2次元ベクトルの距離計算:QVector2D::distanceToSquared()とlengthSquared()

2024-04-02

Qt GUIにおけるQVector2D::lengthSquared()解説

用途

QVector2D::lengthSquared() は、以下の様な場面で役立ちます。

  • 2つのベクトルの距離を計算する
  • ベクトルの長さを比較する
  • ベクトルの単位ベクトルを取得する
  • 円や球などの形状とベクトルの交差判定を行う

コード例

#include <QtGUI/QVector2D>

int main() {
  // ベクトルを作成
  QVector2D v1(3.0f, 4.0f);
  QVector2D v2(5.0f, 12.0f);

  // ベクトルの長さを比較
  if (v1.lengthSquared() < v2.lengthSquared()) {
    // v1の方が短い
  } else {
    // v2の方が短い
  }

  // 2つのベクトルの距離を計算
  float distance = sqrt(v1.distanceToSquared(v2));

  // ベクトルの単位ベクトルを取得
  QVector2D normalizedV1 = v1.normalized();

  return 0;
}

lengthSquared()とlength()の違い

QVector2D には、lengthSquared() の他に length() という関数も存在します。length() はベクトルの長さを返しますが、lengthSquared() はベクトルの長さの平方を返します。

ベクトルの長さを比較する場合は、lengthSquared() を使用するのが効率的です。これは、平方根を取る計算が必要ないためです。

QVector2D::lengthSquared() は、Qt GUIで使用される2次元ベクトルクラス QVector2D の関数です。この関数は、ベクトルの原点からの距離の平方を返します。

lengthSquared() は、ベクトルの長さを比較したり、2つのベクトルの距離を計算したりするなどの様々な場面で役立ちます。

補足

  • QVector2D クラスには、lengthSquared()length() 以外にも、様々な便利な関数が用意されています。詳細は Qt ドキュメントを参照してください。
  • Qt GUI は、C++ で書かれたクロスプラットフォームのGUIツールキットです。Qt を使用することで、Windows、Mac、Linux などの様々なプラットフォームで動作するGUIアプリケーションを開発することができます。


QVector2D::lengthSquared() のサンプルコード

2つのベクトルの距離を計算する

#include <QtGUI/QVector2D>

int main() {
  // ベクトルを作成
  QVector2D v1(3.0f, 4.0f);
  QVector2D v2(5.0f, 12.0f);

  // 2つのベクトルの距離を計算
  float distance = sqrt(v1.distanceToSquared(v2));

  // 結果を出力
  std::cout << "距離: " << distance << std::endl;

  return 0;
}

ベクトルの長さを比較する

#include <QtGUI/QVector2D>

int main() {
  // ベクトルを作成
  QVector2D v1(3.0f, 4.0f);
  QVector2D v2(5.0f, 12.0f);

  // ベクトルの長さを比較
  if (v1.lengthSquared() < v2.lengthSquared()) {
    std::cout << "v1の方が短い" << std::endl;
  } else {
    std::cout << "v2の方が短い" << std::endl;
  }

  return 0;
}

ベクトルの単位ベクトルを取得する

#include <QtGUI/QVector2D>

int main() {
  // ベクトルを作成
  QVector2D v(3.0f, 4.0f);

  // ベクトルの単位ベクトルを取得
  QVector2D normalizedV = v.normalized();

  // 結果を出力
  std::cout << "単位ベクトル: " << normalizedV.x() << ", " << normalizedV.y() << std::endl;

  return 0;
}

円とベクトルの交差判定を行う

#include <QtGUI/QVector2D>

int main() {
  // 円の中心と半径を設定
  QVector2D center(0.0f, 0.0f);
  float radius = 5.0f;

  // ベクトルを作成
  QVector2D v(3.0f, 4.0f);

  // 円とベクトルの交差判定
  bool intersects = v.lengthSquared() <= radius * radius;

  // 結果を出力
  if (intersects) {
    std::cout << "ベクトルは円と交差しています" << std::endl;
  } else {
    std::cout << "ベクトルは円と交差していません" << std::endl;
  }

  return 0;
}

線分とベクトルの交差判定を行う

#include <QtGUI/QVector2D>

int main() {
  // 線分の始点と終点を設定
  QVector2D p1(0.0f, 0.0f);
  QVector2D p2(10.0f, 0.0f);

  // ベクトルを作成
  QVector2D v(3.0f, 4.0f);

  // 線分とベクトルの交差判定
  bool intersects = QVector2D::linesIntersect(p1, p2, v, v + QVector2D(1.0f, 0.0f));

  // 結果を出力
  if (intersects) {
    std::cout << "ベクトルは線分と交差しています" << std::endl;
  } else {
    std::cout << "ベクトルは線分と交差していません" << std::endl;
  }

  return 0;
}


QVector2D::lengthSquared() 以外の方法

QVector2D::length() 関数は、ベクトルの長さを直接返します。lengthSquared() 関数よりも計算コストが少し高くなりますが、平方根を取る必要がないため、コードが簡潔になります。

#include <QtGUI/QVector2D>

int main() {
  // ベクトルを作成
  QVector2D v(3.0f, 4.0f);

  // ベクトルの長さを計算
  float length = v.length();

  // 結果を出力
  std::cout << "長さ: " << length << std::endl;

  return 0;
}

手計算

ベクトルの長さは、以下の式で計算できます。

length = sqrt(x^2 + y^2)

ここで、xy はベクトルの x 成分と y 成分です。

#include <math.h>

int main() {
  // ベクトルを作成
  float x = 3.0f;
  float y = 4.0f;

  // ベクトルの長さを計算
  float length = sqrt(x * x + y * y);

  // 結果を出力
  std::cout << "長さ: " << length << std::endl;

  return 0;
}

比較演算子

2つのベクトルの長さを比較するには、比較演算子 <, <=, >, >=, ==, != を使用できます。

#include <QtGUI/QVector2D>

int main() {
  // ベクトルを作成
  QVector2D v1(3.0f, 4.0f);
  QVector2D v2(5.0f, 12.0f);

  // ベクトルの長さを比較
  if (v1.length() < v2.length()) {
    std::cout << "v1の方が短い" << std::endl;
  } else {
    std::cout << "v2の方が短い" << std::endl;
  }

  return 0;
}

その他のライブラリ

Qt 以外にも、Eigen や Armadillo などの数学ライブラリには、2次元ベクトルの長さを計算したり、ベクトルの比較を行ったりする関数 が用意されています。

QVector2D::lengthSquared() は、2次元ベクトルの長さを効率的に計算する関数です。しかし、他の方法もいくつか存在します。

どの方法を使用するかは、状況によって異なります。コードの簡潔性、計算速度、ライブラリの依存関係などを考慮して、最適な方法を選択してください。




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