Qt Widgetsにおけるフォーカス処理:QGraphicsItem::focusItem()とその他の方法
Qt WidgetsにおけるQGraphicsItem::focusItem()の解説
QGraphicsItem::focusItem()
は、フォーカスを受け取っているQGraphicsItemを取得する関数です。これは、キーボード入力やマウス操作などのユーザー入力を受け取っているアイテムを特定する必要がある場合に役立ちます。
詳細
QGraphicsItem::focusItem()
は static な関数です。つまり、特定の QGraphicsItem のインスタンスではなく、クラス自体に対して呼び出す必要があります。- この関数は、フォーカスを受け取っているトップレベルの QGraphicsItem を返します。これは、フォーカスを受け取っているアイテムの子孫ではないアイテムを指します。
- フォーカスを受け取っているアイテムがない場合は、
nullptr
が返されます。
例
QGraphicsScene scene;
// アイテムを作成
QGraphicsRectItem *item1 = new QGraphicsRectItem(0, 0, 100, 100);
QGraphicsRectItem *item2 = new QGraphicsRectItem(100, 100, 100, 100);
scene.addItem(item1);
scene.addItem(item2);
// アイテム1にフォーカスを設定
item1->setFocus();
// フォーカスを受け取っているアイテムを取得
QGraphicsItem *focusedItem = QGraphicsItem::focusItem();
// フォーカスを受け取っているアイテムがitem1であることを確認
if (focusedItem == item1) {
// ...
}
補足
QGraphicsItem::focusItem()
は、**QGraphicsView::focusItem()` と同じ機能を提供します。- フォーカスは、**QGraphicsItem::setAcceptFocus()` メソッドを使用してアイテムに設定できます。
- アイテムがフォーカスを受け取っているかどうかは、
QGraphicsItem::hasFocus()
メソッドを使用して確認できます。
Qt WidgetsにおけるQGraphicsItem::focusItem()のサンプルコード
QGraphicsScene scene;
// アイテムを作成
QGraphicsRectItem *item1 = new QGraphicsRectItem(0, 0, 100, 100);
QGraphicsRectItem *item2 = new QGraphicsRectItem(100, 100, 100, 100);
scene.addItem(item1);
scene.addItem(item2);
// アイテム1にフォーカスを設定
item1->setFocus();
// フォーカスを受け取っているアイテムを取得
QGraphicsItem *focusedItem = QGraphicsItem::focusItem();
// フォーカスを受け取っているアイテムがitem1であることを確認
if (focusedItem == item1) {
// ...
}
フォーカスを受け取ったアイテムに応じた処理を行う
QGraphicsScene scene;
// アイテムを作成
QGraphicsRectItem *item1 = new QGraphicsRectItem(0, 0, 100, 100);
QGraphicsRectItem *item2 = new QGraphicsRectItem(100, 100, 100, 100);
scene.addItem(item1);
scene.addItem(item2);
// アイテム1にフォーカスを設定
item1->setFocus();
// フォーカスを受け取っているアイテムを取得
QGraphicsItem *focusedItem = QGraphicsItem::focusItem();
// アイテムの種類に応じて処理を行う
if (focusedItem == item1) {
// アイテム1に対する処理
} else if (focusedItem == item2) {
// アイテム2に対する処理
} else {
// その他のアイテムに対する処理
}
QGraphicsView::focusItem()を使用してフォーカスを取得する
QGraphicsScene scene;
// アイテムを作成
QGraphicsRectItem *item1 = new QGraphicsRectItem(0, 0, 100, 100);
QGraphicsRectItem *item2 = new QGraphicsRectItem(100, 100, 100, 100);
scene.addItem(item1);
scene.addItem(item2);
// QGraphicsViewを作成
QGraphicsView view(&scene);
// アイテム1にフォーカスを設定
view.focusItem(item1);
// フォーカスを受け取っているアイテムを取得
QGraphicsItem *focusedItem = QGraphicsItem::focusItem();
// フォーカスを受け取っているアイテムがitem1であることを確認
if (focusedItem == item1) {
// ...
}
フォーカスイベントを処理する
class MyItem : public QGraphicsRectItem {
public:
MyItem() {
// フォーカスを受け付けるように設定
setAcceptFocus(true);
}
protected:
// フォーカスイベントを受け取る
void focusInEvent(QFocusEvent *event) override {
// ...
}
// フォーカスを失ったイベントを受け取る
void focusOutEvent(QFocusEvent *event) override {
// ...
}
};
int main() {
QGraphicsScene scene;
// アイテムを作成
MyItem *item = new MyItem();
scene.addItem(item);
// QGraphicsViewを作成
QGraphicsView view(&scene);
// アイテムにフォーカスを設定
view.focusItem(item);
return 0;
}
これらのサンプルコードは、Qt Widgetsにおける QGraphicsItem::focusItem()
関数の使用方法を理解するのに役立ちます。
Qt WidgetsにおけるQGraphicsItem::focusItem()の代替方法
QGraphicsView::focusItem()を使用する
QGraphicsScene scene;
// アイテムを作成
QGraphicsRectItem *item1 = new QGraphicsRectItem(0, 0, 100, 100);
QGraphicsRectItem *item2 = new QGraphicsRectItem(100, 100, 100, 100);
scene.addItem(item1);
scene.addItem(item2);
// QGraphicsViewを作成
QGraphicsView view(&scene);
// アイテム1にフォーカスを設定
view.focusItem(item1);
// フォーカスを受け取っているアイテムを取得
QGraphicsItem *focusedItem = view.focusItem();
// フォーカスを受け取っているアイテムがitem1であることを確認
if (focusedItem == item1) {
// ...
}
アイテムのフォーカス状態を直接調べる
QGraphicsScene scene;
// アイテムを作成
QGraphicsRectItem *item1 = new QGraphicsRectItem(0, 0, 100, 100);
QGraphicsRectItem *item2 = new QGraphicsRectItem(100, 100, 100, 100);
scene.addItem(item1);
scene.addItem(item2);
// アイテム1にフォーカスを設定
item1->setFocus();
// アイテム1がフォーカスを持っているかどうかを確認
if (item1->hasFocus()) {
// ...
}
// アイテム2がフォーカスを持っているかどうかを確認
if (item2->hasFocus()) {
// ...
}
フォーカスイベントを処理する
class MyItem : public QGraphicsRectItem {
public:
MyItem() {
// フォーカスを受け付けるように設定
setAcceptFocus(true);
}
protected:
// フォーカスイベントを受け取る
void focusInEvent(QFocusEvent *event) override {
// ...
}
// フォーカスを失ったイベントを受け取る
void focusOutEvent(QFocusEvent *event) override {
// ...
}
};
int main() {
QGraphicsScene scene;
// アイテムを作成
MyItem *item = new MyItem();
scene.addItem(item);
// QGraphicsViewを作成
QGraphicsView view(&scene);
// アイテムにフォーカスを設定
view.focusItem(item);
return 0;
}
これらの方法は、それぞれ異なる状況で役立ちます。
QGraphicsView::focusItem()
は、QGraphicsView から直接フォーカスを受け取っているアイテムを取得するのに便利です。- アイテムのフォーカス状態を直接調べる方法は、特定のアイテム がフォーカスを持っているかどうかを確認する必要がある場合に役立ちます。
- フォーカスイベントを処理する方法は、フォーカスが獲得 されたときや失われた ときに処理を行う必要がある場合に役立ちます。
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