C言語で文字列を数値に! atoll 関数の使い方を徹底解説
C言語の文字列操作ライブラリ atoll の解説
atoll
の使い方は非常に簡単です。以下のコード例のように、変換したい文字列を atoll
関数の引数として渡すだけです。
#include <stdlib.h>
int main() {
char str[] = "1234567890";
long long int num = atoll(str);
printf("数値: %lld\n", num);
return 0;
}
このコード例では、文字列 "1234567890" を atoll
関数で変換し、結果を num
変数に格納しています。その後、printf
関数を使って num
変数の値を出力しています。
atoll の注意点
- 変換する文字列は数値のみを含んでいる必要があります。
- 文字列の先頭に空白文字やその他の文字が含まれている場合、
atoll
はその文字列を無視し、最初の数値から変換を開始します。 - 変換する文字列が有効な数値ではない場合、
atoll
は 0 を返します。 - 変換結果が
long long int
の範囲を超える場合、atoll
は UB (未定義動作) を起こします。
atoll の代替関数
atoll
以外にも、文字列を数値に変換するための関数はいくつか用意されています。
atoi
: 文字列を 整型 (int) に変換します。atol
: 文字列を 長整型 (long int) に変換します。strtol
: 文字列を 長整型 (long int) に変換し、基数も指定できます。
これらの関数は atoll
と同様に使用できますが、変換結果の型や基数の指定など、いくつかの違いがあります。詳細は C言語の標準ライブラリのマニュアルを参照してください。
C言語の atoll 関数を使ったサンプルコード
文字列を長整型に変換する
#include <stdlib.h>
int main() {
char str[] = "1234567890";
long long int num = atoll(str);
printf("数値: %lld\n", num);
return 0;
}
このコードは、文字列 "1234567890" を atoll
関数で変換し、結果を num
変数に格納しています。その後、printf
関数を使って num
変数の値を出力しています。
文字列の先頭に空白文字が含まれている場合
#include <stdlib.h>
int main() {
char str[] = " 1234567890";
long long int num = atoll(str);
printf("数値: %lld\n", num);
return 0;
}
このコードは、文字列 " 1234567890" の先頭に空白文字が 3 つ含まれていますが、atoll
関数は最初の数値 "1234567890" から変換を開始し、結果を num
変数に格納しています。
変換する文字列が有効な数値ではない場合
#include <stdlib.h>
int main() {
char str[] = "abc123";
long long int num = atoll(str);
printf("数値: %lld\n", num);
return 0;
}
このコードは、文字列 "abc123" は数値と文字が混在しているため、atoll
関数は 0 を返します。
変換結果が long long int の範囲を超える場合
#include <stdlib.h>
int main() {
char str[] = "9223372036854775808"; // 9223372036854775808 は long long int の最大値
long long int num = atoll(str);
printf("数値: %lld\n", num);
return 0;
}
このコードは、文字列 "9223372036854775808" は long long int
の最大値を表すため、atoll
関数は UB (未定義動作) を起こします。
文字列を 16 進数に変換する
#include <stdlib.h>
int main() {
char str[] = "0x12345678";
long long int num = atoll(str);
printf("数値: %lld\n", num);
return 0;
}
このコードは、文字列 "0x12345678" を 16 進数として解釈し、atoll
関数で変換します。結果は 10 進数で 305419896 となります。
文字列を 8 進数に変換する
#include <stdlib.h>
int main() {
char str[] = "01234567";
long long int num = atoll(str);
printf("数値: %lld\n", num);
return 0;
}
このコードは、文字列 "01234567" を 8 進数として解釈し、atoll
関数で変換します。結果は 10 進数で 342391 となります。
エラー処理を行う
#include <stdlib.h>
#include <stdio.h>
int main() {
char str[] = "abc123";
long long int num;
// 変換結果が正常かどうかを確認
if (atoll(str) == 0) {
// エラー処理
fprintf(stderr, "エラー: 文字列 '%s' は有効な数値ではありません\n", str);
return 1;
}
num = ato
C言語で文字列を数値に変換する他の方法
strtol 関数を使う
strtol
関数は、文字列を 長整型 (long int) に変換し、基数も指定できます。
#include <stdlib.h>
int main() {
char str[] = "1234567890";
long int num;
// 10 進数として変換
num = strtol(str, NULL, 10);
printf("数値: %ld\n", num);
return 0;
}
このコードは、文字列 "1234567890" を 10 進数として解釈し、strtol
関数で変換します。結果は num
変数に格納されます。
sscanf
関数は、文字列からフォーマットに従ってデータを読み取ることができます。
#include <stdio.h>
int main() {
char str[] = "1234567890";
int num;
// "%d" は 10 進数の整数
sscanf(str, "%d", &num);
printf("数値: %d\n", num);
return 0;
}
このコードは、文字列 "1234567890" から "%d" というフォーマットに従って数値を読み取り、num
変数に格納します。
手動で変換する
簡単な文字列の場合は、手動で変換することも可能です。
#include <stdio.h>
int main() {
char str[] = "123";
int num = 0;
int i;
// 文字列を 1 文字ずつ処理
for (i = 0; str[i] != '\0'; i++) {
// 数字に変換
num = num * 10 + str[i] - '0';
}
printf("数値: %d\n", num);
return 0;
}
このコードは、文字列 "123" を 1 文字ずつ処理し、数字に変換して num
変数に格納します。
各方法の比較
方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
atoll 関数 | 簡単 | 基数を指定できない |
strtol 関数 | 基数を指定できる | atoll 関数より複雑 |
sscanf 関数 | 汎用性が高い | フォーマットを指定する必要がある |
手動変換 | 簡単な文字列にのみ対応 | 複雑な文字列には対応できない |
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