

Expanding Window と sem 関数は、以下のような様々な分析に役立ちます。

  • 株価データのボラティリティ分析
  • 経済指標の変動分析
  • センサーデータの異常検知

補足

  • Expanding Window は、ストリーミングデータ分析にも適しています。
  • Expanding Window は、データの最初からのすべてのデータポイントを使用するため、計算量が多くなります。


Pandas Expanding Window と sem 関数のサンプルコード

株価データの標準偏差を過去3営業日分のデータを使って計算

import pandas as pd

# データの読み込み
df = pd.read_csv("stock_prices.csv", index_col="Date")

# 過去3営業日分のデータを使って標準偏差を計算
df['sem_3d'] = df['Close'].expanding(min_periods=3).sem()

# 結果の表示
print(df.to_string())

株価データの標準偏差を過去1週間分のデータを使って計算し、週ごとに比較

import pandas as pd

# データの読み込み
df = pd.read_csv("stock_prices.csv", index_col="Date")

# 過去1週間分のデータを使って標準偏差を計算
df['sem_1w'] = df['Close'].expanding(window=7).sem()

# 週ごとに標準偏差を比較
for i in range(len(df)):
    if i % 7 == 0:
        print(f"週 {i // 7 + 1}: {df['sem_1w'].iloc[i]}")

株価データの標準偏差と移動平均を比較

import pandas as pd

# データの読み込み
df = pd.read_csv("stock_prices.csv", index_col="Date")

# 過去3営業日分のデータを使って標準偏差と移動平均を計算
df['sem_3d'] = df['Close'].expanding(min_periods=3).sem()
df['mean_3d'] = df['Close'].expanding(min_periods=3).mean()

# 結果の表示
print(df.to_string())

センサーデータの異常検知

import pandas as pd

# データの読み込み
df = pd.read_csv("sensor_data.csv", index_col="Timestamp")

# 過去30秒分のデータを使って標準偏差を計算
df['sem_30s'] = df['Value'].expanding(min_periods=30).sem()

# 標準偏差が閾値を超えた場合、異常検知
threshold = 3
for i in range(len(df)):
    if df['sem_30s'].iloc[i] > threshold:
        print(f"異常検知: {df['Timestamp'].iloc[i]}")
  • Expanding Window は、ローリングウィンドウと同様に、様々な統計量を計算するために使用できます。


Pandas Expanding Window と sem 関数の代替方法

ローリングウィンドウ

import pandas as pd

# データの読み込み
df = pd.read_csv("stock_prices.csv", index_col="Date")

# 過去3営業日分のデータを使って標準偏差を計算
df['sem_3d'] = df['Close'].rolling(window=3).sem()

# 結果の表示
print(df.to_string())

自作関数

Expanding Window と sem 関数の機能を自作関数で実装することができます。

def expanding_sem(data, window_size):
    # 過去window_size分のデータの標準偏差を計算
    sem_list = []
    for i in range(len(data)):
        if i < window_size:
            sem_list.append(np.nan)
        else:
            sem_list.append(np.std(data[i-window_size:i]))
    return pd.Series(sem_list, index=data.index)

# データの読み込み
df = pd.read_csv("stock_prices.csv", index_col="Date")

# 過去3営業日分のデータを使って標準偏差を計算
df['sem_3d'] = expanding_sem(df['Close'], window_size=3)

# 結果の表示
print(df.to_string())

これらの方法は、Expanding Window と sem 関数よりも柔軟性がありますが、コード量が多くなります。

Expanding Window と sem 関数は、Pandas のデータフレームで時間と共に変化する統計量を計算するための強力なツールです。

  • Expanding Window は、ウィンドウサイズを固定せず、データの最初からのすべてのデータポイントを含めて計算を行います。
  • sem 関数は、Expanding Window と組み合わせて、データの標準偏差を計算します。

これらのツールは、株価データの分析、経済指標の分析、センサーデータの異常検知など、様々な分析に役立ちます。




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