Python 上級者向け: reprlib.Repr.fillvalue を使いこなして、オブジェクト表現をもっと自由に

2024-04-02

Python データ型と reprlib.Repr.fillvalue の関係

データ型との関連

reprlib.Repr.fillvalue は直接データ型と関連するものではありません。

repr() 関数と再帰呼び出し

repr() 関数は、オブジェクトを文字列に変換する関数です。 オブジェクトが複雑な場合、再帰的に repr() 関数が呼び出されることがあります。

fillvalue 属性を設定することで、再帰呼び出しが発生した場合、そのオブジェクトを置換する文字列を指定できます。

from reprlib import Repr

# Repr オブジェクトを作成
repr = Repr()

# fillvalue を "..." に設定
repr.fillvalue = "..."

# リストを再帰的に表示
list_data = [1, [2, 3], 4]
print(repr(list_data))

出力結果:

[1, ..., 4]

上記の例では、リスト list_data の 2番目の要素は再帰呼び出しによって表示されます。

fillvalue の設定方法

fillvalue 属性は、Repr オブジェクト作成時に直接設定できます。

また、reprlib.recursive_repr デコレータを使用して、オブジェクトの __repr__ メソッドに fillvalue 属性を設定することもできます。

補足

  • reprlib.Repr オブジェクトには、maxstring 属性など、fillvalue 以外にも再帰呼び出しを制御するための属性があります。
  • reprlib モジュールは、デバッガなど、オブジェクト表現を生成する際に役立ちます。


reprlib.Repr.fillvalue のサンプルコード

from reprlib import Repr

# Repr オブジェクトを作成
repr = Repr()

# fillvalue を "..." に設定
repr.fillvalue = "..."

# リストを再帰的に表示
list_data = [1, [2, 3], 4]
print(repr(list_data))

出力結果:

[1, ..., 4]

ネストされた辞書の再帰表示

from reprlib import Repr

# Repr オブジェクトを作成
repr = Repr()

# fillvalue を "..." に設定
repr.fillvalue = "..."

# ネストされた辞書を再帰的に表示
dict_data = {"a": 1, "b": {"c": 2, "d": 3}}
print(repr(dict_data))

出力結果:

{'a': 1, 'b': {...}}

fillvalue にカスタム関数を設定

from reprlib import Repr

# fillvalue にカスタム関数を設定
def custom_fillvalue(obj):
  return "<{}>".format(type(obj))

repr = Repr()
repr.fillvalue = custom_fillvalue

# リストを再帰的に表示
list_data = [1, [2, 3], 4]
print(repr(list_data))

出力結果:

[<int>, <list>, <int>]

reprlib.recursive_repr デコレータの使用

from reprlib import recursive_repr

@recursive_repr()
def my_repr(obj):
  if isinstance(obj, list):
    return "[{}]".format(", ".join(map(my_repr, obj)))
  else:
    return repr(obj)

# リストを再帰的に表示
list_data = [1, [2, 3], 4]
print(my_repr(list_data))

出力結果:

[1, [2, 3], 4]

reprlib モジュールの利用例

  • デバッガでオブジェクトの内容を表示する
  • オブジェクト表現をファイルに保存する
  • オブジェクト表現を比較する

reprlib.Repr.fillvalue は、再帰呼び出しを検出して置換することで、オブジェクト表現を簡潔に表示するのに役立ちます。 サンプルコードを参考に、さまざまな状況で reprlib.Repr.fillvalue を活用してみてください。



reprlib.Repr.fillvalue 以外の再帰呼び出しを制御する方法

__repr__ メソッドの変更

オブジェクトクラスの __repr__ メソッドを直接変更することで、再帰呼び出しを制御することができます。

class MyClass:
  def __init__(self, value):
    self.value = value

  def __repr__(self):
    if self.value is None:
      return "<MyClass(None)>"
    else:
      return "<MyClass({})>".format(self.value)

# オブジェクトを表示
obj = MyClass(None)
print(repr(obj))

出力結果:

<MyClass(None)>

sys.getrecursionlimit の変更

再帰呼び出しの最大深度を変更するには、sys.getrecursionlimit を使用できます。

import sys

# 再帰呼び出しの最大深度を 10 に設定
sys.setrecursionlimit(10)

# リストを再帰的に表示
list_data = [1, [2, 3], 4]
print(repr(list_data))

itertools.islice の使用

再帰呼び出しを制限するには、itertools.islice を使用して、オブジェクトを部分的に表示することができます。

from itertools import islice

# リストを最初の 2 要素のみ表示
list_data = [1, 2, 3, 4]
print(repr(islice(list_data, 2)))

出力結果:

[1, 2]

その他のライブラリの使用

ppprettyprint などのライブラリは、オブジェクトをより綺麗に表示するための機能を提供しています。

from pprint import pprint

# リストを綺麗に表示
list_data = [1, [2, 3], 4]
pprint(list_data)

出力結果:

[1,
 [2, 3],
 4]

reprlib.Repr.fillvalue は、再帰呼び出しを制御する便利な方法ですが、状況によっては他の方法の方が適切な場合があります。 上記のサンプルコードを参考に、さまざまな状況で最適な方法を選択してください。




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