Qt WidgetsにおけるQAbstractButton::checkedプログラミング解説
Qt WidgetsにおけるQAbstractButton::checkedプログラミング解説
QAbstractButton::checkedの概要
QAbstractButton::checked は、bool 型のプロパティであり、ボタンのチェック状態を表します。
- true: ボタンがチェックされています。
- false: ボタンがチェックされていません。
このプロパティは、以下のボタンクラスで使用できます。
- QPushButton
- QToolButton
- QCheckBox
- QRadioButton
QAbstractButton::checkedの使用方法
QAbstractButton::checked の値を取得するには、以下の方法を使用できます。
- isChecked() メソッドを使用します。
bool is_checked = button->isChecked();
- checked プロパティに直接アクセスします。
bool is_checked = button->checked;
button->setChecked(true); // ボタンをチェック
button->setChecked(false); // ボタンのチェックを外す
button->checked = true; // ボタンをチェック
button->checked = false; // ボタンのチェックを外す
関連するプロパティとシグナル
QAbstractButton::checked に関連するプロパティとシグナルは以下の通りです。
プロパティ:
- autoExclusive: ボタンが互いに排他的かどうかを指定します。
- down: ボタンが押されているかどうかを表します。
- enabled: ボタンが有効かどうかを表します。
シグナル:
- clicked(): ボタンがクリックされたときに送信されます。
- toggled(bool checked): ボタンのチェック状態が変化したときに送信されます。
コード例
以下のコード例は、QAbstractButton::checked の使用方法を示しています。
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[])
{
QApplication app(argc, argv);
// QPushButtonを作成
QPushButton button("ボタン");
// ボタンがクリックされたときの処理
QObject::connect(&button, &QPushButton::clicked, [&](){
// ボタンのチェック状態を取得
bool is_checked = button->isChecked();
// チェック状態に応じて処理を行う
if (is_checked) {
// ボタンがチェックされた場合の処理
} else {
// ボタンのチェックが外れた場合の処理
}
});
// ボタンを表示
button.show();
return app.exec();
}
このコード例では、QPushButtonを作成し、clicked() シグナルにスロットを接続しています。スロットでは、isChecked() メソッドを使用してボタンのチェック状態を取得し、状態に応じて処理を行います。
まとめ
QAbstractButton::checkedを使用したサンプルコード集
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[])
{
QApplication app(argc, argv);
// QCheckBoxを作成
QCheckBox checkbox("チェックボックス");
// チェックボックスがクリックされたときの処理
QObject::connect(&checkbox, &QCheckBox::clicked, [&](){
// チェックボックスの状態を取得
bool is_checked = checkbox->isChecked();
// 状態に応じて処理を行う
if (is_checked) {
// チェックボックスがチェックされた場合の処理
qDebug() << "チェックボックスがチェックされました";
} else {
// チェックボックスのチェックが外れた場合の処理
qDebug() << "チェックボックスのチェックが外れました";
}
});
// チェックボックスを表示
checkbox.show();
return app.exec();
}
ラジオボタンのグループを作成して排他制御を行う
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[])
{
QApplication app(argc, argv);
// QRadioButtonグループを作成
QButtonGroup button_group;
// ラジオボタンを作成
QRadioButton radio_button_1("オプション1", &button_group);
QRadioButton radio_button_2("オプション2", &button_group);
// ラジオボタンがクリックされたときの処理
QObject::connect(&button_group, &QButtonGroup::buttonClicked, [&](int button_id){
// 選択されたラジオボタンのIDを取得
QRadioButton* selected_button = button_group.button(button_id);
// 選択されたラジオボタンのテキストを取得
QString selected_text = selected_button->text();
// 選択されたテキストに応じて処理を行う
qDebug() << "選択されたオプション: " << selected_text;
});
// ラジオボタンを表示
radio_button_1.show();
radio_button_2.show();
return app.exec();
}
QPushButton::checkedを使用してデフォルトボタンを設定する
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[])
{
QApplication app(argc, argv);
// QPushButtonを作成
QPushButton button_1("ボタン1");
QPushButton button_2("ボタン2");
// ボタン1をデフォルトボタンとして設定
button_1.setDefault(true);
// ボタンがクリックされたときの処理
QObject::connect(&button_1, &QPushButton::clicked, [&](){
qDebug() << "ボタン1がクリックされました";
});
QObject::connect(&button_2, &QPushButton::clicked, [&](){
qDebug() << "ボタン2がクリックされました";
});
// ボタンを表示
button_1.show();
button_2.show();
return app.exec();
}
QAbstractButton::downを使用してボタン押下状態を取得する
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[])
{
QApplication app(argc, argv);
// QPushButtonを作成
QPushButton button("ボタン");
// ボタンが押された/離されたときの処理
QObject::connect(&button, &QPushButton::pressed, [&](){
qDebug() << "ボタンが押されました";
});
QObject::connect(&button, &QPushButton::released, [&](){
qDebug() << "ボタンが離されました";
});
// ボタンを表示
button.show();
return app.exec();
}
QAbstractButton::enabledを使用してボタンの有効/無効を切り替える
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[])
{
QApplication app(argc, argv);
// QPushButtonを作成
QPushButton button("ボタン");
// ボタンの有効/無効を切り替える
button.setEnabled(false); // ボタンを無効にする
button.setEnabled(true); // ボタンを有効にする
// ボタンを表示
button.show();
return app.exec();
}
これらのサンプルコードは、QAbstractButton::checked
QAbstractButton::checked 以外の方法
QPushButton::setDefault()
QPushButton::setDefault() を使用して、デフォルトボタンを設定できます。デフォルトボタンは、Enterキーを押したときに押下されるボタンです。
// ボタン1をデフォルトボタンとして設定
button_1.setDefault(true);
QAbstractButton::down()
QAbstractButton::down() を使用して、ボタンが押されているかどうかを取得できます。
// ボタンが押されているかどうかを確認
if (button->down()) {
// ボタンが押されている場合の処理
} else {
// ボタンが押されていない場合の処理
}
QAbstractButton::text()
QAbstractButton::text() を使用して、ボタンのテキストを取得できます。
// ボタンのテキストを取得
QString button_text = button->text();
QAbstractButton::setIcon()
QAbstractButton::setIcon() を使用して、ボタンにアイコンを設定できます。
// ボタンにアイコンを設定
button->setIcon(QIcon("icon.png"));
QAbstractButton::clicked()
QAbstractButton::clicked() は、ボタンがクリックされたときに送信されるシグナルです。このシグナルにスロットを接続することで、ボタンクリック時の処理を行うことができます。
// ボタンがクリックされたときの処理
QObject::connect(&button, &QPushButton::clicked, [&](){
// ボタンクリック時の処理
});
これらの方法を組み合わせることで、さまざまなボタン操作を実現できます。
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