Qt WidgetsにおけるQGraphicsWidget::setGeometry()の詳細解説

Qt Widgets における QGraphicsWidget::setGeometry() の詳細解説

QGraphicsWidget::setGeometry() は、Qt Widgets フレームワークにおける重要な関数の一つです。この関数は、QGraphicsWidget アイテムの形状と位置を設定するために使用されます。

基本的な使い方

setGeometry() 関数は、以下の形式で呼び出されます。

void QGraphicsWidget::setGeometry(const QRectF &rect);

ここで、rect は、アイテムの新しい形状と位置を定義する QRectF 型のオブジェクトです。QRectF は、左上の頂点座標 (x, y) と幅 (width) と高さ (height) を持つ矩形を表します。

例

以下のコードは、QGraphicsWidget アイテムを画面の中央に配置し、幅と高さを 100 ピクセルに設定する例です。

QGraphicsWidget *item = new QGraphicsWidget();

// 画面の中央座標を取得
QPointF center = QGraphicsView::viewport().center();

// アイテムの形状と位置を設定
item->setGeometry(QRectF(center.x() - 50, center.y() - 50, 100, 100));

// アイテムをシーンに追加
scene->addItem(item);

詳細

setGeometry() 関数は、以下の引数を受け取ります。

• rect: アイテムの新しい形状と位置を定義する QRectF 型のオブジェクト
• flags: アイテムの形状変更方法を指定する Qt::Edges 型のフラグ
• transform: アイテムの形状を変換する QTransform 型のオブジェクト

flags フラグは、アイテムの形状変更方法を指定します。以下のフラグが使用可能です。

• Qt::TopEdge: アイテムの上端を移動
• Qt::BottomEdge: アイテムの下端を移動
• Qt::LeftEdge: アイテムの左端を移動
• Qt::RightEdge: アイテムの右端を移動
• Qt::TopRightCorner: アイテムの右上端を移動
• Qt::BottomLeftCorner: アイテムの左下端を移動
• Qt::AllEdges: アイテムのすべての端を移動

transform 変換は、アイテムの形状を変換するために使用されます。QTransform オブジェクトは、回転、拡大縮小、傾斜などの変換を定義します。

注意点

• setGeometry() 関数は、アイテムの親アイテムの座標系に基づいて動作します。
• アイテムの形状を変更すると、アイテムの子アイテムも影響を受けます。
• アイテムの形状がシーンの境界からはみ出ると、アイテムはシーン内にクリップされます。

補足

• 上記の説明は、Qt Widgets フレームワークのバージョン 5.15 を基にしています。

Qt WidgetsにおけるQGraphicsWidget::setGeometry()のサンプルコード

基本的な使い方

QGraphicsWidget *item = new QGraphicsWidget();

// 画面の中央座標を取得
QPointF center = QGraphicsView::viewport().center();

// アイテムの形状と位置を設定
item->setGeometry(QRectF(center.x() - 50, center.y() - 50, 100, 100));

// アイテムをシーンに追加
scene->addItem(item);

flags フラグを使ったサンプル

QGraphicsWidget *item = new QGraphicsWidget();

// アイテムの形状と位置を設定
item->setGeometry(QRectF(0, 0, 100, 100));

// アイテムの右端を移動できるように設定
item->setFlags(Qt::RightEdge);

// マウスでアイテムの右端をドラッグできるようにする
item->setAcceptHoverEvents(true);

// アイテムをシーンに追加
scene->addItem(item);

transform 変換を使ったサンプル

QGraphicsWidget *item = new QGraphicsWidget();

// アイテムの形状と位置を設定
item->setGeometry(QRectF(0, 0, 100, 100));

// アイテムを 45 度回転
QTransform transform;
transform.rotate(45);
item->setTransform(transform);

// アイテムをシーンに追加
scene->addItem(item);

その他のサンプル

• アイテムを円形に設定する

item->setGeometry(QRectF(-50, -50, 100, 100));
item->setShape(QGraphicsWidget::Shape::Ellipse);

QPixmap pixmap("image.png");
item->setGeometry(QRectF(0, 0, pixmap.width(), pixmap.height()));
item->setPixmap(pixmap);

• アイテムをテキストに設定する

QGraphicsTextItem *item = new QGraphicsTextItem();
item->setText("Hello, World!");
item->setPos(100, 100);
scene->addItem(item);

QGraphicsWidget::setGeometry() 以外の方法

setPos() と setSize() 関数は、アイテムの位置とサイズを個別に設定するために使用されます。

// アイテムの位置を設定
item->setPos(x, y);

// アイテムのサイズを設定
item->setSize(width, height);

setRect() 関数は、アイテムの形状と位置を同時に設定するために使用されます。

// アイテムの形状と位置を設定
item->setRect(QRectF(x, y, width, height));

setTransform() 関数は、アイテムの形状を変換するために使用されます。QTransform オブジェクトは、回転、拡大縮小、傾斜などの変換を定義します。

// アイテムを 45 度回転
QTransform transform;
transform.rotate(45);
item->setTransform(transform);

その他の方法

上記の方法は、アイテムの形状と位置を設定する最も一般的な方法です。しかし、他にもいくつかの方法があります。

• アイテムの形状をコードで直接定義する
• Qt Designer を使用してアイテムの形状と位置を設定する

これらの方法は、より複雑な形状や位置を設定する場合に役立ちます。

どの方法を使用するべきかは、アイテムの形状と位置の複雑さによって異なります。

• 简单的な形状と位置の場合は、setPos() と setSize() 関数を使用するのが最も簡単です。
• 複雑な形状と位置の場合は、setGeometry() 関数または setTransform() 関数を使用する必要があります。