【完全ガイド】pandasで時系列データのオフセット設定:Tick.n、DateOffset、その他の方法

2024-04-02

pandas.tseries.offsets.Tick.n は、時系列データのオフセットを設定するために使用されるクラスです。これは、pandas ライブラリの時系列モジュールの一部であり、データフレームのインデックスを調整し、異なる時間間隔のデータを比較できるようにします。

主な機能

  • 特定のティック数(n)に基づいてオフセットを定義
  • 時間間隔の調整
  • データのシフト
  • サンプリングレートの変更

使い方

Tick.n を使用するには、以下の手順が必要です。

  1. pandas ライブラリをインポート
  2. Tick.n オブジェクトを作成
  3. オブジェクトを pandas データフレームのインデックスに設定

import pandas as pd

# 1秒間隔のオフセットを作成
offset = pd.tseries.offsets.Tick(n=1)

# データフレームを作成
df = pd.DataFrame({'timestamp': pd.to_datetime(['2023-01-01 00:00:00', '2023-01-01 00:00:01', '2023-01-01 00:00:02']), 'value': [1, 2, 3]})

# インデックスにオフセットを設定
df.set_index('timestamp', inplace=True)

# データフレームを確認
print(df)

# 出力
#           value
# timestamp
# 2023-01-01 00:00:00  1
# 2023-01-01 00:00:01  2
# 2023-01-01 00:00:02  3

その他の Tick オブジェクト

Tick.n 以外にも、Tick クラスには以下のオフセットを設定するためのオブジェクトがあります。

  • Tick(days=n): 日単位のオフセット
  • Tick(hours=n): 時間単位のオフセット
  • Tick(minutes=n): 分単位のオフセット
  • Tick(seconds=n): 秒単位のオフセット
  • Tick(milliseconds=n): ミリ秒単位のオフセット

これらのオブジェクトを使用して、さまざまな時間間隔のデータを効率的に処理することができます。

補足

  • Tick.n オブジェクトは、pandas データフレームのインデックスだけでなく、datetime オブジェクトにも使用できます。
  • Tick オブジェクトは、時間間隔の変換やサンプリングレートの変更にも使用できます。

応用例

  • 異なる時間間隔で収集されたデータを比較
  • データの欠損値を補完
  • データの平滑化
  • データの視覚化


pandas.tseries.offsets.Tick.n を使ったサンプルコード

import pandas as pd

# 1秒間隔のデータ
df_1s = pd.DataFrame({'timestamp': pd.to_datetime(['2023-01-01 00:00:00', '2023-01-01 00:00:01', '2023-01-01 00:00:02']), 'value': [1, 2, 3]})
df_1s.set_index('timestamp', inplace=True)

# 5秒間隔のデータ
df_5s = pd.DataFrame({'timestamp': pd.to_datetime(['2023-01-01 00:00:00', '2023-01-01 00:00:05', '2023-01-01 00:00:10']), 'value': [10, 20, 30]})
df_5s.set_index('timestamp', inplace=True)

# 5秒間隔のデータフレームを1秒間隔にリサンプリング
df_5s_resampled = df_5s.resample('1S').fillna(method='ffill')

# 2つのデータフレームを比較
print(df_1s)
print(df_5s_resampled)

データの欠損値を補完

import pandas as pd

# データフレームを作成
df = pd.DataFrame({'timestamp': pd.to_datetime(['2023-01-01 00:00:00', '2023-01-01 00:00:02', '2023-01-01 00:00:04']), 'value': [1, 2, 3]})
df.set_index('timestamp', inplace=True)

# 欠損値を1秒間隔で補完
df = df.resample('1S').fillna(method='ffill')

# データフレームを確認
print(df)

データの平滑化

import pandas as pd

# データフレームを作成
df = pd.DataFrame({'timestamp': pd.to_datetime(['2023-01-01 00:00:00', '2023-01-01 00:00:01', '2023-01-01 00:00:02', '2023-01-01 00:00:03']), 'value': [1, 2, 4, 3]})
df.set_index('timestamp', inplace=True)

# 3秒間隔で平滑化
df = df.resample('3S').mean()

# データフレームを確認
print(df)

データの視覚化

import pandas as pd
import matplotlib.pyplot as plt

# データフレームを作成
df = pd.DataFrame({'timestamp': pd.to_datetime(['2023-01-01 00:00:00', '2023-01-01 00:00:01', '2023-01-01 00:00:02', '2023-01-01 00:00:03']), 'value': [1, 2, 4, 3]})
df.set_index('timestamp', inplace=True)

# 1秒間隔でリサンプリング
df = df.resample('1S').fillna(method='ffill')

# データをプロット
plt.plot(df.index, df['value'])
plt.xlabel('Timestamp')
plt.ylabel('Value')
plt.show()

これらのサンプルコードは、pandas.tseries.offsets.Tick.n オブジェクトを使用して、さまざまな時間間隔のデータを処理する方法を示しています。



時系列データのオフセット設定の他の方法

pandas.DateOffset オブジェクトは、さまざまな時間間隔を表すために使用できます。

import pandas as pd

# 1秒間隔のオフセットを作成
offset = pd.DateOffset(seconds=1)

# データフレームを作成
df = pd.DataFrame({'timestamp': pd.to_datetime(['2023-01-01 00:00:00', '2023-01-01 00:00:01', '2023-01-01 00:00:02']), 'value': [1, 2, 3]})
df.set_index('timestamp', inplace=True)

# データフレームを1秒間隔でシフト
df = df.shift(offset)

# データフレームを確認
print(df)

apply() メソッドを使用して、独自のオフセット設定ロジックを実装できます。

import pandas as pd

# データフレームを作成
df = pd.DataFrame({'timestamp': pd.to_datetime(['2023-01-01 00:00:00', '2023-01-01 00:00:01', '2023-01-01 00:00:02']), 'value': [1, 2, 3]})
df.set_index('timestamp', inplace=True)

# 1秒間隔でオフセットを設定
def offset_func(timestamp):
    return timestamp + pd.Timedelta(seconds=1)

df['timestamp'] = df['timestamp'].apply(offset_func)

# データフレームを確認
print(df)

.shift() メソッドを使用して、データフレーム全体を特定の時間間隔だけシフトできます。

import pandas as pd

# データフレームを作成
df = pd.DataFrame({'timestamp': pd.to_datetime(['2023-01-01 00:00:00', '2023-01-01 00:00:01', '2023-01-01 00:00:02']), 'value': [1, 2, 3]})
df.set_index('timestamp', inplace=True)

# データフレームを1秒間隔でシフト
df = df.shift(1, freq='S')

# データフレームを確認
print(df)

これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。使用する方法は、要件とデータセットによって異なります。

方法の比較

方法利点欠点
pandas.tseries.offsets.Tick.n使いやすい複雑なオフセット設定には不向き
pandas.DateOffset柔軟性が高いコードが複雑になる可能性がある
apply()独自のロジックを実装できるコード量が多くなる
.shift()シンプル特定の時間間隔でのみ使用可能
  • シンプルなオフセット設定の場合は、pandas.tseries.offsets.Tick.n オブジェクトを使用するのがおすすめです。
  • 複雑なオフセット設定が必要な場合は、pandas.DateOffset オブジェクトまたは apply() メソッドを使用する必要があります。
  • データフレーム全体を特定の時間間隔だけシフトしたい場合は、.shift() メソッドを使用するのがおすすめです。



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