メニューの列数を取得・設定する:QMenu::columnCount()完全ガイド
Qt WidgetsにおけるQMenu::columnCount()の詳細解説
この関数の詳細:
- 宣言:
int QMenu::columnCount() const
- 戻り値: メニューが折り返される場合の列数
- 引数: なし
- アクセス修飾子: protected
QMenu::columnCount() の動作:
- メニューが画面に収まらない場合、QMenu はスタイル設定に基づいて列数を自動的に調整します。
- Windows では、メニューが画面に収まらない場合は複数の列に分割されます。
- macOS では、メニューが画面に収まらない場合はスクロールバーが表示されます。
- QMenu::columnCount() 関数は、メニューが実際にどのように表示されるかに関わらず、メニューが折り返される場合に必要な列数を返します。
QMenu::columnCount() の使用例:
#include <QtWidgets/QMenu>
int main() {
QMenu menu;
// メニューにアクションを追加
for (int i = 0; i < 10; ++i) {
menu.addAction(QString("Action %1").arg(i));
}
// メニューを表示
menu.exec(QCursor::pos());
// メニューが折り返される場合の列数を取得
int columnCount = menu.columnCount();
// 列数を表示
qDebug() << "Column count:" << columnCount;
return 0;
}
この例では:
- QMenu オブジェクトを作成します。
- メニューに10個のアクションを追加します。
- メニューを現在のカーソル位置に表示します。
- QMenu::columnCount() 関数を使用して、メニューが折り返される場合の列数を取得します。
- 取得した列数をコンソールに出力します。
QMenu::columnCount() を使用する際の注意点:
- メニューのスタイル設定によって、実際の列数は異なる場合があります。
- メニューが画面に収まる場合は、この関数は 1 を返します。
補足:
- Qt Widgets は、Qt フレームワークの GUI ツールキットです。
- QMenu クラスは、メニューバーやポップアップメニューなどのメニューを作成するために使用されます。
QMenu::columnCount() 関数を用いたサンプルコード集
#include <QtWidgets/QMenu>
int main() {
QMenu menu;
// メニューにアクションを追加
for (int i = 0; i < 10; ++i) {
menu.addAction(QString("Action %1").arg(i));
}
// メニューを表示
menu.exec(QCursor::pos());
// メニューが折り返される場合の列数を取得
int columnCount = menu.columnCount();
// 列数を表示
qDebug() << "Column count:" << columnCount;
return 0;
}
メニューの列数を設定する
#include <QtWidgets/QMenu>
int main() {
QMenu menu;
// メニューにアクションを追加
for (int i = 0; i < 10; ++i) {
menu.addAction(QString("Action %1").arg(i));
}
// メニューの列数を設定
menu.setColumnCount(3);
// メニューを表示
menu.exec(QCursor::pos());
return 0;
}
メニューの列数を動的に調整する
#include <QtWidgets/QMenu>
int main() {
QMenu menu;
// メニューにアクションを追加
for (int i = 0; i < 10; ++i) {
menu.addAction(QString("Action %1").arg(i));
}
// メニューを表示
menu.exec(QCursor::pos());
// メニューのサイズが変わったことを検知
connect(&menu, &QMenu::sizeChanged, [this, &menu]() {
// メニューが画面に収まらない場合は列数を増やす
if (menu.width() > QApplication::desktop()->width()) {
menu.setColumnCount(menu.columnCount() + 1);
}
});
return 0;
}
メニューの列数をスタイルシートで設定する
#include <QtWidgets/QMenu>
int main() {
QMenu menu;
// メニューにアクションを追加
for (int i = 0; i < 10; ++i) {
menu.addAction(QString("Action %1").arg(i));
}
// スタイルシートを設定
menu.setStyleSheet("QMenu::item { width: 100px; }");
// メニューを表示
menu.exec(QCursor::pos());
return 0;
}
これらのサンプルコードは、QMenu::columnCount() 関数をどのように使用すれば良いのかを理解するのに役立ちます。
QMenu::columnCount() 以外の方法
QMenu::minimumWidth() と QMenu::maximumWidth() を使用する
- QMenu::minimumWidth() 関数は、メニューが折り返される前に必要な最小幅を返します。
- QMenu::maximumWidth() 関数は、メニューが折り返されることなく表示できる最大幅を返します。
これらの関数を組み合わせることで、メニューが折り返される場合の列数を推測することができます。
例:
#include <QtWidgets/QMenu>
int main() {
QMenu menu;
// メニューにアクションを追加
for (int i = 0; i < 10; ++i) {
menu.addAction(QString("Action %1").arg(i));
}
// メニューの最小幅と最大幅を取得
int minimumWidth = menu.minimumWidth();
int maximumWidth = menu.maximumWidth();
// メニューが折り返される場合の列数を推測
int columnCount = (maximumWidth - minimumWidth) / 100;
// 列数を表示
qDebug() << "Column count:" << columnCount;
return 0;
}
QMenu::setStyle() と QStyle::subControlRect() を使用する
- QMenu::setStyle() 関数は、メニューのスタイルを設定するために使用されます。
- QStyle::subControlRect() 関数は、メニューの各部分の矩形を取得するために使用されます。
これらの関数を組み合わせることで、メニューの列数をプログラムで設定することができます。
例:
#include <QtWidgets/QMenu>
#include <QtWidgets/QStyle>
int main() {
QMenu menu;
// メニューにアクションを追加
for (int i = 0; i < 10; ++i) {
menu.addAction(QString("Action %1").arg(i));
}
// メニューのスタイルを設定
menu.setStyle("Fusion");
// QStyle オブジェクトを取得
QStyle style = *menu.style();
// メニューの各部分の矩形を取得
QRect itemRect = style.subControlRect(QStyle::CC_MenuItem, &menu, QStyle::SC_MenuItem);
// メニューの列数を設定
menu.setColumnCount(itemRect.width() / 100);
// メニューを表示
menu.exec(QCursor::pos());
return 0;
}
これらの方法は、QMenu::columnCount() 関数よりも柔軟性があり、より細かい制御が可能です。
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