QWhatsThis::inWhatsThisMode()とQWhatsThis::leaveWhatsThisMode()の使い方
Qt WidgetsにおけるQWhatsThis::enterWhatsThisMode()解説
この関数の使い方
- QWhatsThisオブジェクトを作成します。
- ウィジェットに**setWhatsThis()**を使ってツールヒントを設定します。
- **QWhatsThis::enterWhatsThisMode()**を呼び出します。
例:
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// QWhatsThisオブジェクトを作成
QWhatsThis whatsThis;
// ウィジェットにツールヒントを設定
QPushButton button("ボタン");
button.setWhatsThis("これはボタンです");
// "What's This?"モードを開始
whatsThis.enterWhatsThisMode();
// ボタンを表示
button.show();
return app.exec();
}
この関数の詳細
- **QWhatsThis::enterWhatsThisMode()**は、QEvent::EnterWhatsThisModeイベントをすべてのトップレベルウィジェットに送信します。
- ユーザーは、ウィジェットをクリックするか、Escキーを押すことで、"What's This?"モードを終了できます。
- **QWhatsThis::inWhatsThisMode()**を使用して、"What's This?"モードが有効かどうかを確認できます。
- **QWhatsThis::leaveWhatsThisMode()**を使用して、プログラム的に"What's This?"モードを終了できます。
補足
- "What's This?"モードは、ユーザーインターフェースのヘルプを提供するための便利な方法です。
- ツールヒントは、ウィジェットの機能や使用方法を説明するために使用できます。
- 画像やリンクを含むリッチテキストツールヒントを作成することもできます。
この解説が、Qt WidgetsにおけるQWhatsThis::enterWhatsThisMode()の理解に役立つことを願っています。
Qt WidgetsにおけるQWhatsThis::enterWhatsThisMode()のサンプルコード
基本的な使い方
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// QWhatsThisオブジェクトを作成
QWhatsThis whatsThis;
// ウィジェットにツールヒントを設定
QPushButton button("ボタン");
button.setWhatsThis("これはボタンです");
// "What's This?"モードを開始
whatsThis.enterWhatsThisMode();
// ボタンを表示
button.show();
return app.exec();
}
リッチテキストツールヒント
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// QWhatsThisオブジェクトを作成
QWhatsThis whatsThis;
// リッチテキストツールヒントを作成
QString text = "これはボタンです。<br>";
text += "<a href=\"https://www.qt.io\">Qt公式サイト</a> をご覧ください";
// ウィジェットにツールヒントを設定
QPushButton button("ボタン");
button.setWhatsThis(text);
// "What's This?"モードを開始
whatsThis.enterWhatsThisMode();
// ボタンを表示
button.show();
return app.exec();
}
QWhatsThis::inWhatsThisMode()の使用
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// QWhatsThisオブジェクトを作成
QWhatsThis whatsThis;
// ウィジェットにツールヒントを設定
QPushButton button("ボタン");
button.setWhatsThis("これはボタンです");
// "What's This?"モードを開始
whatsThis.enterWhatsThisMode();
// "What's This?"モードが有効かどうかを確認
if (whatsThis.inWhatsThisMode()) {
// ...
}
// ボタンを表示
button.show();
return app.exec();
}
QWhatsThis::leaveWhatsThisMode()の使用
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// QWhatsThisオブジェクトを作成
QWhatsThis whatsThis;
// ウィジェットにツールヒントを設定
QPushButton button("ボタン");
button.setWhatsThis("これはボタンです");
// "What's This?"モードを開始
whatsThis.enterWhatsThisMode();
// ...
// プログラム的に"What's This?"モードを終了
whatsThis.leaveWhatsThisMode();
// ボタンを表示
button.show();
return app.exec();
}
Qt Widgetsでツールヒントを表示する他の方法
**QWidget::setToolTip()**を使用して、ウィジェットにツールヒントを設定できます。ツールヒントは、マウスカーソルをウィジェットの上に置くと表示されます。
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// ウィジェットにツールヒントを設定
QPushButton button("ボタン");
button.setToolTip("これはボタンです");
// ボタンを表示
button.show();
return app.exec();
}
**QStatusBar::showMessage()**を使用して、ステータスバーにツールヒントを表示できます。
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// ウィジェットを作成
QPushButton button("ボタン");
// ステータスバーにツールヒントを表示
QStatusBar *statusBar = new QStatusBar;
statusBar->showMessage("これはボタンです");
// ボタンとステータスバーを表示
button.show();
statusBar->show();
return app.exec();
}
**QToolTip::showText()**を使用して、任意の位置にツールヒントを表示できます。
#include <QtWidgets>
int main(int argc, char *argv[]) {
QApplication app(argc, argv);
// ウィジェットを作成
QPushButton button("ボタン");
// 任意の位置にツールヒントを表示
QPoint pos = button.pos() + QPoint(10, 10);
QToolTip::showText(pos, "これはボタンです");
// ボタンを表示
button.show();
return app.exec();
}
カスタムツールヒントウィジェット
これらの方法はそれぞれ、異なる利点と欠点があります。どの方法を使用するかは、アプリケーションの要件によって異なります。
その他の方法
- QHelpEventを使用して、コンテキストヘルプを提供できます。
- Qt Designerを使用して、ツールヒントをウィジェットに視覚的に設定できます。
Qt Widgetsには、ツールヒントを表示するさまざまな方法があります。どの方法を使用するかは、アプリケーションの要件と開発者の好みによって異なります。
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