Django QuerySet.update() メソッドの使い方を理解するための参考資料

Django の django.db.models.query.QuerySet.update() メソッド

django.db.models.query.QuerySet.update() メソッドは、指定された条件に合致するレコードをまとめて更新するために使用されます。これは、個々のレコードをループして更新するよりも効率的で、大量のデータを更新する場合に特に役立ちます。

使用方法

update() メソッドは以下の形式で呼び出します。

queryset.update(**kwargs)

ここで、

• queryset: 更新対象の QuerySet
• kwargs: 更新するフィールドとその値のペア

例

以下の例では、author フィールドが "John Doe" であるすべての Book オブジェクトの published_date フィールドを今日の日付に更新します。

from django.utils import timezone

books = Book.objects.filter(author="John Doe")
books.update(published_date=timezone.now())

更新可能なフィールド

update() メソッドで更新可能なフィールドは以下の通りです。

• モデルフィールド
• 関係フィールド
• 仮想フィールド

更新時の注意点

• update() メソッドは、QuerySet に合致するすべてのレコードを更新します。条件を絞り込まないと、意図せず多くのレコードが更新されてしまう可能性があります。
• update() メソッドは、モデルのバリデーションを 実行しません。バリデーションが必要な場合は、事前に save() メソッドを呼び出す必要があります。
• update() メソッドは、CASCADE オプションを持つ関係フィールドを更新 しません。これらのフィールドを更新するには、個別に更新する必要があります。

その他の質問

django.db.models.query.QuerySet.update() メソッドについて他に質問があれば、遠慮なく聞いてください。

django.db.models.query.QuerySet.update() メソッドのサンプルコード

# author フィールドが "John Doe" であるすべての Book オブジェクトの published_date フィールドを今日の日付に更新する
from django.utils import timezone

books = Book.objects.filter(author="John Doe")
books.update(published_date=timezone.now())

# price フィールドを 10% 値上げする
books.update(price=F('price') * 1.1)

複数のフィールドを更新する

# author フィールドと published_date フィールドを更新する
books.update(author="Jane Doe", published_date=timezone.now())

条件付きで更新する

# 価格が 100 円以上の Book オブジェクトの published_date フィールドを今日の日付に更新する
books.filter(price__gt=100).update(published_date=timezone.now())

関係フィールドを更新する

# author フィールドが "John Doe" であるすべての Book オブジェクトの publisher フィールドを更新する
publisher = Publisher.objects.get(name="出版社")
books = Book.objects.filter(author="John Doe")
books.update(publisher=publisher)

仮想フィールドを更新する

# 全ての Book オブジェクトの discounted_price フィールドを更新する
books.update(discounted_price=F('price') * 0.9)

クエリを最適化する

# 更新するレコード数を減らすために、`only()` メソッドを使用して更新対象のフィールドを指定する
books.only('author', 'published_date').update(author="Jane Doe", published_date=timezone.now())

# `defer()` メソッドを使用して、更新時に読み込まないフィールドを指定する
books.defer('description').update(price=100)

バリデーションを実行する

# 更新前にバリデーションを実行するために、`save()` メソッドを呼び出す
book = books.first()
book.author = "John Doe"
book.save()

これらのサンプルコードは、django.db.models.query.QuerySet.update() メソッドの使い方を理解するのに役立ちます。

django.db.models.query.QuerySet.update() メソッド以外の方法

個々のレコードを更新する

# author フィールドが "John Doe" であるすべての Book オブジェクトを更新する
for book in Book.objects.filter(author="John Doe"):
    book.author = "Jane Doe"
    book.save()

Model.objects.update_or_create() メソッドを使用する

# author フィールドが "John Doe" である Book オブジェクトが存在する場合は更新し、存在しない場合は作成する
book, created = Book.objects.update_or_create(author="John Doe", defaults={'published_date': timezone.now()})

Model.objects.bulk_update() メソッドを使用する

# 複数の Book オブジェクトをまとめて更新する
books = Book.objects.filter(author="John Doe")
books_to_update = [
    Book(id=book.id, author="Jane Doe", published_date=timezone.now()) for book in books
]
Book.objects.bulk_update(books_to_update, fields=['author', 'published_date'])

これらの方法は、それぞれ異なる状況で役立ちます。

方法の選択

更新するレコード数や、更新内容の複雑さによって、最適な方法は異なります。

• 更新するレコード数が少ない場合は、個々のレコードを更新する方法が最も簡単です。
• 更新するレコード数が多い場合は、update() メソッドまたは bulk_update() メソッドを使用するのが効率的です。
• 更新内容が複雑な場合は、update_or_create() メソッドを使用するのが便利です。