PostgreSQL クエリにおけるテーブル式: GROUP BY と HAVING 句
PostgreSQL クエリにおけるテーブル式: GROUP BY と HAVING 句
概要
GROUP BY 句は、1つ以上の列に基づいて行をグループ化します。 グループ化された行に対して、集計関数を使用して統計情報などを計算することができます。
例:
SELECT country, COUNT(*) AS total_population
FROM customers
GROUP BY country;
このクエリは、customers
テーブルの country
列に基づいて行をグループ化し、各国の総人口 (COUNT(*)
) を計算します。
HAVING 句は、GROUP BY 句でグループ化された結果に対して、条件を指定して絞り込みます。
例:
SELECT country, COUNT(*) AS total_population
FROM customers
GROUP BY country
HAVING COUNT(*) > 1000000;
このクエリは、人口が100万人を超える国のみを抽出します。
GROUP BY と HAVING 句の使い分け
GROUP BY 句は、グループ化を行うためのものです。 HAVING 句は、グループ化結果に対して条件を指定して絞り込むためのものです。
WHERE 句との違い
WHERE 句は、GROUP BY 句の前に使用し、グループ化を行う前に条件を絞り込むためのものです。
例:
SELECT country, COUNT(*) AS total_population
FROM customers
WHERE country IN ('Japan', 'USA')
GROUP BY country;
このクエリは、日本とアメリカの顧客のみを対象に、各国の総人口を計算します。
GROUP BY 句と HAVING 句を組み合わせることで、複雑な集計処理を行うことができます。
PostgreSQL クエリにおけるテーブル式: GROUP BY と HAVING 句のサンプルコード
商品カテゴリー別売上合計と平均単価
SELECT
category,
SUM(quantity_sold) AS total_sales,
SUM(quantity_sold) / COUNT(DISTINCT order_id) AS average_price
FROM orders
GROUP BY category;
年齢層別顧客数と平均購入金額
SELECT
age_range,
COUNT(*) AS customer_count,
AVG(total_amount) AS average_purchase_amount
FROM customers
GROUP BY age_range
HAVING COUNT(*) > 100;
このクエリは、年齢層別顧客数と平均購入金額を計算し、顧客数が100人以上の年齢層のみを抽出します。
地域別売上トップ3の製品
SELECT
region,
product_id,
product_name,
SUM(quantity_sold) AS total_sales
FROM orders
GROUP BY region, product_id, product_name
ORDER BY total_sales DESC
LIMIT 3;
このクエリは、地域別売上トップ3の製品を抽出します。
過去3ヶ月間の月別売上推移と前月比
SELECT
date_trunc('month', order_date) AS month,
SUM(quantity_sold) AS total_sales,
CASE
WHEN LAG(total_sales) OVER (ORDER BY month) IS NULL THEN 0
ELSE (total_sales - LAG(total_sales) OVER (ORDER BY month)) / LAG(total_sales) OVER (ORDER BY month)
END AS monthly_growth
FROM orders
WHERE order_date BETWEEN CURRENT_DATE - INTERVAL '3 months' AND CURRENT_DATE
GROUP BY month
ORDER BY month;
このクエリは、過去3ヶ月間の月別売上推移と前月比を計算します。
従業員別売上と顧客満足度
SELECT
employee_id,
employee_name,
SUM(total_amount) AS total_sales,
AVG(customer_satisfaction) AS average_satisfaction
FROM orders
GROUP BY employee_id, employee_name
HAVING AVG(customer_satisfaction) > 4;
このクエリは、従業員別売上と顧客満足度を計算し、顧客満足度が4以上の従業員のみを抽出します。
- HAVING 句で複数の条件を指定するには、AND や OR 演算子を使用します。
- GROUP BY 句で複数の列を指定するには、カンマで区切ります。
- 集計関数以外にも、CASE 式やその他の関数を使用することができます。
GROUP BY 句と HAVING 句を組み合わせることで、さまざまな集計処理を行うことができます。 サンプルコードを参考に、ニーズに合ったクエリを作成してみてください。
PostgreSQL クエリにおけるテーブル式: GROUP BY と HAVING 句のその他の方法
ウィンドウ関数
例:
SELECT
category,
SUM(quantity_sold) OVER (PARTITION BY category) AS total_sales,
SUM(quantity_sold) OVER (PARTITION BY category) / COUNT(DISTINCT order_id) OVER (PARTITION BY category) AS average_price
FROM orders;
このクエリは、ウィンドウ関数 PARTITION BY
を使用して、商品カテゴリー別売上合計と平均単価を計算します。
サブクエリ
GROUP BY 句と HAVING 句の代わりに、サブクエリを使用して同様の結果を得ることができます。 サブクエリは、別のクエリを呼び出すクエリです。
例:
SELECT
category,
(SELECT SUM(quantity_sold) FROM orders WHERE category = o.category) AS total_sales,
(SELECT COUNT(DISTINCT order_id) FROM orders WHERE category = o.category) AS customer_count
FROM orders AS o;
このクエリは、サブクエリを使用して、商品カテゴリー別売上合計と顧客数を計算します。
どの方法を使用するべきかは、状況によって異なります。 一般的には、GROUP BY 句と HAVING 句が最もシンプルで効率的な方法です。 ただし、複雑な集計処理を行う場合は、ウィンドウ関数やサブクエリの方が便利な場合があります。
GROUP BY 句と HAVING 句は、PostgreSQL クエリにおけるテーブル式で最も重要な機能の一つです。 これらの機能を理解することで、さまざまな集計処理を行うことができます。
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