QSplitterHandle::QSplitterHandle() コンストラクタの詳細

2024-04-17

QSplitterHandle::QSplitterHandle() は、Qt Widgetsライブラリにおける QSplitter ウィジェットの分割ハンドルを作成するコンストラクタです。このコンストラクタは、分割ハンドルの向きと親ウィジェットを指定して呼び出されます。分割ハンドルは、ユーザーが QSplitter ウィジェット内のウィジェットのサイズを変更するためにドラッグできるグラフィカル要素です。

構文

QSplitterHandle::QSplitterHandle(Qt::Orientation orientation, QSplitter *parent);

引数

  • orientation: 分割ハンドルの向き。Qt::Horizontal または Qt::Vertical のいずれかを指定できます。
  • parent: 分割ハンドルの親ウィジェットとなる QSplitter ウィジェットへのポインタ。

戻り値

このコンストラクタは、新しく作成された QSplitterHandle オブジェクトへのポインタを返します。

QSplitter splitter(Qt::Horizontal);
QSplitterHandle *handle = new QSplitterHandle(Qt::Horizontal, &splitter);

この例では、水平方向の分割ハンドルを作成し、splitter ウィジェットに親ウィジェットとして設定しています。

詳細

  • 分割ハンドルの向きは、orientation() メンバ関数を使用して取得または設定できます。
  • 分割ハンドルの親ウィジェットは、parent() メンバ関数を使用して取得できます。
  • 分割ハンドルのサイズは、sizeHint() メンバ関数によって自動的に計算されます。
  • 分割ハンドルの外観は、スタイルシートを使用してカスタマイズできます。

補足

  • 分割ハンドルは、通常、ユーザーが直接操作するものではありません。代わりに、QSplitter ウィジェットによって管理されます。
  • 分割ハンドルを作成するには、通常、QSplitter::createHandle() メンバ関数を呼び出します。

QSplitterHandle::QSplitterHandle() コンストラクタは、Qt Widgetsライブラリにおける QSplitter ウィジェットの分割ハンドルを作成するために使用されます。このコンストラクタを使用して、分割ハンドルの向きと親ウィジェットを指定することができます。分割ハンドルは、ユーザーが QSplitter ウィジェット内のウィジェットのサイズを変更するためにドラッグできるグラフィカル要素です。



Qt Widgets の QSplitterHandle に関するサンプルコード

QSplitter splitter(Qt::Horizontal);
QSplitterHandle *handle = new QSplitterHandle(Qt::Horizontal, &splitter);

このコードは、水平方向の分割ハンドルを作成し、splitter ウィジェットに親ウィジェットとして設定します。

例 2: 垂直方向の分割ハンドルを作成し、サイズヒントを設定する

QSplitter splitter(Qt::Vertical);
QSplitterHandle *handle = new QSplitterHandle(Qt::Vertical, &splitter);
handle->setSizeHint(QSize(10, 0));

このコードは、垂直方向の分割ハンドルを作成し、サイズヒントを 10 ピクセル x 0 ピクセルに設定します。

例 3: スタイルシートを使用して分割ハンドルの外観をカスタマイズする

QSplitter splitter(Qt::Horizontal);
QSplitterHandle *handle = new QSplitterHandle(Qt::Horizontal, &splitter);

handle->setStyleSheet("background-color: rgb(255, 0, 0);");

このコードは、水平方向の分割ハンドルを作成し、背景色を赤色に設定します。

例 4: プログラム的に分割ハンドルの位置を変更する

QSplitter splitter(Qt::Horizontal);
QSplitterHandle *handle = new QSplitterHandle(Qt::Horizontal, &splitter);

splitter->handle(1)->move(100, 0);

このコードは、水平方向の分割ハンドルを作成し、2 番目のハンドルの位置を (100, 0) に移動します。

例 5: シグナルとスロットを使用して分割ハンドルの動きを処理する

QSplitter splitter(Qt::Horizontal);
QSplitterHandle *handle = new QSplitterHandle(Qt::Horizontal, &splitter);

connect(handle, &QSplitterHandle::handleMoved, this, &MyClass::handleMoved);

このコードは、水平方向の分割ハンドルを作成し、handleMoved シグナルを MyClass::handleMoved スロットに接続します。handleMoved スロットは、分割ハンドルが移動されたときに呼び出されます。

上記以外にも、QSplitterHandle クラスにはさまざまなメソッドとプロパティがあります。詳細については、Qt ドキュメンテーションを参照してください。

注意事項

これらの例はあくまでも説明を目的としており、実際のアプリケーションで使用する場合には、状況に合わせて変更する必要があります。



QSplitterHandle を使用するその他の方法

QSplitterHandle は派生可能なクラスであるため、独自の機能を備えたカスタムハンドルを作成することができます。これを行うには、まず QSplitterHandle を継承する新しいクラスを作成します。次に、必要なメソッドとプロパティを実装します。たとえば、次のコードは、背景色が青色で太字のフォントを持つカスタムハンドルを作成する例です。

class MySplitterHandle : public QSplitterHandle
{
public:
    MySplitterHandle(Qt::Orientation orientation, QSplitter *parent)
        : QSplitterHandle(orientation, parent)
    {}

protected:
    void paintEvent(QPaintEvent *event) override
    {
        QPainter painter(this);
        painter.setBrush(Qt::blue);
        painter.setFont(QFont("Arial", 16, QFont::Bold));
        painter.drawText(rect(), Qt::AlignCenter, "Custom Handle");
    }
};

このカスタムハンドルを使用するには、QSplitter::createHandle() メンバ関数をオーバーライドする必要があります。次のコードは、MySplitterHandle インスタンスを作成して QSplitter ウィジェットに追加する例です。

QSplitter splitter(Qt::Horizontal);

splitter.createHandle = [&splitter]() {
    return new MySplitterHandle(splitter.orientation(), &splitter);
};

splitter.addWidget(new QWidget);
splitter.addWidget(new QWidget);

スタイルシートを使用してハンドルの外観をカスタマイズする

QSplitterHandle はスタイルシートを使用してカスタマイズできます。これを行うには、setStyleSheet() メンバ関数を使用します。たとえば、次のコードは、分割ハンドルの背景色を赤色に設定する例です。

QSplitterHandle *handle = new QSplitterHandle(Qt::Horizontal, &splitter);
handle->setStyleSheet("background-color: red;");

シグナルとスロットを使用してハンドルの動きを処理する

QSplitterHandle は、handleMoved()splitterMoved()splitterClicked() などのシグナルを発行します。これらのシグナルを使用して、ハンドルの動きを処理することができます。これを行うには、connect() 関数を使用してシグナルをスロットに接続します。たとえば、次のコードは、handleMoved() シグナルを handleMoved() スロットに接続する例です。

QSplitterHandle *handle = new QSplitterHandle(Qt::Horizontal, &splitter);
connect(handle, &QSplitterHandle::handleMoved, this, &MyClass::handleMoved);

handleMoved() スロットは、分割ハンドルが移動されたときに呼び出されます。このスロット内で、ハンドルの新しい位置にアクセスしたり、その他の処理を実行したりすることができます。

プログラム的にハンドルの位置を変更する

move() メンバ関数を使用して、ハンドルの位置をプログラム的に変更することができます。たとえば、次のコードは、分割ハンドルの位置を (100, 0) に移動する例です。

QSplitterHandle *handle = new QSplitterHandle(Qt::Horizontal, &splitter);
handle->move(100, 0);

ハンドルのサイズを変更する

setSize() メンバ関数を使用して、ハンドルのサイズを変更することができます。たとえば、次のコードは、分割ハンドルのサイズを 20 ピクセル x 0 ピクセルに設定する例です。

QSplitterHandle *handle = new QSplitterHandle(Qt::Horizontal, &splitter);
handle->setSize(20, 0);

注意事項

これらの方法はあくまでも例であり、実際のアプリケーションで使用する場合には、状況に合わせて変更する必要があります。




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