複数の例外設定をまとめて取得! C言語 Numerics ライブラリの fegetexceptflag 関数
C言語のNumericsにおけるfegetexceptflag解説
機能概要
fegetexceptflagは、以下の情報を取得します。
- 浮動小数点例外が発生した際に、プログラムが終了するかどうか
- 浮動小数点例外が発生した際に、プログラムがSIGFPEシグナルを受け取るか
使用方法
#include <fenv.h>
int fegetexceptflag(fexcept_t *flagp);
fegetexceptflagは以下の引数を受け取ります。
- flagp: 浮動小数点例外捕捉設定を格納するポインタ
fegetexceptflagは成功すると0を返し、エラー発生時には-1を返します。
例
#include <fenv.h>
#include <stdio.h>
int main() {
fexcept_t flag;
int ret;
ret = fegetexceptflag(&flag);
if (ret == -1) {
perror("fegetexceptflag");
return 1;
}
if (flag & FE_ALL_EXCEPT) {
printf("全ての浮動小数点例外が捕捉されます。\n");
} else {
printf("一部の浮動小数点例外のみ捕捉されます。\n");
}
return 0;
}
関連関数
- fesetenv(): 浮動小数点環境を設定
- feraiseexcept(): 浮動小数点例外を発生させる
- feclearexcept(): 浮動小数点例外をクリア
補足
- fegetexceptflagは、C99規格で導入されました。
- fegetexceptflagは、マルチスレッド環境では使用できません。
C言語のNumericsにおけるfegetexceptflagのサンプルコード
例1:浮動小数点例外捕捉設定の取得と出力
#include <fenv.h>
#include <stdio.h>
int main() {
fexcept_t flag;
int ret;
ret = fegetexceptflag(&flag);
if (ret == -1) {
perror("fegetexceptflag");
return 1;
}
printf("FE_DIVBYZERO: %s\n", (flag & FE_DIVBYZERO) ? "捕捉" : "無視");
printf("FE_INVALID: %s\n", (flag & FE_INVALID) ? "捕捉" : "無視");
printf("FE_OVERFLOW: %s\n", (flag & FE_OVERFLOW) ? "捕捉" : "無視");
printf("FE_UNDERFLOW: %s\n", (flag & FE_UNDERFLOW) ? "捕捉" : "無視");
return 0;
}
例2:浮動小数点例外捕捉設定の変更と出力
#include <fenv.h>
#include <stdio.h>
int main() {
fexcept_t flag;
int ret;
// 全ての浮動小数点例外を捕捉
flag = FE_ALL_EXCEPT;
ret = fesetenv(&flag);
if (ret == -1) {
perror("fesetenv");
return 1;
}
// 設定の取得
ret = fegetexceptflag(&flag);
if (ret == -1) {
perror("fegetexceptflag");
return 1;
}
printf("FE_DIVBYZERO: %s\n", (flag & FE_DIVBYZERO) ? "捕捉" : "無視");
printf("FE_INVALID: %s\n", (flag & FE_INVALID) ? "捕捉" : "無視");
printf("FE_OVERFLOW: %s\n", (flag & FE_OVERFLOW) ? "捕捉" : "無視");
printf("FE_UNDERFLOW: %s\n", (flag & FE_UNDERFLOW) ? "捕捉" : "無視");
// 全ての浮動小数点例外を無視
flag = FE_NONE;
ret = fesetenv(&flag);
if (ret == -1) {
perror("fesetenv");
return 1;
}
// 設定の取得
ret = fegetexceptflag(&flag);
if (ret == -1) {
perror("fegetexceptflag");
return 1;
}
printf("FE_DIVBYZERO: %s\n", (flag & FE_DIVBYZERO) ? "捕捉" : "無視");
printf("FE_INVALID: %s\n", (flag & FE_INVALID) ? "捕捉" : "無視");
printf("FE_OVERFLOW: %s\n", (flag & FE_OVERFLOW) ? "捕捉" : "無視");
printf("FE_UNDERFLOW: %s\n", (flag & FE_UNDERFLOW) ? "捕捉" : "無視");
return 0;
}
例3:浮動小数点例外発生時の動作確認
#include <fenv.h>
#include <stdio.h>
int main() {
fexcept_t flag;
int ret;
// 全ての浮動小数点例外を捕捉
flag = FE_ALL_EXCEPT;
ret = fesetenv(&flag);
if (ret == -1) {
perror("fesetenv");
return 1;
}
// 0で割る
double x = 1.0 / 0.0;
// 浮動小数点例外が発生したことを確認
if (fetestexcept(FE_DIVBYZERO)) {
printf("浮動小数点例外が発生しました:FE_DIVBYZERO\n");
}
return 0;
}
C言語のNumericsにおけるfegetexceptflagの代替方法
fesetenv()とfegetenv()の使用
**fesetenv()とfegetenv()**を使用して、浮動小数点環境を設定および取得できます。
#include <fenv.h>
// 設定
fexcept_t flag;
flag = FE_ALL_EXCEPT;
fesetenv(&flag);
// 取得
fexcept_t flag2;
fegetenv(&flag2);
// flag と flag2 を比較して、捕捉設定を確認
**fetestexcept()**を使用して、特定の浮動小数点例外が発生したかどうかを確認できます。
#include <fenv.h>
// 0で割る
double x = 1.0 / 0.0;
// FE_DIVBYZERO例外が発生したかどうかを確認
if (fetestexcept(FE_DIVBYZERO)) {
// 例外処理
}
マクロの使用
以下のようなマクロを使用して、特定の浮動小数点例外捕捉設定を確認できます。
#include <fenv.h>
// FE_DIVBYZERO例外が捕捉されているかどうかを確認
#ifdef FE_DIVBYZERO_EXCEPT
// 例外処理
#endif
これらの方法は、fegetexceptflagよりも簡潔に記述できますが、機能が限定されている場合があります。
fegetexceptflagを使用するべきかどうかは、状況によって異なります。
fegetexceptflagを使用するべき場合:
- 複数の浮動小数点例外捕捉設定をまとめて取得したい場合
- 詳細な情報を取得したい場合
fegetexceptflagを使用しないべき場合:
- 簡潔な記述を優先する場合
- 特定の例外のみ確認したい場合
補足
- 上記の方法は、C99規格で導入されました。
- これらの方法は、マルチスレッド環境では使用できません。
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