Qt チュートリアル:QAction::associatedObjects() を使ってアクションと関連付けられたデータを操作
Qt GUI の QAction::associatedObjects() の解説
概要:
- 役割: QAction オブジェクトに関連付けられたオブジェクトを取得
- 引数: なし
- 戻り値: 関連付けられたオブジェクトのリスト (QObject のリスト)
- 使用例:
- 特定のアクションに関連付けられたすべてのウィジェットを取得
- アクションと関連付けられたデータを操作
詳細:
QAction は、Qt GUI アプリケーションにおけるメニュー項目、ツールバーボタン、ショートカットキーなどのアクションを表すクラスです。 QAction::associatedObjects() は、このアクションに関連付けられたすべてのオブジェクトを取得するために使用されます。
この関数は、さまざまな状況で使用できます。
例:
// アクションに関連付けられたすべてのウィジェットを取得
QAction *action = ...;
QList<QObject *> objects = action->associatedObjects();
// アクションと関連付けられたデータを取得
QVariant data = action->associatedData();
補足:
- QAction::associatedObjects() は、Qt 5.14 以降で利用可能です。
- 関連付けられたオブジェクトは、QObject の派生クラスである必要があります。
QAction::associatedObjects() のサンプルコード
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// ウィジェットを作成
QWidget w;
QPushButton *button = new QPushButton("ボタン");
w.show();
// アクションを作成
QAction *action = new QAction("アクション");
// アクションとボタンを関連付ける
action->addTo(button);
// アクションに関連付けられたすべてのウィジェットを取得
QList<QObject *> objects = action->associatedObjects();
// 関連付けられたウィジェットの数を出力
qDebug() << "関連付けられたウィジェットの数:" << objects.size();
return 0;
}
アクションと関連付けられたデータを取得
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// アクションを作成
QAction *action = new QAction("アクション");
// アクションにデータを関連付ける
action->setData("これはデータです");
// アクションと関連付けられたデータを取得
QVariant data = action->associatedData();
// データの内容を出力
qDebug() << "データ:" << data.toString();
return 0;
}
メニュー項目に関連付けられたウィジェットを取得
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// メニューバーを作成
QMenuBar menuBar;
// メニューを作成
QMenu *menu = menuBar.addMenu("メニュー");
// アクションを作成
QAction *action = new QAction("アクション");
// アクションをメニューに追加
menu->addAction(action);
// ウィジェットを作成
QWidget w;
QPushButton *button = new QPushButton("ボタン");
w.show();
// アクションとボタンを関連付ける
action->addTo(button);
// メニューバーを表示
menuBar.show();
// アクションに関連付けられたすべてのウィジェットを取得
QList<QObject *> objects = action->associatedObjects();
// 関連付けられたウィジェットの数を出力
qDebug() << "関連付けられたウィジェットの数:" << objects.size();
return 0;
}
これらのコードは、QAction::associatedObjects() 関数の使用方法を示しています。
QAction::associatedObjects() 以外の方法
QObject::findChildren()
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// ウィジェットを作成
QWidget w;
QPushButton *button = new QPushButton("ボタン");
w.show();
// アクションを作成
QAction *action = new QAction("アクション");
// アクションとボタンを関連付ける
action->addTo(button);
// アクションに関連付けられたすべてのウィジェットを取得
QList<QObject *> objects = w.findChildren<QObject *>();
// 関連付けられたウィジェットの数を出力
qDebug() << "関連付けられたウィジェットの数:" << objects.size();
return 0;
}
この方法は、アクションに関連付けられたすべてのオブジェクトを取得するだけでなく、その子孫オブジェクトも取得します。
QAction::associatedWidgets()
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// ウィジェットを作成
QWidget w;
QPushButton *button = new QPushButton("ボタン");
w.show();
// アクションを作成
QAction *action = new QAction("アクション");
// アクションとボタンを関連付ける
action->addTo(button);
// アクションに関連付けられたすべてのウィジェットを取得
QList<QWidget *> widgets = action->associatedWidgets();
// 関連付けられたウィジェットの数を出力
qDebug() << "関連付けられたウィジェットの数:" << widgets.size();
return 0;
}
この方法は、アクションに関連付けられたすべてのウィジェットのみを取得します。
カスタムデータ
アクションには、カスタムデータを設定することができます。 このデータには、アクションと関連付けられた任意の情報を格納することができます。
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// アクションを作成
QAction *action = new QAction("アクション");
// アクションにカスタムデータを設定
action->setData("これはデータです");
// アクションからカスタムデータを取得
QVariant data = action->data();
// データの内容を出力
qDebug() << "データ:" << data.toString();
return 0;
}
これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。 状況に応じて最適な方法を選択する必要があります。
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