Qt GUI:ascent()関数とdescent()関数を使ってテキストの矩形を取得する

2024-04-04

Qt GUIにおけるQTextItem::ascent()関数解説

QTextItem::ascent()関数は、Qt GUIフレームワークでテキストを描画するために必要な情報を含むQTextItemクラスのメンバー関数です。この関数は、描画されるテキストの上昇部、つまりベースラインから最も高い部分までの距離をピクセル単位で返します。

詳細

  • 上昇部は、テキストの高さの一部であり、大文字や数字、句読点などの上部の要素が含まれます。
  • ベースラインは、テキストの基準となる線であり、通常、文字の底部に沿って引かれます。
  • descent()関数と組み合わせて、テキスト全体の高さ(ascent + descent)を取得することができます。
  • フォントや文字サイズ、装飾など、テキストの属性によって上昇部は変化します。

コード例

#include <QTextItem>

int main() {
  QTextItem textItem;
  textItem.setText("Hello, world!");

  // 上昇部を取得
  qreal ascent = textItem.ascent();

  // ベースラインからテキストの最上部までの距離を出力
  qDebug() << "Ascent:" << ascent;

  return 0;
}

出力例

Ascent: 12.34

補足

  • QTextItem::ascent()関数は、Qt GUIの他の多くの機能と組み合わせて使用することができます。例えば、テキストを垂直方向に中央揃えしたり、ベースラインを調整したりするために使用できます。


Qt GUIにおけるQTextItem::ascent()関数のサンプルコード

テキストを垂直方向に中央揃えする

#include <QTextItem>
#include <QVBoxLayout>

int main() {
  QWidget window;
  QVBoxLayout layout;

  QTextItem textItem;
  textItem.setText("Hello, world!");

  // テキストの上昇部を取得
  qreal ascent = textItem.ascent();

  // テキストを垂直方向に中央揃えする
  textItem.setPos(0, -ascent / 2);

  layout.addWidget(&textItem);

  window.setLayout(&layout);
  window.show();

  return 0;
}

ベースラインを調整する

#include <QTextItem>
#include <QVBoxLayout>

int main() {
  QWidget window;
  QVBoxLayout layout;

  QTextItem textItem;
  textItem.setText("Hello, world!");

  // ベースラインを5ピクセル下に移動する
  textItem.setBaselineOffset(5);

  layout.addWidget(&textItem);

  window.setLayout(&layout);
  window.show();

  return 0;
}

このコードは、"Hello, world!"というテキストのベースラインを5ピクセル下に移動します。

テキストの上昇部と下降部を使用してテキストの矩形を取得する

#include <QTextItem>
#include <QRectF>

int main() {
  QTextItem textItem;
  textItem.setText("Hello, world!");

  // 上昇部と下降部を取得
  qreal ascent = textItem.ascent();
  qreal descent = textItem.descent();

  // テキストの矩形を取得
  QRectF rect = textItem.boundingRect();

  // 矩形の高さは、上昇部と下降部の合計
  qreal height = ascent + descent;

  qDebug() << "Rect:" << rect << "Height:" << height;

  return 0;
}

このコードは、"Hello, world!"というテキストの矩形と高さを出力します。

上記のサンプルコードは、QTextItem::ascent()関数の基本的な使用方法を示しています。

Qt GUIには、テキストを描画するための他にも多くの機能が用意されています。詳細については、Qt公式ドキュメントを参照してください。



Qt GUIでテキストを描画する他の方法

QPainterクラスを使用する

QPainterクラスは、Qt GUIフレームワークで描画を行うための主要なクラスです。QPainterクラスを使用して、テキストを直接描画することができます。

#include <QPainter>
#include <QWidget>

int main() {
  QWidget window;

  QPainter painter(&window);
  painter.drawText(10, 10, "Hello, world!");

  window.show();

  return 0;
}

このコードは、"Hello, world!"というテキストをウィジェットの左上隅に描画します。

QLabelクラスを使用する

QLabelクラスは、テキストを表示するためのラベルウィジェットです。QLabelクラスを使用して、テキストを簡単に描画することができます。

#include <QLabel>
#include <QWidget>

int main() {
  QWidget window;

  QLabel label(&window);
  label.setText("Hello, world!");

  label.show();

  return 0;
}

このコードは、"Hello, world!"というテキストを表示するラベルウィジェットを作成します。

QGraphicsTextItemクラスは、グラフィックスシーンにテキストを描画するためのクラスです。QGraphicsTextItemクラスを使用して、より複雑なテキストレイアウトを作成することができます。

#include <QGraphicsTextItem>
#include <QGraphicsScene>
#include <QGraphicsView>

int main() {
  QGraphicsScene scene;
  QGraphicsView view(&scene);

  QGraphicsTextItem textItem;
  textItem.setText("Hello, world!");

  scene.addItem(&textItem);

  view.show();

  return 0;
}

このコードは、"Hello, world!"というテキストを表示するグラフィックステキストアイテムを作成します。

  • シンプルなテキストを描画する場合は、QPainterクラスを使用するのが最も簡単です。
  • より複雑なテキストレイアウトを作成する場合は、QGraphicsTextItemクラスを使用する必要があります。
  • ラベルのようにテキストを表示したい場合は、QLabelクラスを使用するのが便利です。

Qt GUIでテキストを描画するには、いくつかの方法があります。それぞれの方法には長所と短所があるので、要件に合わせて適切な方法を選択する必要があります。




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